磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ウサギの耳とハトの夢 日本の核と情報戦略

2008年05月10日 | 読書日記など
『ウサギの耳とハトの夢 日本の核と情報戦略』
   毎日新聞社会部・編/リベルタ出版1995年

「ウサギの耳」とは……。下「」引用。

「「ウサギの耳」。弱い生き物が周囲の情報を必死でかき集めて自分の身を守ることから、専守防衛の日本のあり方として使われてきた表現だ。」



いろいろなことが書かれてあった本です。

日本は憲法では平和主義だが、統治している与党はそうではないという歴史がある。下「」引用。

「広島、長崎で、原爆の閃光が幾多の市民をなぎ倒してから、半世紀が経った。悲惨な体験から非核を誓い、平和の道を踏みしめいるはずのわが国、日本。しかし、非核政策にはほころびがのぞき始め、それに合わせたかのように内外から「日本核武装論」が語られる。」

1994年、国際司法裁判所で、外務省「核兵器使用は国際法違反とまでは言えない」
--「平和国家・日本」のイメージをこわす。下「」引用。

「濃くないの被爆者団体がいっせいに反発する一方、アメリカを中心に根強い「日本核武装論」者は、「それ見たことか」と反応した。」

国民に知らせない核政策。下「」引用。

「外務省の極秘文書は、報道されなければ永久に表に出なかった。
 実は、この文書の一部が国会で一度、取り上げられたことがあった。
 八九年六月二十日の参院外務委員会。共産党の吉岡吉典議員が米軍の核兵器持ち込み問題の質疑の中で、「最後の簡単な質問」として文書の概要を話して、その存在をただした。しかし、質問は一方通行のまま、政府側の答弁もなく終わっていた。」

官僚は平和憲法よりも、自らの出世。別の言い方をすれば、私利私欲……。いつものことですね。下「」引用。

「極秘文書の報道後、元外務官僚の金子東海大教授が気になるエピソードを話した。彼が外務省を所用で訪れ、たまたま雑談した若い現役官僚が
「広島や長崎に僕は行かないことにしているんです。変な先入観を持ちたくありませんからね」
 と明るく語ったというのだ。金子氏は
「ヒロシマ・ナガサキは日本人の基本的教養だと思うんですがねえ」
 と怒りを込めて付け加えた。」

関西電力高浜発電所で、16歳、17歳が働く。(18歳未満は危険有害業務に就けない)。
--暴力団組長の紹介だったという。

大江健三郎のことがこの本ではよく書かれていた。下「」引用。

「「被爆者援護法もぜひ制定にこぎつけたいですね」
 一九九四年十月十三日夜、東京・世田谷の住宅街。ノーベル文学賞受賞の知らせを受けたばかりの大江健三郎さんが、自宅前の即席の記者会見を行った。」
その意味も語っている。下「」引用。

「大江 被爆者援護法は核戦争、ヒロシマについて、日本とアメリカ両方に責任を認めさせ、国家補償するという法律ですから、核兵器を日本人が国として否定することになるわけで筋を通せる。」

南京もホロコースト的だったと大江。

東京オリンピックの聖火ランナー。下「」引用。

「原爆っ子の起用は、当時ニューヨーク・タイムズが「平和主義・日本の核兵器に対する異常な恐怖を示すためになされた」と論評するなど、大きな反響を呼んだが、陸連は正式なコメントを避けた。」

その聖火ランナーは被爆者ではないという……。

Index

--三菱のことなども書かれてありました。

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この本について。下「」引用。

「本書は一九九四年夏、毎日新聞に連載した企画『戦後50年にっぽんの診断書』の「被爆はるかに」と「ウサギの耳とハトの夢」をベースに、その後の動きを加え、大幅に加筆・修正しものである。」












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