晴晴ブログ

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「平成」の30年を振り返って(Ⅱ)

2019-10-08 09:56:58 | 日記
なぜ日本はこれほど凋落したのでしょうか?

冷戦が終わり、共産主義や社会主義という対立するイデオロギーの存在感が非常に小さくなると、今度は資本主義の原初的な特徴が非常に強く出てくるようになりました。
「カネがカネを生む」という資本投下の仕方を、より効率的に行おうとする動きが出てきたのです。日本が得意としてきた製造業中心の資本主義から、もっと資本効率の良い金融業やIT産業が経済のメインストリームになっていったのです。この過程で、アメリカは ウォールストリートの金融業や、シリコンバレーのIT企業、特にGAFAと呼ばれるIT界の巨人が経済成長を支えてきました。中国も、巨大な国内市場を強みにして、IT企業や金融機関が成長し、経済をけん引しています。

この変化に日本はついていけませんでした。それが日本凋落の原因です。

もともと日本人は、時代の大きな変化に柔軟に対応していくことが得意な人種でした。
典型は明治維新です。それまでの徳川幕府の時代からすれば、明治維新は社会構造を根本的にひっくり返すような改革です。明治維新というのは、過去をかなぐり捨てて、時代の変化に食らいついていったのだと思います。
戦後も同様です。日本はアメリカとガチンコの戦争をし、徹底的に叩き潰されました。
「終わった国」だったはずです。
しかしその状況から、日本人は、欧米型の民主主義、資本主義に対応していきました。自動車も家電も、日本人が発明したものはありませんでしたが、欧米企業にキャッチアップし、ついには抜き去るようにして、経済大国へとのし上がっていきました。

1979年には『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本もアメリカで出ました。

ところが、平成の時代に起きた世界の構造変化には、さっぱりついて行けなかったのです。