豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

日本語

2001-12-14 22:21:39 | Weblog
12月14日(金) 曇時々雨

 ピース・ボール・チーム

世界各地を転戦している我がピースボール・チームは今回も成績が不振です。ラスパルマスで子供チームから1勝を上げただけです。甲板にはサッカーとバスケットができる運動場があります。オーバーヘッド・シュートは構いませんが、オーバーネット・シュートは困ります。

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   日本語

日本語はそれほど機能的な言語ではない。まず文字から言うと、アラビア数字を除いても、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字の4種類は覚えなくてはならない。アラビア数字は0から9の10種類しかないが、漢字にも数字があり0から9まで複数の字がある。1は一であり、壱でもある。十、百、千、万など多くの漢字があり、拾や萬などとも書かれる。

五十音などと言われるが、濁音や半濁音や促音などを加えると、ひらがなでもカタカナでもそれぞれ100くらいの字を覚えなければならない。仮名は表音文字で、聞いたとおりに書けるから簡単だというが、two やpartyなどという言葉をワープロで打つのは結構難しい。「トー」や「ツー」になったり、「パーテー」や「パーチー」になる。それに仮名だけの文章なんて読むことはできない。20文字くらいの電文を読むのにかなり苦労する。アナタハカタカナダケノブンショウヲヨメマスカ。

漢字は普段使用される文字だけで2000文字だ。これを正確に読み書きするのは至難の業だ。そして同音異義語がとても多い。ためしに「きかん」とワープロで打つと、『帰還,聴かん、聞かん、期間、機関、器官、基幹、気管、,季刊、既刊、旗艦、奇観、亀鑑、貴官、貴簡、帰艦、帰館・・・』などと22も並ぶ。こんなクイズみたいな問題を試験に出して喜んだり、日本語が乱れていると嘆いているのが文部省だから、あきれる。

日本語は縦書きでも、横書きでもいける。そしてどちらも不便だ。縦書きでは数字やアルファベットなどが書けない。横書きでは新聞や文庫本の割付が組めない。小学校の教科書は国語が縦書きで、算数、理科、社会科、音楽は横組みだ。

日本語は外国人が学ぶのにも苦労が多いが、日本人自身も多くの無駄な努力を余儀なくされている。日本人は大学を出ても英語が使えないそうだが、日本語だって正確には使えないのだ。日本語の古文は外国語以上に難しい。日本の歴史の本に出てくる地名や人名は、そのすべてに仮名をふってもらわないと読むことはできない。現代社会でも固有名詞は難解だ。皇族や大臣の名前も読めない。新聞を読んでも難しい漢字に必ず出会う。活字離れ、漫画好きはこんなところに原因がある。

日本語の4種類2500文字と、英語の26文字では明らかな優劣の差がある。ワープロの入力速度が格段に違うし、誤入力の有無もまるで違う。日本語のワープロソフトは「変換」の作業が必要なのに、英語ではその作業が不要だからだ。



読書:「国際連合」 明石康

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