磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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103 金魚鉢の汚染

2007年07月21日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

四章、ゼロサム社会




103 金魚鉢の汚染


教育の弊害は、ヒトラーにだけではない、多くの人に現れており、残虐な犯罪をした者もまた教育の弊害だと、アリス・ミラーは指摘する。

裁判官でさえ、この社会の教育を受けた同じ人間であるから、その判決にも教育の弊害があらわれているという。

金魚鉢の汚染が問題なら、その中の金魚はすべて影響を受けているといってもいいだろう。

もちろん、ここでは社会を金魚鉢として表現してある。

そんな話を長々と美智子はした。

「そういう考え方って、おもしろいわね。わたしも、その本を読んでみたいわ」
「そういうと思ったわ、持ってきたから、読む?」

--美智子の話をきいてクラス委員は喜んでいた。

美智子は沙也加が総理大臣の娘だとは知らない。

総理の娘に似た、もう一人のちがう先輩と認識している。

髪形も違うし、気さくな沙也加がまさか……とさえ思っている。


「わたしたちの生徒会を素晴らしいものにしましようよ」

電話でも、美智子とクラス委員は話していた。

「そうよね、憎しみは大切なことだと私も思うわ。ヒトラーが伯母さんを憎しむことを許されず、憎しんでいることすら、理解できない。だけど潜在意識では、その憎しみはあったわけでしょう。その憎しみを払いのけるために、ユダヤ人たちを殺したんでしょう」

「そうよ、もし、ヒトラーが伯母を憎しんでいたら、ユダヤ人を殺すこともなかっただろうし、もしかしたら、伯母さんを許すこともできていたかもしれない。憎しみをきちんとしなければ、許すことさえもできないってこと、それを知ったことが、貴重なことだったわ」

「ふーん、そんなこと教えてくれる先輩がいたんだあー。いいなあー、沙也加先輩っていうだあー」

今、女性は素晴らしい働きをしている。多くの新しい発見や、新しい考えは女性の手で行われている。

この『魂の殺人』を書いたアリス・ミラーもその一人だろう。

--教育の弊害、それは社会の弊害でもある。多くの人がもっている病的なものであり、社会病理学とも関係することだろう。








閑話休題

--憎しみ。

これに関する童話を読んだ。

ある頭のいい奴が、

わざと、憎しみをうえつけ、

関係のない人を憎悪の対象にする。

そして、本当の悪い奴は、

それを見て笑っている。

こんなことは、

現実社会には意外にある。

乗せられている人たちは、

そんなことも理解されていない。

高学歴だからといって、

この手のマンイド・コントロールに

乗らないとは限らない。

むしろ、高学歴の人の方が、

だましやすいという方もいる。

安っぽいプライドをもっている人ほど、

だましやすいそうだ……。

……金魚鉢は汚染されている。










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