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「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第十二回

2016年09月26日 | 番外編

【連載】 「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第十二回

 

7日目(前半)

 

イランでの絨毯をめぐる旅も最後の7日目を迎えます。

※過去の連載は、本ブログ・カテゴリー欄の「番外編」をクリックしてご覧ください。

 

イラン最終日は、待ちに待ったゾランバリー社での工場見学とギャッベの買い付け。

初日に訪れたゾランバリー社は、シーラーズの草木染工場で、今回はテヘランにある

ゾランバリー本社です。ここには織り上がった絨毯が山のように倉庫に保管されおり、

ギャッベの最終仕上げの工程もここで行われています。

 

午前中は最終工程を見学し、実際に洗いなどを体験します。

まず最初に見学したのは、こちらのガスバーナー!いきなりインパクト大です!!

ゴォォォーーというガスが噴射する音と共にオレンジの炎が勢いよく飛び出てきます。

 

織り上がったギャッベの裏側を火であぶり、細かな遊び毛やごみ等を取り除いていきます。

 

続いて、見学したのは、洗い場です。

遊牧民が織ったギャッベを大量の水と洗剤で、キレイに汚れを落とします。

 

棒の先に鉄の金具がついていて、力いっぱい汚れを掻き出していきます。

ここは私も実際に体験!かなり力がいるし、中腰の体勢がとてもしんどい作業です。

 

洗ったあとは大型の脱水機で水をきります。

 

 

脱水機が終わるとさらに細かく水をきってから、砂利の上で天日干しにします。

これがまた大スケール!!広大な敷地にたくさんの絨毯が気持ちよさそうに並んでいます。

 

強い日差しに砂利も温められて、夏場は厚い絨毯でもすぐに乾くそうです。

 

むちゃくちゃ雰囲気のあるおっちゃんがいたので、パシャリ!笑

庭の手入れをしていたので、庭師さんのようでした。

 

さて、続いては、パイルの長さを整える工程を見せてもらいました。

微妙な数ミリの単位で、均一に刈り揃えていく大切な作業です。

 

これがうまくできないと、表面がガタガタになって、触り心地が悪くなります。

ゾランバリーではそれぞれのスペシャリストたちが、きっちりと仕事をこなしています。

 

そして、最後にフリンジやオーバーロックを整える作業。

 

何時間も針を握って、厚く硬い絨毯を縫う作業は見ているだけで指が痛くなりそう。

さすがに熟練の職人さんだけあって、スピードが速いです!

 

この他にもさまざまな作業工程があり、ゾランバリーのギャッベは完成します。

この絨毯は手を抜いたり楽をしようとすれば、作業をもっと簡略化できるのですが、

ゾランバリーはまったく手を抜きません。

高い技術を持った織子さんによる最高の絨毯をもっと上質なものへと仕上げます。

 

確かな品質の裏側を見せていただき、さらにギャッベへの愛着が高まりました。

午前中はここまで。

 

さぁ午後からがこの旅の一番重要な買い付けが始まります。

ここまで十二回を数えた本連載も次回が最終話です。

どんなギャッベと巡り合えるのでしょうか。次回をお楽しみに!

   つづく

 

<過去の連載>

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第一回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第二回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第三回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第四回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第五回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第六回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第七回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第八回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第九回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第十回

「イラン・大自然の絨毯に出会う旅2016」第十一回

 

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