磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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チェルノブイリから学んだお母さんのための放射能対策BOOK

2011年11月09日 | 読書日記など
『チェルノブイリから学んだお母さんのための放射能対策BOOK-チェルノブイリ被災児童の保養活動から学んだ子どもたちを守るためのからだとこころのケア-』
   野呂美加・著/学陽書房2011年

図書館の説明文。下「」引用。

「チェルノブイリ原発事故被災児童を、1カ月間日本で保養させる活動を行ってきた著者が、チェルノブイリの子どもたちとお母さんたちの体験と、そこから学んだ放射能対策を紹介する。症状チェックリスト付き。」



保養里親運動。下「」引用。

「私たち『チェルノブイリへのかけはし(特定非営利活動法人)』は「チェルノブイリ原発事故で被災した子どもたちに、放射能のない場所での夏休みをあげよう」という保養里親運動を、1992年より19年間つづけてきました。
 放射能で汚染された土地で生まれ育ち、そこで穫れたものを食べつづけることにより、慢性の被ばく症を抱えたベラルーシ共和国の子どもたち648人を、北海道をはじめ、日本各地の一般家庭で1か月間ホームステイ形式で受け入れしてきたのです。
「たった1か月の転地療養で、被ばくした子どもが元気になるのか」というもっともな疑問に対し、この運動をはじめた当初は、根拠は数字で示すことができませんでした。ただ、ドイツの慈善団体の、「保養で、チェルブイリの子どもたちは元気になった。半年から1年間は、慢性被ばくの症状を止めることができる。子どもたちを海外で保養させてほしい」という、体験にもとづく必死の転地療養の呼びかけに、親としてこころを動かされ、とても人ごととは思えなかったのです。」

政治家と御用学者……。下「」引用。

「原発は安全だと唱えて推進してきた国会議員は、私たちのいのちを預けるにはあまりに知識不足で、御用学者と呼ばれる人たちとともに、いまに至っても「放射能の影響は大丈夫」の繰り返しです。そのために、対策がすべて後手に回っています。歯がゆい思いです。
 私たちがいやというほど見てきた、チェルノブイリのお母さんたちの涙と同じ涙を、よもや福島や関東地方のお母さんたちから見るようになろうとは……。」

いまもって開示されていない……。下「」引用。

「けれど、1986年4月のチェルノブイリ原発事故から3年間のことは、旧ソ連ではすべて秘密にされています。その初期のデータは、いまもって開示されていないことが多いのです。ですから、チェルノブイリ事故の被害は、正直なところ正確にはわかっていません。基本的には、子どもをはじめ未成年者においては、免疫機能が低下し、消化器系のトラブル、抗酸化力の低下などの問題が起こってきました。」

ざっくり見れば……。下「」引用。

「事故が起こってから10年間の間に、内分泌系疾患が事故前の4・5倍、循環器系疾患が4倍、神経系および感覚器官の疾患が3・5倍に増加したそうです。とりわけ、甲状腺の悪性腫瘍が多く、13倍に増加したといわれています。また、14歳までの子どもの呼吸器系疾患による死亡率は、2・5倍に増加したという報告もあります。
 しかし、事故による被害の全体像を正確に把握することは不可能だと、私は感じています。ベラルーシの科学者が言っていた、「ザックリとみれば、大人も子どもも、5~10倍病気にかかりやすくなった」という言葉がわかりやすいと思うのです。」

「チェルノブイリ原発事故から10年以上たって病気の数が倍増」 下「」引用。

「チェルノブイリの原発事故10年たつと、甲状腺がんをはじめ、貧血、心臓病、免疫欠乏による病気の数が多くなったといわれています。
 放射線物質は時間がたてば半減するものもあれば、別の元素に変わって放射線を出しつづけるものもあります。たとえばアメリウムは、プルトニウム241のベータ崩壊(中性子がベータ線を放出して陽子に変化)によってできるのですが、アルファ線が強く、毒性が増します。
 また、土壌のなかで自由に移動しやすい性質をもち、植物や水に入り込みやすいなど、問題はどんどん複雑になっていきます。」

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【独裁制】で問題なし! 安心・安全! 下「」引用。

「ベラルーシ共和国の大統領は、さらに独裁制を強めて、2002年には、「放射能問題は解決した」という法律をつくってしまいました。このため、研究を続けることもできなくなり、放射能関連の施設は首都のミンスクからゴメリ州に縮小して移されたりと、研究の規模はかなり小さくされています。
 つまり、チェルノブイリ事故から25年経過しましたが、15年目の時点から、新しい情報を出せなくなってしまったのです。」

日本では、大本営体制で安心・安全!

