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妖怪画談-カラー版-続 岩波新書 新赤版 288

2011年01月04日 | 読書日記など
『妖怪画談-カラー版-続 岩波新書 新赤版 288』
   水木しげる・著/岩波書店1993年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「妖怪は本当にいるのだ! 精緻なタッチと豊かな色彩の中に妖怪たちを生きいきと描いた『妖怪画談』は、小学生からお年寄りまで幅広い読者に支えられ、大妖怪ブームを巻き起こした。その待望の続篇が完成した。今回は一段と充実し、「あの世めぐり」「河童たち」「中国の妖怪」「鬼太郎血戦録」などを収録した。」



厩神(うまやがみ)。下「」引用。

「厩を守る神で、地方によっては正月にその祭りを行うところもある。
 この厩祭りは昔、猿回しを生業とするサルヤによって開かれていたらしい。
 現在ではみられない(と思うが)が、以前は、猿が牛馬を曳いて歩く絵札を、農家に配ってお札をもらうという職業があり、この札を厩の戸口に貼る習慣があったようだ。
 厩祭りをするのも、こうした札を貼るというのも、大切な厩舎に悪魔が入らないように“厩神”に祈る気持ちこめられている。」

疫病神。下「」引用。

「その昔、疫病(流行病や伝染病)は“疫病神”が流行らすもの、と考えられていた。
 “疫病神”は一人、あるいは五人組で町や村をさ迷い歩き、疫病を蔓延させるのである。
 これを防ぐために昔の人は、大きな人形をつくったり、大きな草履をつくって村の入口に吊るしたりした。これで、村に入ってこようとする“疫病神”を威嚇しようと考えたのである。このような風習は各地にあり「疫病送り」などとよばれている。
 また、毎月三日に小豆の粥を炊く家には“疫病神”は入らないという。これは“疫病神”だと知らない男が道案内をして、そのお礼にと“疫病神”自身が教えてくれたことである。」

方相氏(ほうそうし)。下「」引用。

「黄金の四つの目の仮面をかぶり、黒い衣と朱色の裳(もすそ)を着し、手には剣をもって、これで悪霊を払うのである。-略-
 要するに、目に見えない“疫病”を追い払うのだから、普通の形のカミサマではない、どこか違った強さが形に現われたのだろう。」

教授と「風呂桶の火の玉」 下「」引用。

「少年の時、風呂桶の中に、タライくらいの「火の玉」が入ってきて、その驚きで、火の玉を研究している学者がいる。
 早稲田大学の教授をしておられる博士である。博士はとても不思議に思って、その正体を見ようと長く研究しておられる。」

飢餓。下「」引用。

「この“餓鬼”は、ところによっては「ダリ」あるいは「ひだる神」などと呼ばれている。
 新潟県などでは、“飢餓”に憑かれた者には最初から飯を与えてはいけない。味噌汁などを飲ませると良いといわれている。」


原爆……「大怪獣」? 下「」引用。

「「大怪獣」というのは、ニューギニアの山奥で、鬼太郎が大怪獣になってしまうという悲劇。鬼太郎を大怪獣にしたのは、天才科学少年。鬼太郎は、ゴジラみたいに南方から泳いで日本に上陸するが、自衛隊の火砲でいためつけられる。その上、天才科学少年は鉄の大怪獣を作って、鬼太郎を襲う(このアイデアは、ほかのものでも使われているのを見受けるが、これは水木センセイが四十年前、最初に作った)。
 鬼太郎はかろうじて勝つが、原爆を投下されるという、正に大血戦で、そこへ天才少年の妹の少女が鬼太郎の味方として登場し、それこそ波瀾万丈のお話。
 水木センセイ自身、よく出来たと思っているらしい。」







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