あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 007 恋人は一人…… 「でもさぁー、女子だけの飲み会だったら、百合子ったら、男っぽいのよね。おいおい、そこの醤油とれよ! って舌がまわっているんだもの」 「そりゃ、百合子さん、河内の生まれだもの」 「あら、茜、よく知っているのね」 「そうよ、高校のときはクラスメートだったもの」 「高校のときってことは、今は違うってことなのかしら」 「今は、百合子は小沢さんに夢中ってことなのよ」 「そうよね、女子とのつきあいなんて、暇があったらするって感じだものね」 「それでいいじゃないの、幸せならば……」 「幸せって他人にひけびらかすものかしら? まったく感じが悪いんだから、大学のキャンパスにはいろんな人間がいるのよ、それなのにべたべたしてさあー、何よ、まったく失礼こいじゃうわよ」 「ほんと、ほんと、しつれいを連発でこいでいるわよ」 「あなたたち、それだから、恋人の一人もできないのよ」 茜は姉御肌なのでそう言った。 「茜さん、恋人は一人でいいのよ」 と、合唱される。 「たしかに、恋人は一人でいいわねえ……」 「茜さんにはいたのかしら……」 「さあ……」 頭に小一郎のことが浮んだ。 あんなヤツ……。 でも、こんなことも思いついた。 --そして、その思いついたことを話した。 「若い時に、自分にだけ親切な相手は選んではダメなんだって……」 「どうして……」 「いずれ、歳をとるからよ。そうしたら、振り向きもされないかもしれないって……。それにホルモンの影響で、女性を獲得したいから、猫なで声をだしている場合もあるんですって!?」 「ううー。それは困った困った……」
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