あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 043 自然の法則!? 茜は動物の出ている番組を見ていた。 茜は笑っていた。 「動物の世界はどうやら、変わらないようだよ。君のいる、つまり、ここにいる君たちの人間界の方が極めて異常ではないか」 「極めて異常?」 「そうじゃないか。あの孔雀もオスの方が美しいし、動物に限らず昆虫にしても男性の方が美しいじゃないか。どうして、オカネスキーは他の男達も……。いいや、わたしの世界の男たちのように着飾らないのだ?」 オカネスキーは頭をかかえた。 「オカネお嬢様、住む世界によって違うのでしょう」 「しかし、この世界は自然の法則に反しているというのが、この番組をみても理解できるというものだ……。ほら、メスのライオンが狩猟をしているのではないか! オスはきれいなたてがみで、メスをさそっているのだ」 「そういう言い方もござるのか……。せっしゃの世界でも自然の法則にしたがって、男は男らしくしていると主張する野蛮人……、いやいや封建主義者がいるでござるよ」 「逆?」 「そう、日本猿はメスが子育てをしているでござる」 「それは、オスが怠け者だから、メスが仕方なくしているのだ。勘違いをしてはならいなよ」 「えっ! オスが怠け者でござるか?」 ものごとというのは、言い方、表現によってかわるものだなあーとオカネスキーはあきれている……。 「しかし、男が男なのは教育によるでござるよ!」 「そうだろう。男は男として生まれたのではなく、生まれたときから男としての教育をされるからな」 「そうでござる。わたしの世界でも、男と女を逆にすれば、そうでござる」 「見ろ、この男」 それは、アイドル・スターのSNAPの森村拓也の口紅のコマーシャルだった。 「見ろ、オカネスキー。このように、男は美しいのだ」 「それは、それ……。森村拓也だからでござる」 オカネスキーは額の汗をふいた。
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