磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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全滅した広島一中一年生・父母の手記集 星は見ている

2008年03月07日 | 読書日記など
『全滅した広島一中一年生・父母の手記集 星は見ている』
   秋田正之・著者代表/文化評論出版1984年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「父から子へ託された尊い一冊の遺産!
知れ! 戦争の実相、継げ! 平和を培(つちか)う心。
-少年時代、私はこの本を我が家の書棚で見つけ、読んでいくうちに目を閉じて、涙をこらえ、悲惨な戦争に対する憤怒に胸を震わせたことを今も覚えている。-
亡き父の意志を継ぐ息子が、父となり、戦争を知らない世代に贈る。」



名門校だったそうです。下「」引用。

「この本は、単なる原爆ドキュメントではない。家族の期待をになって名門広島第一中学校(通称「広島一中」)に入学した少年達の生活ぶりと被爆した彼らの死に至るまでの生き様、そして彼らを失った家族悲嘆が記されているのである。」

美しい天国に、そう思われている人もいます。下「」引用。

「健ちゃん! でも、あなたの、「そんな悲しい記憶はもう繰り返さないで下さい。僕は、今は美しい天国に、神様に守られて、楽しい日々を送っているのですから」と囁く声が、きこえるような気がします。」

姉が弟のことを書いているものもありました。

北京時代のことが書かれてあり、優雅な生活。
--この本の原稿がかかれたときには、日本の戦争責任は問われていなかったのかもしれません……。

そして、エリート校のエリートの親の思い。下「」引用。

「研坊! 原爆にあわなければ、あなたはいま医大の二年生です。一中一年生であなたの一生は終ったのたけれど、私には、毎日あなたの生長して行く姿がうつり、いまは医大生として私の心の中に生きています。」

ボクの家とはずいぶん違うものだと思いました……。
天国の子供はどう思っているのでしょうか?

大田洋子の小説がうまく描かれていたと書かれてありました。

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中国新聞社の前に日本が降伏したことが、壁に張り紙でしてあったという。
--兵隊も学生もみんな泣いていたという。

長田新(文学博士)の文章がありました。下「」引用。

「亡き子を憶い、涙で綴ったこの一巻の追憶集が、今まで世界中から好戦国民と侮られていたわが同胞を、万物の霊長としての人間の本心に立ち返らせて、永久に武器を捨てさせ、更に自らキリスト教国民と誇りながら、非武装市民を奇襲攻撃して、大量虐殺を敢てした海の彼方の人たちを、神の御前に懺悔させ、以て世界平和に寄与することができたら、夢と大望心と懐いて、悲しくも空しく消えた三百五十余人の霊も地下で泣いて喜んでくれるであろう。」

亡き人も、天国から地下で泣いているまで、いろいろあるものだと思いました。


日本の原爆記録5

広島県中等教育百年の回顧







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