あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 042 男が女で、女が男でござるのか 「その通りでござる。女性だからといってやさしいわけでもないでござるよ。ところで、話はもどって羊のドリーなんてものが、ずっと前に複写されたでござるよ。人間ではまだでございるが……」 「そうか、でっ、心配している人たちがいるというわけか。それは科学的に成立しないね。遺伝子というのは、たんぱく質合成の、まあ言えばプログラムされているに過ぎないから、人間では大きな違いはないはずだよ」 「わたしも、そう考えておるでござるよ」 「そうかー、似ているところもある社会なのだなあー。ところで、この世界を見学して帰りたいから、すぐにはマシーンを修理する必要はないぞ」 と、茜は命令口調でいう。 「あっ、はい」 強引なところは、どちらの茜も同じだなあーと思う。 オカネスキーが出ていっても、茜はテレビを見ていた。 「男が女で、女が男のようだ……」 と、茜はぶつぶつとつぶやいている……。 「男が女のようにしている。これは国会か!」 茜の世界では日本では男性議員はほとんどいない。 そして、こっちの世界は女性議員はほとんどいない。 他国では、このことをとって、性差別をしているという……。 --どちらにしても、この国に差別はあるわけだなあーと、政治家の態度を見ながら納得している……。 傲慢な態度、鈍感力ばかりが目につく与党! --傲慢かまして悪いとですか? 大人なら、悪いに決まっていると理性と教養があるなら理解できるはず……。 相手をどうかして、倒したいばかりの野党! --差別と逆差別の闘いだと茜は思ってみている。 論理の展開などありゃしないのに、あきれてしまっている。 オカネスキーがお茶を煎れてはいってきた。 「男ばかりじゃないか」 「男ばかり……。もしかしたら、あなたの世界では国会議員は女ばかりなのですか」 「そのとおりだ。男が政治に口を出すなという封建的な老女がいるくらいだ」 「そうなのか、男が女で、女が男でござるのか……。な~るほどっ!」 「しかし、やはりこの国では、与党にも野党にも、どちらにも女性がほとんどいない!」 「差別を格差といって、ごまかすアホさかげん……。マスコミも癒着しきっているでござるよ! 私の祖国は貧乏でも自殺者の数もホームレスの数も日本よりずっと少ないでござるよ」 「政治家に国民愛があるというわけだ……」 「そうでござるよ!」 「愛国心など強要しないだろう……」 「当たり前でござるよ!」 「♪love is real……」 「ジョン・レノンの歌でござるなあー」 「いや、わたしの世界では、ヨーコ・オノだ! まあ、二人で一つか……」 「愛はそうでござるなあー……」
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