磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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光の祭場・・蒿里行・・

2006年08月03日 | 読書日記など
『光の祭場−−蒿里行−−』
      桂芳久・著/皓星社1980年
【目 次】
・氷牡丹
・火と碑
・惜春賦
・億年十五
・影向寺(ようこうじ)
・蛍なす光神
・後書



後書には下「」のように書かれています。
「この六編の作品は、ゆるやかな時の流れの中で書いていった連作である。丁度十年前に出版した短編集の後記で次のように書いている。
「……私の内部で凝血した〈広島〉が、生きる原点となった。私は書かねばならぬのだ。この作品集は私の半生の碑(いしぶみ)であり、道標べとなるだろう」と。
 私は今年で半世紀を生きたことになる。−略−この連作の副題は『蒿里行(こうりこう)』としたのは、漱石の『薤里行(かいろこう)』を意識したと言ってもよいだろう。『薤里行』が王侯貴人のための挽歌の意であるのに対して、「蒿里」は人が死ぬとその魂魄がづといとどまる処だという。しかも『蒿里行』は無位無官の庶人の死を哀しむ鎮魂歌である。」


平和ということでも、いろいろなことが言われますね。下「」引用。
「あの人はかすかに、微かに口もとに笑いをうかべて言った。
「平和ってね、夜になると、銀座にネオンサインがつくことだよ」

ぼくは平和は安全な水を求めるように、当たり前のことだという意見に賛成です。

この本とは関係ありませんが、イデオロギー論争させていただきたくありません。

人道を守った上での、イデオロギーをやっていただきたい。

そうでないと、仁義無き戦いを政治家から、サラリーマンまでやっている始末で、それが弱者にまで至っていますね。


平和じゃないというのは、「愛のないところの逆」というヨーコ・オノの言葉が分りやすいような気もします。








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