磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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巨大災害の世紀を生き抜く 集英社新書 0618

2012年05月24日 | 読書日記など
『巨大災害の世紀を生き抜く 集英社新書 0618』
   広瀬弘忠・著/集英社2011年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「東日本大震災における地震・津波・原発事故という複合災害は、まさに巨大化する現代の災害を具現化した出来事であった。この大災害に遭遇して日本人の意識・真理も劇的なな変化を遂げた。「私だけは大丈夫」という正常性バイアスにとらわれないこと、政府・マスコミ情報を鵜呑みにせず吟味する自己責任力、企業の危機管理の新しい形が求められているのだ。自然災害に未知のリスクが加わる現代を生き抜くために求められる行動指針について災害心理学の第一人者が検証する。」



利潤と安全。下「」引用。

「日常的な言葉の習慣からいえば、“安全”の対義語は“危険”だろう。しかし、現実の世界で安全を求めていくとき、人々の頭のなかで対立概念として想起されるのは、きわめて多くの場合、“利潤”なのである。安全にはコストがかかり、コストは利潤を圧迫する。その逆に、利潤を追求すれば、安全にかけるコストを圧縮せざるを得ない。両者は、拮抗関係にある。」

致命的だったこと……。下「」引用。

「致命的だったのは、国も電力会社も、安全神話に疑問を持つ人々を、許容しなかったことである。私たち国民の側にも、異常を正常なものの範囲に含めてとらえてしまう正常性バイアス(第一章参照)が働いていた。」

今も、大手メディアを信用している人たちは同様でしょうね……。

21世紀は複合災害の世紀。下「」引用。

「今や災害は単純な自然災害で終わる時代ではない。文明の規模が大きくなるつれ、何かの弾みで巨大な脅威に転じるもの--原子力発電所であれ、新型ウイルスであれ--と我々は隣り合わせに生きているという認識が必要なのだ。小さな災害が、ドミノ倒しのように巨大で複合的な災害を引き起こす危険な時代に私たちは生きている。」

三号機……。下「」引用。

「たとえば、福島第一原子力発電所の三号機では、原発設計時の想定を超える地震の揺れによって、緊急時原子炉冷却システムの配管が破損した可能性が指摘されている。また外部電源は、地震によってすべて遮断されたが、補助電源として用意されていた最後の命綱ともいうべきディーゼル発電機が、原子炉建屋より近い建物の地下に並べて設置されていたことも、地震、津波の危険性がある太平洋岸という立地条件を考えると、重大な人為ミスといえるだろう。
 -略-世界規模で見れば、一世紀の間に何度かマグニチュード九以上の地震が現実に起きていること、過去に幾度も津波を経験している地域で、海に面し、しかも低い場所で非常用電源を設置したことは、設計ミスだったといわれても否定できまい。」

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予想外の場所で地震は起きた。下「」引用。

「「ネイチャー」誌に発表された論文の中で、東京大学の地震学者ロバート・ゲラー博士は、一九七九年以降、日本で起こった一○人以上の死者を出した地震を数え上げ、そのすべてが予想外の場所で起こっていたというのだ。ただ、後になってから今回の津波を予想したという人がいたように、阪神・淡路大震災でも新潟県中越地震でも、予想した人がひとりもいなかった地震はおそらくないだろう。しかし、その予知や予想を正しく公表され、受け入られなければ、本当に予想したとはいえない。だから、私たちが想定内というとき、そこには選別が行われている。-略-」

「▲恐れるべきは、政府のパニック恐怖症」
--これも、ウソでしょう? 隠蔽のための誤魔化しでしかないでしょう。こんなことが認められたら、何とでもいえるでしょうね……。これで正当化できるなんて、異常すぎますね。









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