あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 234 無責任どもの叱責 「国民の命を守るべきはずの政府……。しかし、弱者に叱責を与えて、己は偉いと思っているでござるね。誠に、それで日本人でござるか?」 「もちろん、わたしは日本人よ」 「いや、お嬢様に申してはござらぬ。近頃の唯物史観の者どもに怒りを感じているでござる。人を人と想わず、物のように思っているでござるよ」 「本当、いかると、オカネスキーはすごいわね。まるで、歌舞伎役者みたい」 「そうでござるか、なかなかいい感じでござるなあー」 うれしそうなオカネスキー。しかし、すぐに怒りはじめる……。 「イチローは立派な武士でござる。石原のようなインチキな武士ではござらぬ」 「そのことも、オカネスキーからよくきくわね」 「節制のきいたイチローは、まさに武士道に生きる日本の男児でござる。ハートも誠実そのものでござるよ。自分のこともよく知っているでござる。それにしても、人が死んだときも、まるで物がなくなったように、荒れ狂っているでござる……。それは自然のことかもしれぬでござる。しかし、まわりのものまで、同じように怒っている……。むかしの日本人はそうでなかったでござるよ」 「復讐心がどんなものであるかっていうんでしょう?」 「そうでござる……。人は復讐心で醜い鬼になるでござるよ。それを計算して利用するような輩もいるでござるよ」 「クラウゼヴィッツ人でしょう」 「そのとおりでござる……。よく知っておられるでござるのう……」 「だって、オカネスキーが話していたもの……」 「そうでござるか……。責任を持たねばならぬ人たちが、責任を持たない、いい加減体制をすすめ、ここまでひどい世の中にした……。それは資本主義……」 「資本主義の人間として当然のことでしょう」 「そうでござる……。唯物史観の人間どもは、人間は死ねばおしまいだ。吉本みかん原作の映画でも、お墓をつくるのは、「さよなら」するためのもののようでござった……」 「おタンゴばばあね」 「そうでござる! しかし、それは日本の伝統ではないでござるよ。日本人は心を大切にする、そして茜お嬢様の父上も心を大切にする資本主義。唯心論ほどではござらぬが、心を大切にされる……。物が動くとき必ず人の心も動くでござる」 「心がなくって、物……。物も充分あるだろうに……。そんな人たちは、カネカネカネの亡者のようね……」 「責任を持たねばならぬ人たちが……。責任をまっとうするから偉い人たちであって、立場では偉いかどうかを決めるものではござらぬネ……」 テレビでは、コメンテーターが、偉そうに、いい加減な人材は雇えないといっている……。 そして、実力給だといっている。 そのコメンテーターが、介護福祉士になって、今の給与を維持できるとでも思っているのだろうか? 責任のない言葉の垂れ流し……。 それを何十万の人が聴いている……。 新聞社の幹部が、娘のために不正をしたという。 そして、人を教える教師になったという。 それで、まともな報道ができるわけがない。 まともな教育ができるはずがない。 この心を失ったコメンテーターが、まともなコメントができないのと同じである……。 わかっようなことしか言えぬのである--。
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