磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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母と子でみる アウシュビッツ

2009年06月19日 | 読書日記など
『母と子でみる アウシュビッツ』
   早乙女勝元・編/草の根出版会1983年

コルベ神父も文学的にみている著者であるかもしれない……。



ヨーロッパの惨禍をほとんど知らない子供たちでも……。下「」引用。

「しかし、そんな子どもたちでも、悲劇の少女アンネ・フランクの名は知っているだろう。
 あの第二次大戦のさなか、アンネは、ユダヤ人を迫害するナチス・ドイツの目を逃れて、アムステルダムの隠れ家に、じっと息をひそめて、二年余を過ごしたことは『アンネの日記』にくわしい。
 隠れ家は、ついに発見された。
 これで、『アンネの日記』はぷつり切れて終わってしまうのだが、アンネが、その後送りこまれた収容所の一つに、アウシュビッツがある。」

ヒトラー一人ではない……。下「」引用。

「ナチスといえども、ヒトラー一人の力だけで出来たわけではない。
 ドイツ国民が、たとえ一時的にだまされたとはいえナチスを支持し、支持することによって、ひとたび独裁と暴力政治が誕生するや、それは途方もないエネルギーで人びとの自由と権利を奪い、最大の暴力ともいうべき戦争の渦中に人びとを巻きこみ、呑みこんでいったのである。」

戦後もネオ・ナチという人たちも残っている……。

楽隊のあとを囚人服の人たちが行く写真の説明文。下「」引用。

「SSは、逮捕した脱走者を楽隊で処刑場へ運んだ」

大きな傷跡のある女性の足の写真。下「」引用。

「SSは、女性の収容者を犯罪的な「科学」実験のモルモットに使った」

コルベ神父の意味……。下「」引用。

「しかし、神父は、餓死室で同じ運命を共にした九人の仲間の心をなぐさめ、絶望の底から救いの手をさしのべたばかりでなく、さらに深い意味合いを後に残した。
 アウシュビッツでは、多くの人たちが、さながら人間の皮をかぶった動物のようになった。四角い五本の煙突から、夜となく昼となく休みなしに人間を煙にして吐き出す恐気の世界にあって、かろうじて今日を生きる人びとにとっては、信じられるのは自分だけだったにもかかわらず、コルベ神父の存在により、初めて人間へのかぎりない信頼を取り戻したのではあるまいか。」

日本の政府や軍部も……。下「」引用。

「日本の政府や軍部もまた、「神国日本」の名のもと、この戦争では決してナチスに引けをとらぬ残虐行為を重ねた。
 朝鮮人や中国人たちを強制に連行し、日本国内の炭鉱や軍需工場で働かせ、その多くを死にやり、軍部は中国、朝鮮のみならずアジアの国--ベトナム、フィリッピン、インド、インドネシアなどをふくめて合計二○○万人に及ぶ人びとの命を奪った。」







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