磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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このくにのあまたのまどから

2008年02月08日 | 読書日記など
『このくにのあまたのまどから』
   石川逸子・著/ヒロシマ・ナガサキを考える会1999年

感情はいつも良いものではないと思う。感情にばかり訴えているのも何だかなあーとボクは思う。詩人というのが、それしかできないとしたら、ただの道化師だろうなあー。



感情も俗悪なものではいかない作者。
--それは良いと思う。

感情もよいものばかりではないようにボクは思う。
--もちろん、ボクの感情もいい物ばかりではない。
自分でさえ困惑してしまうこともある……。

しかし、ジョン・レノンのように社会システムや、理科系的なことも詩をかくにも大切と思う。
--宮沢賢治の詩は理科系のことぬきに鑑賞できない。
言語がそうだけではない。
--感傷に流されない美しさがそこにある……。

誰が作ってくれたか知らないが、憲法九条、前文……。
感傷に流されない平和の大切さを教えてもくれる。
--ボクらは「戦争を知らない子供たち!」と誇ることができる!

--それは多くの人々の嘆きや、悲しみが生み出してくれたともボクは思う。

訴えという詩がありました。下「」引用。

「訴え

兵隊とはなにか。
ニンゲンでなくなることです。
殺すか、殺されるか。それだけ。
こいびとの顔など浮ばない。」
(半世紀前兵士だったひとのことばは
電波には載らない
ビルの一室で語ることばは
泡になるのだろうか)

「それでも。突き殺したあとは。
実に。イヤな気持ちになります。
誰とも口をききたくない。」
(半世紀前兵士だったひとのことばは
新聞にも載らない
その訴えは
泡になるのだろうか)

「戦争にルールはない。
風向きを見て毒ガスを使いました。
人を殺すのが。仕事ですから。」
(半世紀前兵士の兵士はいま 七十七歳
ビルの下の渋谷の歩道には
体格良い若者たちが
娘さんとさんざめき溢れ)

「敵をつかまえれば。かならず拷問。
火あぶり。仰向けにして鼻から水を垂らす。
いつもやっていました。それが戦争です。」
(聴いてしまった雲が
柔らかな耳をさがして
春の空を渡っていくのを見た)」

日の丸弁当の日や、慰安婦問題なども取り上げられていました。

小粒ですが、ぴりりっとしたいい作品だったとボクは思います。






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