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ワニと読むミステリ(ルイザと水晶占い師)

読むと、秘密を暴くのは危険です。
 
(アンナ・マクリーン著)
 若草物語の作者オルコットが探偵のシリーズ第3弾。
 今回は親友のシルヴィアが降霊会に夢中になってしまい、それを心配したルイザが一緒に降霊会に参加するところからお話が始まります。
 霊媒師のパーシー夫人の降霊会では、お決まりの音がしたりだのトランペットが空中から落ちてきたりだの、心霊現象が起きますが、冷静なルイザはいずれもいんちきと見破ってしまいます。が、シルヴィアはまた亡くなったお父さんの言葉が聴けるかもしれないと再度降霊会に行こうとするので、ルイザはまたもや同行することに。
 時間になってもなかなか姿を現さない霊媒師のパーシー夫人を探して邸内を見ていると、鍵がかかった密室状態の部屋の中でパーシー夫人が死んでいるのが発見されます。最初はアヘンを吸入しすぎて亡くなったように見えましたが、やがて何かを顔に押しつけられての窒息死とわかります。
 殺人。
容疑者は、降霊会に参加していた人たちと思われますが、みんななにやら秘密や悩みがありそうで、誰もが怪しくみえます。  
パーシー夫人の義弟に騙されて破産しかけている興行師。
亡くなった妻の財産で生活している元軍人。
宝石に目がない夫人は、どうも盗品を買っているらしい。
殺人とわかったところでメイドは大慌てで逃げ出すし、料理人はとうに逃亡。容疑者には事欠きませんが動機がわかりません。
今回も時は1855年で、クリスマスの直前です。寒そうです。
ボストンのクリスマスの情景があたたかく描写され、ほのぼのした気持ちになります。ルイザの妹リジーが訪ねてきてしばらくルイザのところに滞在しますが、姉妹の間の思いやる愛情がとてもやさしくてクリスマスらしいですね。

■既刊
 すでに2冊刊行されています。
ルイザと女相続人の謎
ルイザの不穏な休暇
 2006年に「ルイザと水晶占い師」がアメリカで出版されて以来、次作品が出ていないということなので、3作でおしまいかもしれません。

主人公: ルイザ・メイ・オルコット(駆け出し作家)
場所:  USA、ボストン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中

ルイザと水晶占い師 (名探偵オルコット3) (創元推理文庫)
アンナ・マクリーン
東京創元社

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