磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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きのこ雲

2008年01月13日 | 読書日記など
『きのこ雲』
     佐木隆三・著/中央公論社s57年

直木賞作家の佐木隆三さんの本です。やはり芸術は思い入れ……とボクは思いました。このタイトルにはふさわしくない本だったとも思いますが、著者もそのように書かれています。自伝的創作と書かれてある小説です。




この小説はいきなり、下ネタではじまります。それも長く続きます。

大らかというよりも、倫理観がないとしかいいようがない環境……。

それが社会すべてに適用されるとは思いません。

ボクは倫理といっても、人を幸福にするものと思っています。

人を束縛や強制をしいるものは、非倫理的なものと思っています。

きのこ雲という感じは50ページくらいからはじまります。

遠くからきのこ雲をながめていた主人公。

戦後、闇米はこびの仕事をする母。
取り締まりで、それもできず。

家は、農家の納屋を借りることもでぎない住宅難。

あとがきにこう書かれてあります。下「」引用。

「昭和二十年八月六日の朝、小学校二年生のわたしは、広島市の上空に一瞬の閃光と、茸(きのこ)に似た巨大な雲がのぼるのを見た。山間の村に居たため、直接の被害はなかったものの、負傷者は次々に運びこまれ、市内に出ていて死んだ村人の多いことがわかった。後に母に連れられて広島市へ行き、廃墟となった光景を見た。
 しかしこれまで、この経験を書いたことはない。原爆を考えるとき、この程度の経験というに値しないと思っていたからである。たかが八歳の少年が、何を見たというのであろう?」


『復讐するは我にあり』で直木賞受賞。

この言葉は聖書の言葉であるという人がいました。
ここでの“我”とは、神様であるそうです。

復讐するのは神がしてくださるから、人間は復讐をするな!
ということらしいです。










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