あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 067 たしかに…… 茜は今いる世界がすてきな世界だと思っている。 オカネスキーとつぎつぎに話していた。 女性だからといって、バカにされることもないのである。 それに、女のくせに小奇麗にしてろという人もいないのである。 反対に、男性にたいして、そんないちゃもんを言うことができるのである。 女性差別というのは、たしかにあることだ思った。 ふだんは当たり前だから気にもしていなかったけど……。 茜はいつもは社長令嬢ということで感じずにはいるけど、やはり女性なので、女性差別を聞くと不愉快になってはいたけど……。 でも、一般の社長令嬢などは政略結婚されるから、一番の被害者だったりするものだけど……。 茜はそんな親がいうことを素直に聞くようなことは100パーセントありえないのである。 「この焼き芋は、男の食べ物とかいっているんじゃないの?」 「ええ、そうでごじゃりますう~♪ 甘くて、ほろろと口のなかでくずれて、おいしいでありんすう~♪」 「ははは」 それから、ほっかほっかの焼き芋を口の中に放りこんだ。 「オカネお嬢様! こんな男が好む食べ物を、女性なのに、口にするの恥ずかしくないのでありんすか?」 「恥ずかしいわけないでしょう、そんなことをいうオカネスキーがおかしいのよね」 「そうかしら。わたしって、案外古風な男なのでありんすね」 といって、薄ら笑いを浮かべていた。 それは、ばってん荒川に似ていた。
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