磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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おんな・核・エコロジー

2010年07月18日 | 読書日記など
『おんな・核・エコロジー』
   近藤和子・鈴木裕子(編)/オリジン出版センター1991年

大手マスコミでは伝えられないことが、豊富に書かれてありました。また、批判なども的確なものが多いとボクは思いました。



「戦後における平塚らいてうの平和思想と「母性」」鈴木裕子・著が掲載されていました。
--平塚らいてうは、戦争協力・加担の旗を振った女性指導者を「ミイラ取りがミイラになった」と表現。その協力・加担者は、市川房枝、金子(*後に山高)しげり。

アメリカの湾岸戦争のときも、一億層懺悔で戦争責任をごかましたマスコミは無責任であった……。下「」引用。

「このようなアメリカの強引な好戦姿勢に対し、自民党政府はむろんのこと、日本のマスコミ、文化人・知識人の少なからざる部分は、もろ手をあげての賛意や応援を惜しまない向きがある。」

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深田祐介氏批判も書かれている。下「」引用。

「「アメリカ化」を押しつけることが女性解放とでも思っているらしい。日本の「国際派」文化人の底の浅さをみるようである。」

そして、「アメリカ化」だけでなく、いつものことのことの加担者でもある……。

母性を責める! と書かれている。下「」引用。

「いずれにしろ、この湾岸戦争のまっ只中、アメリカがタレ流す大本営情報を、信じ込んでいた人、戦争をやめさせるために、あるいは日本が参戦しないように発言したり、行動しなかった人は、戦争支持者とみなされる。ましてや、フセインは独裁者だからたたけ! と思っていた人は、積極的な戦争加担者と言っていい。
 そういう人には、今後、「母性」は戦争につながる、などと言ってほしくない。「母性」を責めるのではなく、なぜ、自分は、戦争をやすやすと黙認してしまったのか、というところから、論議を始める方が、ずーっと前むきだと思うからである。」

母性も愛国心も本質を問うべきだとボクも思う……。下「」引用。

「だから、私は、「母性」「愛国心」などの情念そのものを批判するのではなく、その表現方法、--「母性」や「愛国心」などを、どんな形で、どちらにむけて突き出すか--こそ問いつづけたいと思っている。」

「母性」という言葉から「親性」へと主張される。下「」引用。

「私たち子どもと暮らす女たちは、「母性」ゆえに戦争に協力し、結果的に大事な子どもを殺される、という過去の愚かさをくりかえさないために、自分の「母性」という情念を絶対化せず、社会のしくみを見抜きつつ、それを、どこにむけて突き出すかを、細心の注意を払って考えつつげてきたいものだと思う。」

実際、ヨーロッパで『チェルノブイリ離婚』があったように、日本でも『伊方離婚』が少なからずあったという……。

梅原猛などの批判。下「」引用。

「現在、梅原猛などの日本主義者によって「自然一体的、平等思想」と高く評価されている本覚思想が、いかに自然蔑視的、差別隠蔽的な支配のイデオロギーであるかを解明する必要がある。この本覚思想こそが日本的自然観を歪め、日本のエコロジー思想を袋小路に陥れている元凶であるからである。本覚思想の巧妙さは、その二重思考にある。つまり一方では、二元相対の現実をこえた不二絶対の世界を究明するという、もっともらしい顔を見せておきながら、他方そこから現実に戻り、二元相対の諸相を肯定するとして、現実の娑婆世界におけるあらゆる悪の跳梁、差別の量産を認め、この矛盾を融通無碍というご都合主義の論理で看過していくのである。」

シルクウッド事件に関することでもパフォーマンスがあったという。下「」引用。

「「おんなと地球の生命」会議に参加したおんなたちは、米国国防総省ペンタゴンが男の暴力のシンボルだとして、一九八○年十一月に、おんなたちのペンタゴンアクションを行った。二千人がペンタゴンに集まり、核工場で働いて謀殺されたカレン・シルクウッドを追悼し、毛糸でくもの巣を編んでペンタゴンを封鎖した。このおんなたちの直接行動は、ヨーロッパにも伝わり、おんなたちの圧倒的な共感を呼んだ。」

「どけろ! 中曽根句碑」というタイトルの文章があった……。下「」引用。

「一九八七年十月、あろうことか平和公園の緑地帯に中曽根首相(当時)の句碑を建てるという話が持ち上がった。広島双葉ライオンズクラブが、8・6広島平和式典の際に首相が詠んだといわれる「悲しみの 夏雲へむけ 鳩放つ」という俳句の句碑建立を引き受けたのだ。」

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戦争は地球にたいするレイプだという……。








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