頑固爺の言いたい放題

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安上がりの極楽気分

2015-01-10 16:16:57 | メモ帳

水平線から昇る日の出や満月に照らされる大海原。壮大な天体ショウを毎日タダで楽しみ、好きなときに温泉に入れるとなると、年寄りにはまさに極楽の境地。

その場所とは熱海周辺のリゾートマンション。中古なら200万円以下で買える。

1970年代後半から1990年頃までは、人々の気持ちに余裕があったから、セカンドハウスとしてリゾートマンションを購入する人が多かった。その購買層は当時50~60才台だったが、それが今や世代交代の時を迎えている。

遺産相続で所有権を手にしたものの、年に数回しか利用しないにも係わらず、管理費(温泉大浴場の維持費が嵩むので、小さい部屋でも月3万円ぐらいかかる)や固定資産税は支払わなくてはならないとなるとバカバカしいとなって売りに出す。そこで需給のバランスが崩れて、新築当時は2-3千万円した物件が今や10分の1に値下がりした。

利用回数と経費を天秤にかけると、セカンドハウスを所有するより、新築のタイムシェア(年に10-20日間程度利用できる)のリゾートの方が経済的だという考えもあるだろう。また、デフレ時代しか知らない人々のライフスタイルがつつましいこともあるだろう。

一方、価格が下がったことで新しい需要が生まれた。引退してどこに住んでも構わない人は、管理費が高いとはいえそれが年金のごく一部でまかなえる範囲内なら、購入してそこに住もうと考える。眺望がいい物件は交通が不便であることが多いが、食料品が宅配されるようになって不便性が薄れた。

おまけにこのところの株高で、金融資産を多少処分すれば購入資金は捻出できる。だから、中古リゾートに住む高齢者が増え、需給が多少引き締まってきた感がある。事実、熱海の不動産会社はこのところかなり忙しいらしい。これは熱海だけのことではなく、熱川・伊東・湯河原でも同様。

「それでは、お前はどうなんだ?」という声が聞こえてきそうだが、私は賃貸物件をセカンドハウスとして2年ごとに借り換えることにした。理由は、いくら絶景でも毎日眺めていると飽きるから。

買うにせよ、借りるにせよ、この近辺のリゾートマンションはお買い得である。