アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 118アンパンじいちゃんと子ども そんな話をしていると、永山が入室してきた。 「ああ、あのアンパンじいちゃんの子どもさんが来られましたよ」 と、永山は笑顔。 「じゃ、訓練中止ね」 「ああ、そうしてくれるかい」 「子どもさん、どうしちゃったの! 今日月曜の平日でしょう」 「今日は施設の創立記念日で作業がないんだって。午前中に式典があって、午後はお休みなんだって!」 「そうなんですか。じゃ、ぼくが、特養に送っていきますよ」 特養とは特別養護老人ホームを縮めた言葉である。 「ありがとう、そうしてくれるかい」 と、永山はいい、退室した。 「わたしたちも、ついて行きましょうよ」 「ええ」 特養のデイ・ルームで五十位の男がTシャツをだらしなく着てすわっている。 どうやら、それがアンパンじいちゃんの子どもらしい。 「ああ・あ……!」 アンパンじいちゃんの子どもは話ができないようだ。
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