ドライヴ

鳴り物入りでようやく公開と相成った本作品。いやがおうにも期待は高まる。それにあわせたように、疾走する音楽がベストマッチ。見終わって、印象に残っているのはとにかく音楽！もっともっと聞いていたい刺激。こんなの久しぶりだわ。

物語は寡黙で正体不明、名前もわからん天才的なドライビングテクニックをもつ男。優しげな風貌に、ミステリアスな雰囲気が漂う。昔は何かしてたんだろうなあ～と思わせる。根っからの善人なんだろうけど、いろいろと損して来たんだろうなあと想像する。

アパートの隣人、幼い子供と二人で暮らしてる若い母親に一目ぼれ（？）。このまま突き進むと思いきや、シングルマザーじゃなかった・・。夫は刑務所で居住中で、そろそろ出てくると。しようがない。自分は守護天使になろうと決意。家族を見守ることにしたとたん、事件発生。遺憾なくその力を発揮する。

夫は更正して、まじに生まれ変わろうとしているのだが、世の中がそうさせてくれない。刑務所にいたときの借金のカタに、強盗を強要される。その手伝いをすることになったドライバー。実はそこには、夫をはめる罠が。。。牛耳っていた意外な人物。泥沼にはまっていくドライバー。そして・・・・・。

ということで、お話は良くある巻き込まれがた純愛バイオレンス物語。純愛に、バイオレンスに、銃撃に、三角関係に、裏社会とにやり取りに、そしてカーチェイス。てんこ盛りの盛りだくさんな中身なのに、ねちっこくないスマートな見せ方で、スピーディに進んでいきます。ここは見事なセンス。

妙に説明したり、ここを粘っこく見せたいという欲をぐぐっと我慢して・・と言うか、とにかくスマートに見せることに徹しているのが逆にこだわりのようだ。で、そのあっさりで終わりそうなところを、盛り上げてカタルシスを高めているのがとにかく音楽♪。最高の使い方です。

ここもっと聞きたい・・・と言うところではきっちり聞かせ、この場面転換ではこんな音楽聞かせて！にぴったりの曲。たった一度の愛のシチュエーションなんか、もおおーーいちころの音楽でヤンス。

とにかく物語そっちのけで、音楽に聞きほれました。お見事。ついサントラ購入。当然、車でがんがん鳴らしたいのですが、アタシの車でCDが聞けないのですよ。。。ここはやっぱIPOD買わなあかんでしょうか。。。

ライアンには萌えないワタシですが、ライアンファンだと、きっとたまらんのだろうなあ～というかっこよさです。目がワルに徹せないのが似合ってるんでしょうな。予告で、結構見せられたもんで、大体の流れは把握してて、ほぼその通り。出来れば予告を見たくなかったなあ。欲を言えば、新鮮な目で見たかったです。

さすがのロン・パールマン。いいっす。

◎◎◎◎

「ドライヴ」

監督　ニコラス・ウィンディング・レフン
出演　ライアン・ゴズリング　キャリー・マリガン　アルバート・ブルックス　ブライアン・クランストン