ごはんを食べたら、やる事は一つ。
あたしは牢屋を見張っているカラコルムに声をかけた。
「ここはドコ? 早く出してもらえないかしら」
「ここは、バルサス様の砦の地下牢だ。
ガンジーのオモチャとしてでも呼ばれなければ、出すわけにはいかない」
「それは困るわ。あたし、バルサスに会いに来たの」
「…………!」
「なのに待たせちゃ悪いでしょ。出してくれない?」
「………………」
あらら、すっかり黙っちゃった。バルサスが怖いのかな。
こうなったら、ここは魔法で切り抜けよう。
「《目くらまし》の術よ――!」
解放された魔力が幻覚を創り出す。
カラコルムのそばに、ネズミが走り寄った。
ちょっと大きさが不自然で、猫っぽい感じになっちゃったけど、効果はテキメンだった。
カラコルムはまさに悲鳴をあげて、がくがくと震えている。
「ねえねえ、ここから出してくれたら、助けてあげてもいいよ?」
「た、た、たん……!! たっす、たっけて、たすける……!」
何言ってるか分かんない言い回して、カラコルムは鍵束をこっちに投げてきた。
あたしは牢を出ると同時に全速力で走り出した。
幻覚は時間が経てば消えるから。もう少しだけ、ごめんね!
あたしは牢屋を見張っているカラコルムに声をかけた。
「ここはドコ? 早く出してもらえないかしら」
「ここは、バルサス様の砦の地下牢だ。
ガンジーのオモチャとしてでも呼ばれなければ、出すわけにはいかない」
「それは困るわ。あたし、バルサスに会いに来たの」
「…………!」
「なのに待たせちゃ悪いでしょ。出してくれない?」
「………………」
あらら、すっかり黙っちゃった。バルサスが怖いのかな。
こうなったら、ここは魔法で切り抜けよう。
「《目くらまし》の術よ――!」
解放された魔力が幻覚を創り出す。
カラコルムのそばに、ネズミが走り寄った。
ちょっと大きさが不自然で、猫っぽい感じになっちゃったけど、効果はテキメンだった。
カラコルムはまさに悲鳴をあげて、がくがくと震えている。
「ねえねえ、ここから出してくれたら、助けてあげてもいいよ?」
「た、た、たん……!! たっす、たっけて、たすける……!」
何言ってるか分かんない言い回して、カラコルムは鍵束をこっちに投げてきた。
あたしは牢を出ると同時に全速力で走り出した。
幻覚は時間が経てば消えるから。もう少しだけ、ごめんね!