四月十六日 日曜 晴
いもうととうさぎのえをつみに行きました。
四月十七日 月曜 晴雨
四月十八日 火曜 晴
学校でしゃしんをうつしました。
四月十九日 水曜 晴
今日は家のすすはきです。
僕も学校からかへって手つだへました。ます子は「わたしもふく。」といってふきましたので、こしゃくだといはれました。
四月二十日 木曜 晴
大さふじの手つだへをして、ほうびに、まんぢうをもらいました。
四月二十一日 金曜 晴夕立
ねこがひよこを取ってたべてしまいました。僕はたいさうかはいさうでした。
四月二十二日 土曜 晴
おかあさんにおこされて、はねおきて見ますとお天気はやうございました。僕はたいさう、うれしゅうございました。遠足のしたくをして学校へ行くとちゅうで高等一年、二年にあへました。学校の門を出て南へ向へました。さうして、かはしまのきぢん様*ヘよって、れいをしてすこしやすんで出かけました。
*:川島の鬼鎮神社
四月二十三日 日曜 晴
いもうとと、いくさのまねをしてあそびました。僕はたいさうおもしろうございました。
四月二十四日 月曜 雨
今日学校で、しょうかぼん*をかへました。
*:唱歌本カ。
四月二十五日 火曜 晴
今日うちでやうさんえんじつ*がありました。
*:養蚕演説カ。
四月二十六日 水曜 晴
ひよこのえにどぜうをすくひに行きましたが、たくさんすくったので、にてたべようと思ひましたが、ひよこにどぜうをやりますと、おばあさんがよろこびました。
四月二十七日 木曜 晴
僕らが先生に「うえきばをこしらへてよいですか。」といひますと「よいでせうが馬場先生にききなさい。」といひましたから、「はい。」といって、馬場先生に、「うえきばをこしらへてもよいですか。」といひますと「よい。」といひました。僕はたいさう、うれしうございました。
四月二十八日 金曜 晴
友ちゃんとかへどりをしてたくさん取りました。
四月二十九日 土曜 晴
友ちゃんとかへどりをして、たくさん取って、おとうさんへ十銭で売って五銭づつわけました。
四月三十日 日曜 晴
せきのふしんで川をかへました。そしてぎうたを五、六ぴき取りました。それを友ちゃんがもらって来ました。かへる時、僕にぎうたを一ぴきくれました。僕はよろこんですぐに池に入れました。
五月一日 月曜 晴
いもうとと、さわぎっこをして僕がくひつきますと、いもうとがおこってけんくわになってしまひましたから、僕が「かんべん、かんべん。」といってあやまりますとけんくわはすぐおいてしまいました。
五月二日 火曜 曇
学校からかへるとちゃうでよいことを見ました。それは正ちゃんとたけをさんが一年生のかばんをしょってやりましたのを見て、僕はよいことだと思ひました。
五月三日 水曜 曇
しゅうしんの時間に四をよみました。そこは金次郎さんが川ぶしんに出た所です。その時先生がだれかよそのしごとをして一銭でも取ったものはないかといって、みよちゃんを出して、「みよちゃんは二年の時に五たびくまぜ*を売るにでたさうだ。みよちゃんのことを「金次郎さんのづぎにえらい。」といひました。
*:「くまで」カ。
五月四日 木曜 晴
今日はしんたいげんさでした。大野君と小林君と島田君とかみをくばりました。
五月五日 金曜 晴
今日は目と耳とてとむねの方とせぼねを見たのでした。
五月六日 土曜 晴
うけをおいてどぜうをとって、三ぴきのこしておきばりをおきました。
五月七日 日曜 晴
おとうさんのおつかへに手がみをもって行きました。
五月八日 月曜 晴
もりちゃんとがらすうけをおいて居ましたら、まさやんが馬をあらっていてかへるころあげました。僕のははいって居ましたが、もりちゃんのは一ぴきもはいりませんでした。
五月九日 火曜 曇
さんじゅつの時間にしやうしん*を見せていただきました。
*:不明。「写真」?
五月十日 水曜 晴
ひるやすみに先生とおにごっこをしました。僕はしまいおににならうと思ひましたからみつけられますとどこでもかけまはりました。くたびれてやみ■になっては手をふりまはしてやういにつかまりませんでしたが、しまいおににはなれませんでした。たいさうおもしろかったです。
五月十一日 木曜 晴曇
ならぶと校長先生がなにをはなすかと思ふと「学校のやねにのぼってすずめのたまごをとるものがあります。去年もとったものがあります。これからはのぼってとってはいけません。」とおっしゃいました。
五月十二日 金曜 曇
今日学校で、けしごむをかへました。
五月十三日 土曜 晴
友ちゃんとさかなつりに行って四ひきつりました。一ぴきはあかんばやで、二ひきはきんぶです。あと一ぴきはしろんぺたでした。
五月十四日 日曜 曇
今夜こそ、おとうさんと僕と下女と三人でよぼりに出てたくさんぶちました。
五月十五日 月曜 曇
やくばでほうさうをうえました*。
*:疱瘡。種痘。
五月十六日 火曜 曇
友ちゃんがたなでろかし*を買ひました。
*:不明。
五月十七日 水曜 晴
うまがけがをしたのでけだものをみるおいしゃあさまにみてもらいました。すると「ふんとうのことはわからない。」とおっしゃいました。
五月十八日 木曜 晴
しゃしんを今日よこしたのです。
五月十九日 金曜 晴
つづりかたの時間によみかたにしました。つづりかただと思ってよういをしたものもありました。
五月二十日 土曜 晴
がらすうけをおいてはじめはたくさんはいりましたが、二度めおいたのは二ひきしかはいりませんでした。
五月二十一日 日曜 晴
がらすうけをおいてたくさんとりました。
五月二十二日 月曜 晴
自転車のけいこをして、おちてけがをしました。
五月二十三日 火曜 半晴
今日は僕のくみのさふじでした。
五月二十四日 水曜 晴
たいせつにもってゐたがらすうけをとうとう今日こわしてしまゐました。
五月二十五日 木曜 晴
たいさうの時間にいんしう*をしました。僕の方は二度負けました。
*:演習カ。
五月二十六日 金曜 晴
池にさかなつりに行って一ぴきもつりませんでした。それでくやしくなったのでかへどりをしてどぜう【ここで終わっている】
※5月7日~5月22日の日記はもう一部ある。同じ内容ではないので「3」として掲載する。