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原発と原爆-「核」の戦後精神史- 河出ブックス 034

2011年11月29日 | 読書日記など
『原発と原爆-「核」の戦後精神史- 河出ブックス 034』
   川村湊・著/河出書房新社2011年

怪獣映画とか、単なる娯楽作品のアニメで「核」の精神史って……。
未来まで狂ってしまったのは当然のような気がボクはする……。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「戦後の日本が世界中の人々に本当に伝えるべきこと、
それは、被爆=被曝の体験から生れた文化、
原子力による被害の文化である--。
ゴジラと放射能恐怖映画から、鉄腕アトム、広瀬隆『東京に原発を!』、
吉本隆明『「反核」異論』、黒澤映画『生きものの記録』、
『はだしのゲン』、『長崎の鐘』、『風の谷のナウシカ』、
『AKIRA』、「原発文学」の数々まで、
さまざまな文化現象を世相に重ね合わせながら読み解き、
原発と原爆(=「核」)をめぐる時代精神を浮き彫りにする。
3.11の破局にいたるまで、
私たちはいったい何をしていたのだうろか……」

アンギラス=シベリア出身? 下「」引用。

「シベリア抑留の日本兵のルサンチマン(怨念)を体現した怪獣とも思われ、ゴジラが太平洋戦争の戦士死者の象徴だとしたら、アンギラスは、中国や「満州」からシベリアへ連れてゆかれた日本兵の死者たちの魂魄が凝集したものだろう。-略-」

だったら、自衛隊は攻撃することに悩むだろうなあー。こんな深読みして何の価値があるんでしょうね? バカみたいですね。 蘊蓄ってそんなに大事ですか?

『マタンゴ』は放射能恐怖映画……。
--もはや、娯楽作品として、レベルが低すぎて子どもは楽しめないだろうなあー?

非科学的……。下「」引用。

「-略-放射能の恐怖を“非科学的(疑似科学)的”強調する娯楽映画が多く作られた。」

しかし、恐怖ですらなく、わが郷土がゴジラにつぶれさるのを楽しみに見に行っていたのではないか? そのどこが楽しいのか、ボクには理解できなかったが……。

『日本の原爆文学』全集には、エンターティメント作品はなかったという。でも、ゴジラがヒロシマを表現しているって、本気で思っているのか? まったく理解できない。

マーシャル諸島の被曝者たち。下「」引用。

「マーシャル諸島の被曝者たちが忘失されたということは、日本の植民地主義(コロニアリズム)の戦後の問題点を浮かび上がらせていると考えられる。」

水爆実験の奇形した動物を助けるアトム。ロボットだけど「こわがる心=恐怖心」をお茶の水博士につくってもらったという。
--心もつくってしまうのか? それも恐怖だな。洗脳をこえた技術?

平和といえば安全なのか?
--危険なものは危険でしょうね……。

アトムは核融合的な世界だという。核融合的???
--身近に太陽があって、安全だというのか?
それだけでは、危険だろう!

『アストロ・ボーイ』(アメリカに輸出された『鉄腕アトム』)。
「「アトム」は俗語でオナラの意味があり、“宇宙少年”の意味のこの題名に変更されたという」
--「鉄腕おなら」ですか? それなら、放射能の問題がなくってよかったですね。未来のエネルギー、バイオマスエネルギー! スーパーウルトラメタンガス! 「鉄腕おなら」! これでは、ギャグマンガでしょうか?

index

吉本隆・擁護しているつもりなのだろうか? 核の統御の技術など人類は獲得していないですよ。イデオロギーの問題ではなく、科学の問題ですよ!

理系出身の吉本隆(東京工業大学大学院・化学工業専攻)。

「反核」異論

ディズニー映画『アワ・フレンド・ジ・アトム(Our Friend the Atom)』




↑ 英語WEBの説明文(翻訳)。


大木金太郎「原爆頭突き」。
--この本には書かれてなかったが、ジャーマン・スープレックスを和名で「原爆固め」「原爆投げ」。

ピカドン一発で目が覚めた? 下「」引用。

「あのピカドン一発で人類は居眠りを覚まされた。これから人類がその与えられた知恵と自由意志とを正しく用いて、隠された資源を次々探し出す時代になったのだ。-略-」

「「原子病」患者・永井隆」と誹謗中傷。神の摂理を天罰にする、著者。相変わらずの左翼イデオロギー!? 永井の放射能障害も結核病患者のための副作用でこうむったもので、人類愛だとボクは思う……。

「神の摂理」と理解しても、アメリカに都合がいいから駄目だと怒る著者。本当なら、核兵器は廃絶されていた。一時はそんなアメリカの世論があった……。ソ連が核兵器を持って、冷戦時代にはいった……。アメリカのファシズムに都合がよかったのは、ソ連の核兵器保有だった。左翼イデオロギーは平和の武器と大量殺戮兵器(核兵器)のことをいった……。「左翼の摂理」が核の時代を憎悪させた……。

『長崎の鐘』を美化というが、左翼の狂ったイデオロギーを美化している人たちよりも、かなり事実をえがいていると思うが……。ただ、占領時代であったことくらいは考慮してもいいものだろうが、著者を含めて左翼イデオロギーの人たちはしない。

永井隆はカトリック教徒、カトリックは即座に原爆を非難した。そんな事実も書かない左翼。

そして、原子力推進の右翼イデオロギーは、平和主義の永井隆と関わりを持たないのは当然のことだろう……。

もくじ

水上勉は原発銀座の大飯町(現おおい町)が生れ故郷。
--長篇小説『故郷』のなかに、高浜原発の光景が描写されているという。

「原子力ムラ」はチェルノブイリも誤魔化した。下「」引用。

「危険性を警告した学者たちが、世界中に多数いながら、為政者たちや、原発の当事者たちはいっさいそれに耳を貸そうとはしなかったのだ。広瀬隆や高木仁三郎どの反原発論者たちの予言が当たったのである。
 しかし、日本の原発関係者(いわゆる「原子力ムラ」の人々)たちは、悔い改めなかった。彼らはソ連型と日本型(アメリカ型だが)の原子炉の構造の違いをいい立て、日本の原発では「チェルノブイリ」のような原発事故は、“絶対に”起きないと断言した。ソ連は“遅れた技術”と、いいかげんな“管理・保安”の国であって、それはソ連に特有の原因によるものであり、日本では起こりえないと繰り返し語ったのである(フクシマ原発事故の時に、彼らがレベル5という、途方もなく甘い事故認識をしたのは、「安全神話」の崩壊を怖れたためである。だが、事態は容赦なく進み、レベルは7となり、チェルノブイリと並び、そしてそれを超えると思われる)。」












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