磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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証言-'87.8.28・29-

2008年09月01日 | 読書日記など
『証言-'87.8.28・29-』
   土井久男・著/土屋登・編/土屋登1987年

自費出版で、薄い冊子ですが、しっかりした意志をもって書かれていると思います。
--庶民的な運動をされただろう土井久男さん、その文章などを残そうとされた土屋登さん。



土井さんが平和運動に努力されたことが書かれてあります。
1986年にアリスハズ平和賞を受賞されたそうです。
--市民運動として活躍されて、右とか左とかではない活動を共にされたそうです。

■目次■
呼びかけ  1
証言
 はじめに・・・自己紹介、私の証言する立場  2
 私のおいたち・・・小学生のころ  3
 満州事変・・・軍国主義を支える庶民、教育、子供の遊び  4
 広島市商時代・・・盧溝橋事件、軍事教練、支那語  6
 暗い青春・・・生活の圧迫、就職、太平洋戦争へ  9
 入隊・・・初年兵生活、4本の歯の恨み  10
 原爆投下・・・その理由、歴史的背景  12
 運命の日8月6日・・・午前8時15分  14
 被爆直後の広島・・・燃え上がる黒こげ死体  15
 恐るべき急性原爆症・・・私も突如2週間後  17
 生きるも地獄の戦後・・・国は線香1本出さず  18
 何故私は証言をするのか・・身近なことで取り組みを  19
資料  23
遺跡巡り  30
編集をおえて
改訂版発行にあたり


98%が死亡したという。下「」引用。

「同期に何人か入隊しましたが、半分は沖縄から台湾にいくまでに、輸送船もろともアメリカの魚雷や爆撃で海の藻屑となって死んでいったのです。残った私たちも今の基町の西部二部隊の兵舎で、原爆投下によって98%が死んでいます。」

好きじゃなかったが、兵隊にされた。下「」引用。

「いくら「兵隊はきらいじゃ、私はだめじゃ」といっても、今度は国民が非国民だといって、あぶり出すので、警察の特高や、憲兵が来て監獄にぶち込まれるのが落ちです。私も兵隊はあまり好きじゃないので行きたくなかったのですが、そういったことで兵隊になりました。」

日本の6倍……。下「」引用。

「日本軍が、中国をはじめアジア民族にくわえた加害は実に日本の6倍、2000万人以上の死者をもたらした。この事実を私たちは忘れてはなりません。」

ABCC(現・放射線影響研究所)についても書かれてありました。下「」引用。

「1975年アメリカから移管され、現在は厚生省とアメリカの共同事業になっているが、カマボコ型の建物では今も多くの外国人研究員が働いている。この施設を建設したとき、アメリカはブルトーザーで比治山南部にあった陸軍墓地を墓石、遺骨もろとも山麓に押し崩して平坦な土地を造成した。ここには多くの被爆者が訪れたが、というより連れて来られたが、一人も治療してもらえず、研究材料とされている。今では訪れる患者もほとんどいない。被爆者が死亡すると数時間以内にABCCから人が来て遺体を解剖させてほしいと言う。戦後10年程は貧しかったので葬式代と引きかえに被爆者の遺体を提供する遺族も多かった。内臓を全部取り出して1時間くらいで返してくる。土井さんのご家族が亡くなられた時もしつこく要請されたが断わられたそうである。「私が今までここの職員に聞いた話と、今日土井さんから伺った話とは全然違う。恐ろしいですね」と、我々の乗ったマイクロバスの運転手が話された。」

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