ワニと読むミステリ(狂人の部屋)

読むと、占いも手品の一種かも。

(ポール・アルテ著)
 アラン・ツイスト博士のシリーズです。
 確か4冊目、だと思います。
 一見密室ではなさそうなんだけれども、密室という狂人の部屋と呼ばれている書斎で起きた殺人事件です。
 でも最初は殺人だとははっきりせずに、自殺として処理されてしまいました。 密室殺人ならではの、始まりです。
 小さな村の大きなお屋敷ハットン荘には、狂人の部屋として知られている部屋があります。 ご先祖様の誰かが、この部屋で亡くなって、呪いの言葉を残したのですが、その呪い通りに家族が続いて亡くなったのです。その後この部屋は、封印されてしまいました。
 その封印を破って、ここを書斎にしたのがハリス・ソーン当主。
 そしてハリスは、その部屋の窓の下に、死体で発見されますが、犯罪の痕跡が見出せず自殺として片付けられてしまいます。しかし、実業家として成功していた人物に自殺の理由はなにもみつかりません。
 ハリスの棺桶を調べるシーンは、ちょっと身の毛がよだちますね。 特にそれが真夜中ともなると。
 呪いのかかった家族に、封印された部屋。 
 いいですねー。
 このお屋敷に住むのは、
ハリス・ソーン   当主
ブライアン     その弟
セイラ       その妻
ハワード・ヒルトン セイラの父
ドロシー・ヒルトン セイラの母
フランシス     セイラの兄
ポーラ       フランシスの妻
の7人です。
 ブライアンは、少々感受性が強く、オカルトに傾倒しているらしく、タロット占いなどをしています。
 このハットン荘に出入りする医者とその恋人や、ポーラの友人など、いったい誰にどんな殺人の動機があるのか、注意深く読まないと見逃してしまいそうです。
 しかも、殺人があったとき、その状況は100年前に起こった怪死事件と酷似していますよ。
 共通点はなんでしょうか?
 失われた呪わしい文学作品とはいったいどういう内容だったのでしょうか。
 その呪いのせいで、これらの事件は起きたのか?
 浮気な医者の思惑や、生活に困って娘の夫の屋敷に住まざるをえなくなった両親と、ハリスに仕事をもらっているセイラの兄。 
 ツイスト博士の推理は、どう展開するのでしょうか。
 やっぱりミステリは、密室ですよね、密室。

主人公: アラン・ツイスト(犯罪学者) 
場所:  フランス
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小


狂人の部屋

早川書房

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