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母と子でみる46 イタリア・パルチザン

2009年05月08日 | 読書日記など
『母と子でみる46 イタリア・パルチザン』
   早乙女勝元・編/草の根出版会1999年

イタリアでのナチスをおもに取り上げています。
--それまでのムッソリーニについても書かれてあります。



【映画】「無防備都市」について。下「」引用。

「その名作の一つ、ロベルト・ロッセリーニ監督の「無防備都市」は、世界の戦後映画史の幕開けとなった。記念碑的作品です。新しいレアリズムの手法で、ネオレアリズムと呼ばれました。
 舞台は、第二次世界大戦末期のローマ。失脚したはずの独裁者ムッソリーニをかつぎ上げて、傀儡政権を樹立したナチス・ドイツ軍は、イタリアを占領下におきます。
 その残虐なことといったら、かれらも追いつめられていたんでしょうが、まるで人間の皮をかぶった殺人鬼ですね。圧制者を相手に表だっては動けず、地下で抵抗する人びとの悲壮な姿を描いたのが「無防備都市」です。実在した人物がモデルだという。まるでドキュメンタリーさながらで、すさまじいほどの迫力でした。」

--ナチの囮作戦
【映画】「ロベレ将軍」 下「」引用。

「ナチと戦うパルチザン部隊を指揮するために、イタリア人は優れた作戦参謀ロベレ将軍を、深夜ひそかに潜水艦で現地に送り込む。とろこが、将軍は上陸したとたん、あっけなく射殺されてしまうのです。
 ナチは巧妙だったんですね。この事件を利用しました。服装から何からニセのロベレ将軍をでっち上げて囮(おとり)にして、獄中に入れて、パルチザン内部の情報を探ろうとする。-略-」

幻の吉永小百合映画。下「」引用。

「替え玉が本物になる。そこにヒントを得た私は、一案を考えました。-略-『小麦色の仲間たち』という長編でした。
 それを読んだ某女優が、ぜひ映画化したいといってきて、お会いしました。誰あろう、吉永小百合さんです。もしかしてもしかすると……と胸をときめかせたのですが、現実は小説のようにはいかず、映画化もシナリオだけでチョン。ああ、なんたることか、残念無念!」

「ファシズムの台頭」
--日伊比較。下「」引用。

「「日本が神がかりと狂気の日々を過ごしている時、イタリアには醒めた目を持つ群像が存在していたことに、驚嘆と畏敬の念を禁じ得なかった」
 と、木村氏は前掲書に記していますが、私もまた同感です。-略-」

統一年金法。下「」引用。

「ちなみにイタリアは、すべての戦傷者と戦災遺族に公正な統一年金法を定めている。東京大空襲の犠牲者遺族や、広島・長崎の被爆者とは違って、年金までつくのなら、それは国家補償と考えられます。」

日本では官民格差がこのことでもある……。
--格差社会・日本!

悲劇の村マルザボット。下「」引用。

「そのパルチザン旅団を殲滅すべく、ドイツ軍武装親衛隊と機関銃対が村々を襲ったのは、四四年九月下旬のこと。パルチザンをかくまったとか、逃げこんだとかの口実で、村民大虐殺が始まったのです。指揮をとったのは、親衛隊のワルター・レーデル少佐です。マルザボットでは、老人、子どもを含む一八三○人が殺された、とのこと。」

ヒロシマの石碑が、悲劇の村マルザボットにあるという。下「」引用。

「しかし、よく見ると芝生の一隅には、HIROSHMA1945.8.6と刻んだ石碑もありました。広島の犠牲は歴史の糸が切断されかねない時代にあって、われわれにどう生きるかを伝達する、と書いてあります。村人たちは、原爆の惨禍も、きちんと慰霊してくれていたのです。」

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神父の名言。下「」引用。

「「立派に死ぬのはそうむずかしくはない。正しく生きるほうがむずかしいのだ」
 はるかにバチカン宮殿を望む丘の上にで、一発の銃声とともに息絶えたピエトロ神父のひとことが、またしても鮮やかに甦ってくるかのよう。-略-」

ローマ解放歴史博物館。下「」引用。

「ダンテ広場に近いタッソー街の、ローマ解放歴史博物館。ナチ・ゲシュタポのローマ本部のあった建物です。先に遺書を紹介したレジスタンスの勇士たちの独房が残されていて、血まみれのシャツや、拷問器具、犠牲となった人たちの写真、遺品類が展示されているとのことですが、あいにくとバカンス中でした。」

A級戦犯が首相に返り咲いたことに対して。下「」引用。

「それは、どうかしています。当然ですが、間違っている。きちんと審判を与えるべきではないですか」

日本は日本人の手で戦争犯罪に関して何もしかなったと書く人もいる……。







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