磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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母と子でみる ハルビンからの手紙 日本は中国でなにをしたかIII

2009年06月21日 | 読書日記など
『母と子でみる ハルビンからの手紙 日本は中国でなにをしたかIII』
   早乙女勝元・編/草の根出版会1990年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「戦争責任を考える場合、侵略戦争を主体的に始めた側と巻き込まれていった側の責任をごっちゃにしてはいけないのだ、と思います。
……何度かの中国取材で、本書のシリーズ『南京からの手紙』と『重慶からの手紙』をまとめたころ、当時子どもだった私にも、全面的な加害者責任があるように受けとられた方もいるようですが、あえて個人的にいうなら、私は九割がたは戦争の被害者であった、と思っています。残る一割、いや、もっとすくない割り合いかもしれない部分が、日本人の一人としての、やりきれぬ痛恨につながるのです。」



無責任な「後世の史家に……」竹下首相発言。下「」引用。

「国会での質問に対して、次のように答えたのです。
「“謹話”は先の大戦が悲しむべきものであって残念の極みであるという趣旨で述べたもので、戦争責任を念頭に置いたものではない。侵略戦争であったかどうかは後世の史家が評価すべき問題だ」(89・2・14、衆院本会議)-略-
 後世の史家が、よほどお好きなようです。戦後四十余年も経過したのに、まだこれから先の後世とはいつ頃なのか、史家とは誰のことなのかよくわかりませんが、いずれにせよ、過去の戦争が「侵略戦争であった」とは決して認めていないこと。さらに、ヒトラーのナチス・ドイツの引き金によって火ぶたの切られた第二次世界大戦もまた右に同じ、という結論なのです。」

石井四郎元隊長の「防疫研究室」と、その標本室があった陸軍軍医学校跡地から、35体もの人骨が発見。下「」引用。

「七月二二日午後、新宿区戸山(とやま)の厚生省国立予防衛生研究所の工事現場で、深さ二メートルの土中から次々と登場し、頭蓋骨が全部で三五体分。奇妙なことに、残りの骨はほとんど太ももなどの脚の部分だけで、その他の骨は見当たらない。警視庁調べでは、少なくとも二○年以上前、おそらく戦時中のものと鑑定されたという。」

国立予防衛生研究所は、今は国立感染症研究所と変名……。新型インフルエンザでも、数々の奇妙な発言を繰り返している……。

戦争はもうかると政府と軍部。下「」引用。

「一八九四(明治二七)年、日本と中国(当時の清国)とのあいだに、朝鮮の支配権をめぐって日清戦争が勃発。近代国家へ仲間入りした日本の最初の大戦争です。清国に勝利した日本は、強引に朝鮮と台湾をぶん取り、当時の金額で約三億円もの賠償金をうまくせしめた上に、旅順、大連など良港のある遼東半島を獲得しました。
 戦争はもうかる、と政府と軍部は、腹のなかでほくそ笑んだことでしょう。」

侵華日軍第731部隊罪証陳列館」館長の韓暁さんの写真あり。

陳列館ができたという……。下「」引用。

「「侵華日軍第731部隊罪証陳列館」。
 ああ、ついに来た……という感じ。-略-館長の話ですと、中学校校舎として使用されている建物の東端の二部屋を改修して、一九八五年八月一五日から、七三一部隊に関するミニ記念館が開設されたとのこと。-略-」

細菌優先……。下「」引用。

「『悪魔の飽食」に出てきますが、隊員たちの細菌感染を警戒して、トイレまで水洗式にしたという近代設備の集中暖房と給油は、もっぱら、このボイラーからおこなわれたのです。さらに、夜昼休みなしの細菌製造システムには、室内の温度の調節がなによりも大事で、人間よりも、むしろ細菌優先だったのではないでしょうか。-略-」

中国通訳の疑問……。下「」引用。

「部隊の幹部は軍医とはいうものの、医学者とか医者とか、つまり人命救助の責任を持つ優秀な科学者ですよね。そういう方たちが、なぜ、人殺しのための細菌兵器なんかを開発したのか。考えれば考えるほど、頭が痛くなります」

--二人の体験者。
莫徳勝(ばくとくしょう)さんと、夏維映(かいえい)さんの体験を聞いた著者。








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