日本のテレビとチェルノブイリの現実……。下「」引用。

「内部被ばくを予防することに、やりすぎということはありません。あとで神経質だったと笑えるぐらいでちょうどいいのです。
 テレビで、「まったく大丈夫。影響はありません」というコメントをする専門家がいますが、「私たちは、チェックのお母さんたちからまるで違う話を聞いているよ」と言いたい。ただ、因果関係を証明できないだけなのだと。
 それが、現代医学のレベルであり、限界です。苦しんでいる人を救えない医療など、被ばく者にとっては飾り物と同じ存在なのです。」

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「被ばくした子どもたちの二世に起こっていること」 下「」引用。

「チェルノブイリで被ばくした子どもたちが成長して親となったとき、原発事故の影響がどんなレベルであれ、その子どもに出ているケースは高い確率であります。私たちが保養で呼ぶ子どもたちも、途中からはその二世へと世代交代されていきました。-略-」

二世のがん……。下「」引用。

「ある夜、私はナスチェンカの大きな泣き声で目をさましました。娘の脚は血だらけでした! 病院でみらもらうと、『尿道粘膜脱』という診断を受けました。
 その後も、突然会陰部がかゆくなって、赤いかたまり状態の分泌が出るようになりました。私は彼女をゴメリ州中央病医院へ連れて行き、いろいろな検査をさせました。その結果、子宮がんとその崩壊、骨盤臓器浸潤、肺へのがんの転移といった恐ろしい事実が告げられました。」

「子どもには自然放射線に近い数値のほうが安全」

野菜不足で「放射性物質を栄養素と勘違いしてとり込んでしまう体」

赤ちゃんを生んで元気になる、だけど……。下「」引用。

「チェルノブイリ原発事故のときに子どもだった人で、体調不良を抱えていた人が妊娠し、第一子を生むと元気になるとよく聞きました。それは、お母さんの体内にたまっていた放射性物質を赤ちゃんに送ってしまうから。そのかわり、生まれた第一子は、体の具合が悪いというわけです。
 生れながらに「血液の病気」を抱えていたり、「ストロンチウムのせいで骨粗しょう症」の赤ちゃんが、障害の認定を受けた。そんな話を聞くようになりました。
 また、母乳によるセシウム汚染が深刻です。日々細胞分裂を繰り返しがら成長している赤ちゃんに母乳をあたえているお母さんは、食べ物に気をつけると同時に飲料水に注意が必要です。
 放射性物質がたとえ微量であったとしても、母乳には優先して運ばれてしまうので、安心できるミネラルウォーターを使用するほうがいいでしょう(昨今では、水道水をペットボトルに詰めているメーカーもあるので、チェックしてください)。」

「心臓にセシウムがたまって痛むことも」 下「」引用。

「私がベラルーシで放射性物質の体内蓄積量を計測したとき、心臓に少しセシウムがたまっているといわれました。そのとき、同行していた2名のベラルーシのスタッフの心配そうな顔を、いまでも覚えています。
 セシウムが心臓に蓄積された場合、しだいにチクチクと痛みだします。日本に帰ってきてからも、夜寝ているときにだんだん心臓が押されるように痛くなってきて、「苦しい、苦しい」と口にするようになりました。
「病院に行かなきゃダメでしょう」と周囲の人たちが心配してくれましたが、結局は、放射能汚染のない場所で汚染されていない食べ物を食べて体からセシウムを抜き、抵抗力を上げるしか術はないのです。病院に行って検査をしても、異常は見つからないのですから。」

どうやってセシウムが心臓にたまっているとわかったのでしょうか?

食事制限……。下「」引用。

「このようなときは、心臓に悪いとされるものをすべてシャットアウトします。もともとタバコは吸いませんが、お酒や甘いもの、カロリーの高いもの、脂っこいものをいっさい避けるのです。コーヒーはもとより、緑茶を飲んでも痛みが起こるので、それらも避けました。」

そして、酵素をたくさんとる食事をされたようです……。






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