磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核時代

2008年06月25日 | 読書日記など
『核時代 I 思想と展望』
   芝田進午・著/青木書店1987年

いろいろなことが書かれてあります。
--マルクス主義と書かれてあるので、頭の痛くなるようなこじつけ理論かと思ったら、この著者はそうではありませんでした……。

「核時代」という……。下「」引用。

「はじめは「原爆時代」「原子力時代」とよばれ、やがて「原水爆時代」とよばれていたが、今日では、「核時代」とよばれるようになり、多くの人びとは、自明であるかのように今日の時代を「核時代」とよんでいる。」

--江戸時代の平和主義?
安藤昌益渡辺崋山高野長英横井小楠を取り上げている。

アリス・ハーズのことが何ヵ所かで書かれている……。下「」引用。

「その婦人がアリス・ハーズというドイツ生まれのキリスト教徒で、アメリカに亡命して熱心な反戦運動を続けた人でありました。」
著者はアリス・ハーズに、『アサヒグラフ』を贈ったという。

アリス・ハーズから被爆者への支援金が送られてきたという。

アリス・ハーズはベトナム戦争のときには抗議の“焼身自殺”をしたという。

著者は『われ炎となりて』を出版し、「アリス・ハーズ平和基金」をつくったという。

サマヴィル教授は『現代の哲学と政治』『平和のための革命』を「アリス・ハーズ基金」に寄付したというる

サマヴィル教授はケネディ大統領を非難したという。下「」引用。
「サマヴィル教授は“賢明な大統領”といわれるあのケネディでさえも全人類を焼き殺す決定を一度くだしたのだという事実を知られて、大いに憤慨されました。まったく当然なことであります。」

ジョン・サマヴィル教授と再開し、同教授が議長になった分科会「キリスト教とマルクス主義の対話」。

湯川秀樹などの核物理学者のほうが、史的唯物史論者よりもよりよく洞察できたという……。

--「ジェノサイド犯罪」
日本帝国主義、ナチスドイツ、アメリカ、自国民を粛清したスターリンの犯罪をあげていた。

「構造的暴力」によるジェノサイド。
--ジェノサイドも直接ジェノサイドだけに限られないという。
ガルトゥング教授は、「第三世界の人に対する、多国籍企業のおこなっていることもジェノサイド」だという。

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核軍拡競争は階級的現象である。
--原発もまたそうだという。

原水禁禁止運動のさきがけの杉並のことも書かれてありました。




『核時代 II 文化と芸術』
    芝田進午・著/青木書店1987年

スリーマイル事故の住人。下「」引用。

「片眼や三本脚や尾がない羊が生れていたし、がちょうの卵も孵化しなくなり、妊娠した雌豚には帝王切開が必要となり、猫は子を産まなくなった。馬、山羊にも異常があらわれた。」

コンサートがあったという。下「」引用。

「八月三日夜、東京・朝日生命ホールでの「ノーモア・ヒロシマ・コンサート」では、超満員の聴衆が熱気のなかで、“反核音楽”二一曲に耳を傾けた。葦原邦子さんは、みずから作曲された「平和公園の灯」を歌われ、美輪明宏さんは、長崎の被爆者として、みずから作曲された「悪魔」「亡命達の灯」を熱唱された。広島の代表的なバリトン歌手・益田遥さんも、みずから被爆者である思いをこめて、「八月の歌I」(本間雅夫作曲)、「南天の花」「白ばらの」(ともに山田耕筰作曲)を絶唱した。」

山田数子(大平数子)のことが書かれてありました。

いろいろな歌手がうたっているという。下「」引用。

「多くの演奏家がそれぞれ“原爆音楽”を演奏し、みずからの持ち歌にしていることもあきらかになった。その一部の方を紹介すれば、葦原邦子、美輪明宏、美空ひばり、ペギー葉山、島倉千代子、森山良子、庄野真代、島田祐子、小柳ルミ子、上條恒彦、ダークダックス、伊藤京子、中沢桂、成田絵智子、栗林義信、立川清登、五十嵐喜芳、宮田耕八朗、山本邦山、等、無数の名前があげられる。」

作曲家たちも、いろいろつくっていますね。

「また一九四九年、山田耕筰氏はエンマンド・ブランデンの詩によせて「一九四九年八月六日に寄せる歌“ヒロシマ”」を作曲されました。この第一期に作曲された主要な作品としては、木野普見雄氏の多くのほかに、団伊玖麿氏の「遠き民」、宮原禎次氏の「交響詩ひろしま」などがあります。ついでに申しますと、一九四六年の山田耕筰氏の「原子爆弾に寄せる譜」は他のジャンルにも影響して、一九四六年九月上演のバレエ「原子爆弾」の曲になっております。」

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