好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

『尚も生きる。手を取りて』エピローグ2「ある授業風景」

2020-02-15 | ゲームブック二次創作
前回は、冒険者を助ける女神、リブラ様について学びました。
今日は、歴史の復習をしましょう。
私たちの住む国、アナランドを含む「諸王連合」についてです。

小国同士が助け合うこの制度は、フェンフリーの国王が
提唱したとされますが、その象徴であるアイテム「諸王の冠」は、
主に中央大陸で活躍した男女二人組の冒険者がもたらした物と
言われます。名前は分かりますか?
そう、「獅子王」と称される聖騎士ライアンと、その伴侶キャリイです。

彼らの出自は、実のところ分かっていません。
遠い国からの旅人だったという説が有力です。
ともあれ、彼らは戦士として目覚ましい活躍を遂げ、
世界の上位者、言うなれば神々から、世界の王としての「冠」を賜りました。
それは、人に理想的な指導力と正義感を与える聖なる秘宝でした。

ですが彼らは、「冠」を自らの物とせず、冒険の仲間だったフェンフリーの
改革者に託し、更に他国とも共有するように提案しました。
それが、諸王連合が発足したきっかけと言われています。


……というところまでが、あなた達人間の知っている歴史。
ここからは教師としてでなく、私個人の話になるわ。
私たちエルフの間には、別の物語が伝えられているの。
「獅子王」が残した手記と言われているけれど、創作かもしれない。
え? どんな話かって?
そうね、もう少し勉強を進めたら、読んでみてほしいわ。
せめて魔法使いの呪文について、ある程度知ってからにして。
“彼”のあの告白は、どうか、心して読んでもらいたいから。

『尚も生きる。手を取りて』 了

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