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ワニと読むミステリ(門外不出 探偵家族の事件ファイル)

読むと、秘密にしておけるのは心の中だけかも、でもそれも怪しい。

(リサ・ラッツ著)
 とにかく、何がなんだかわからないうちに、どんどん読んでしまいます。
 つまり、途中でやめられないということ。
 探偵家族のというタイトルを見て、マイクル・Z・リューインの探偵家族を思い出してしまったのですが、こっちの探偵家族はほのぼのというより、戦いか、家族を相手の実地研修の様相を呈していますね。
 スペルマン探偵一家の構成は、
    父: アルバート
    母: オリビア
    長男: ディビッド
    長女: イザベル
    次女: レイ
    伯父: レイ(次女のレイとは綴りが違う)
上記の6人。 
 長男は、子どもの頃は探偵稼業を手伝っていましたが、今は家から独立し弁護士をやっています。
 伯父のレイは、不治の病で余命いくばくもないといわれていたところから奇跡の快復をとげ、喜んだのもつかの間で、妻に逃げられ自暴自棄になり、ギャンブル・酒・女で、命を削っています。スペルマン家に同居中。この伯父がしょっちゅう行方不明になり、そのたびに家族はギャンブルの場を見つけて酔っ払った伯父さんを連れ戻すことが何回もあり。 この行方不明になるところとどうやって探すかといったエピソードがところどころに挟まれて、実におもしろいです。 それと次女のレイとの家庭内の戦争と和解の顛末も、探偵の技能を駆使していてます。
 話は、次女のイザベルの語りで進んで行きますが、子どものころから探偵を手伝っていたので、それが染み付いてしまい、カレができると(長続きしません)身元調査をせずにはいられません。
 父は、娘の部屋に盗聴器をしかけて、状況を知ろうとし、母は、イザベルを弁護士とつき合わせようと、兄のディビッドを脅迫して、次々に弁護士に会せるように画策するし。
 プライバシーのために、部屋に強力な鍵をとりつけても、錠前破りにあうし、まったく油断できません。
 玄関から出入りするといらざる詮索をされるからと、裏梯子を使って自分の部屋に窓から出入りするところなんかケッサクですね。つい恋人のアパートにも、この方法は入ろうとしてあきれられたり。
 とても書ききれないのはわかっているのですが、とにかくあまりにも面白い探偵手口がこれでもかとくりだされてくるので、とても飽きているヒマはありません。
 次女のレイは、まだ13-4歳ながら、兄を脅迫して定期的に金を巻き上げていたり、夜な夜な尾行の練習をしたり、すっかり探偵になりきっているのですが、とても家族思いのところもあり、ほろりとしてしまいそうになります。 ちょっとかわいいかも。
 
 伯父のレイがとても残念です。 これからのシリーズでおもしろい役回りになれたのにと思うと、つくづく残念。と、勝手にシリーズ化されると決めつけてしまってます。

主人公: イザベル・スペルマン(探偵) 
場所:  USA、カリフォルニア州サンフランシスコ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中


門外不出 探偵家族の事件ファイル [SB文庫]

ソフトバンククリエイティブ

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