磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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やさしく強い子に 増補版-私の子育て論-

2009年07月12日 | 読書日記など
『やさしく強い子に 増補版-私の子育て論-」
   早乙女勝元・著/民衆社1981年

こんなにマイホームパパの作家は日本では珍しいのではないだろうか?



鉄道に対する興味……。下「」引用。

「夏休みの収穫 ああ、時刻表が教科書なら
 -略-わが子の夏休みの収穫はなんだったのたろうかきと考えてみると、思いあたることが一つある。-略-
 とにかく、彼の鉄道に関する知識といったら、おどろくばかりである。それというのは、夏休みはじめに、古びた一冊の時刻表をめくりはじめたところから、やみつきになった。-略-たちまち、東海道線の全部の駅名を一気にいえるようになった。-略-」

先生のひとことは大きい。下「」引用。

「水泳が一番になったからといって、彼のどうしようもない成績表に変化が生じるとは思えなかったが、しかし、たった一つでいい。これならやれる--と、子どもの心に希望の灯がともったらいい、とぼくは思う。その一点から、生きることのハリが生まれてくる可能性もないとはいえないからだ。“もう一息で」といった先生のことばが、うじうじ型のわが子に、活気をあたえた。
 よきにつけ悪しきにつけ、先生のひとことのはたす影響は大きい。」

ゼッケンをつけたユニークな反戦活動家こと、金子徳好さんのことが書かれてあった。下「」引用。

「金子さんは、一市民の立場からアメリカの北爆に抗議して、昭和四十年四月五日、“アメリカはベトナムから手をひけ”と書いたゼッケンを胸につけて通勤しばめ、帰途一パイ飲んではずすこともあったが、それでもパリ和平協定再確認の去年の六月十三日まで、なんと八年二か月も、そのゼッケンをつけ通した。ために、立ち小便もできなくなった。三年すぎて、こんどは、ゼッケンの上にボール紙製の募金箱をぶらさげるようになった。
 その募金箱に投じられたカンパも、五年間に、百三十九万円にも達し、すべて、ベトナムへ送られたという。
 ぼくは、金子さんの勇気ある姿を、ときたま新聞紙上で見かけて、この世の中にはえらい人がいるものだな、と思った。」

この本のタイトル「やさしい強い子」に……。
--ボクの親の世代はそういう人が多かった……。

そうやって育てられたボクらの世代、親になった時……。
「やさしくなんてならなくていい、やさしくなったら、しなくてもいい苦労をする……」
--そんな自分勝手な教育をしている親が増えていた……。

こんな世の中になってしまうのも仕方がないだろう……。
子どものせいばかりではない……。






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