晴晴ブログ

このブログは私の見たり・聞いたり・感じたりした事柄を忌憚なく書き記したものです。

「平成」の30年を振り返って

2019-10-07 10:16:01 | 日記
昭和15年生まれの私にとって、昭和・平成・令和の3時代を生きてきました。
時代を丸丸経験したのが平成時代です。

およそ30年続いた「平成」が終わり、5月から令和の時代が始まりました。平成は昭和のように戦争にも巻き込まれることなく、一見平穏だった30年間のように思えますが、大変な激動の時代であったと言えるかも知れません。そこで改めて、平成という時代を振り返って見ました。そこには、3つの大きな構造変化があったと思います。

1つは、戦後レジームの崩壊です。平成が始まった1989年は、ベルリンの壁が崩壊に向かう年。そこから、東西冷戦構造が一気に終結に動き始め、2年後には東側陣営の リーダーであるソ連までもが崩壊。その結果、アメリカ一強状態が現出しました。

2つ目の構造変化は、中国の台頭です。日本で平成という時代が始まった頃の中国は、国際政治や国際経済の舞台で、それほど影響力を持った存在ではありませんでした。それが平成というわずかな期間に、目覚ましい発展を遂げ、平成の終わりを迎え、結果的に登場したのは、アメリカと中国による二極体制でした。

そして3つ目の構造変化は、日本の凋落です。平成6年、世界のGDPに占める日本のGDPの割合は17.6%でした。同じ年にアメリカは24.8%です。つまり日米両国で世界のGDPの4割以上を叩き出していたのです。これが平成29年になると、日本の割合は6.1%。存在感はほぼ3分の1に。

またスイスの「国際経営開発研究所」が毎年発表している、国際競争力ランキングで、日本は平成元年から4年まで1位でした。それが2018年には25位。2019年30位。この数年は20位代後半をさまよっています。

世界の時価総額ランキングも、世界のトップ50社を見ると、平成元年には日本企業が32社も占めていたのに、平成30年ではトヨタ1社が35位にランクインしているのみです。
国際経済の舞台で、日本は凋落の一途を辿っていったのです。

それが平成という時代であったように思います。