代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

真田丸 第14回「大坂」感想

2016年04月10日 | 真田戦記 その深層
 いままでスローペースでドラマが進んできましたが、本日から一挙に時間の進みが早くなった感じです。一気に一年近くの時間が経過しました。

☆今回の仰天ポイント:真田信伊の調略

 なんと獄中の真田信伊が石川数正を調略していたという仰天のエピソード。これはびっくり。テレビの前で「荒唐無稽!」と思った視聴者も多かろうと思います。まあドラマですからね。三谷さんの脚本が一筋縄でいくわけがない。
 しかし何で石川数正は裏切ったの?っていうのは、石川数正本人に聞いてみなければ分からない話で、真相は闇の中といってよいのではないでしょうか。タイムスリップして本人に聞けたとしたら、「いやー、魔がさしたんだよね~」なんて言うかも知れませんし。

 石川数正が家康を裏切る気になったのは秀吉サイドの調略が大きかったとは思いますが、それ以外にも少なくとも理由の一つとしては、徳川が真田に負けたからというのはあるだろうなぁとは、私も思っておりました。(証拠はありません)
 だって、真田にも勝てないのに、西から秀吉にも攻められて、対真田と対秀吉の二正面作戦を強いられたら、徳川は滅びる可能性もあるでしょう。泥船が沈む前に逃げ出そうと考えても全くおかしくありません。 

 実際、今回のドラマで描かれたようにあの大地震がなければ、家康は秀吉に攻め滅ぼされていたかも知れませんね。天正の大地震がなければ、もしかしたら徳川250年の日本はなかったかも知れないと想像するのもまた一興です。
 
 「この後、石川数正は信州松本で10万石の大名になったのである」という有働さんのナレが流れました。ということは、本日をもって石川数正はドラマから退場のようです。「ナレ死」がブームになっていますが、今回の石川数正の退場は、今後の彼が幸せになるのを予告しての円満なナレーション退場でした。有働さんのナレーションで幸せになるケースはこれが初めて?

 そう、私たちは石川数正に感謝せねばなりません。だって今日、日本に国宝・松本城の五層の天守がそびえ、私たちがその美しさを愛でることができるのは、全く石川数正のおかげですから。国宝姫路城、犬山城、彦根城、松江城(new!)と共に末永く美しくあってほしいです。石川数正公ありがとう!


☆新選組!見参
 
 私の中では堺雅人がかつて山南敬助であったという記憶は消えかかっていました。しかし、「トシ」だった石田三成や、「源さん」だった片桐且元と並ぶと、一瞬「あっ山南敬助!」と思ってしまいました。いやー、あの三人が並んで出てくると懐かしいですね。
 ついでに今も永田町で長州閥と闘っている原田佐之助あたりも呼び戻してゲスト出演させたくなってきます。
 

☆今後の注目ポイント

*信繁の上杉から秀吉への人質の移行

 上杉景勝と一緒に真田源次郎が上洛したという史料はないと思いますが、それを否定する史料もないでしょうから、源次郎も景勝と一緒に上洛したというのは、ドラマを面白くする脚色として何の問題もないと思います。実際、一緒に上洛していてもおかしくないように思えます。

 従来、景勝のもとにいた信繁を、景勝の了解を得ることなくこっそり昌幸が呼び戻して秀吉のもとに送った、景勝は激怒したという説が、まことしやかに語られてきました。しかしこの説は明らかにおかしいです。上杉も秀吉に臣従し、真田も秀吉に臣従すれば、真田が上杉に人質を送る理由は解消されます。信繁が上杉に人質としてとどまる理由はありません。景勝も了解の上で、秀吉のもとに移ったはずです。今回は、通説の誤りは修正されると思います。その辺がどう描かれるのか見ものです・・。

*昌幸は絶体絶命のピンチをどう切り抜けたか

 今後、家康は上洛の条件として秀吉に真田征伐を求めます。秀吉も家康を上洛させんがため、いったん真田征伐を決めます。秀吉は、結局、真田征伐を中止しますが、その理由は謎に包まれています。さあ、三谷さんはこの謎をどう解いてくるのでしょうか? ここをどう描くのか、楽しみです。


*信伊を召し抱えた家康の真意は? そして信伊の運命は?

 今回、タヌキの家康と腹黒ブラザーズの片割れの真田信伊の最強タッグが誕生しました。これは今後面白くなりそうです。信伊は信伊で素直に家康に仕える気持ちはなさそうですし、家康も家康でそんなことは百も承知で、なお召し抱えたということは、よほどの深謀遠慮がありそうです。果たしてあの二人が組んで今後何をするのでしょうか?
   
 

*石田三成の描かれ方 

 今回初登場した三成を見る限り、従来どおりの石田三成のイメージの大枠に従っている描かれ方の感じでした。盟友となる直江兼続がすばらしい描かれ方をされているので、石田三成も、従来の「東軍メガネ」で見たイメージを打ち壊して欲しいものです。今後の三成がどのように進化するのか、目が離せませんね。

*茶々と秀頼

 一昨年の「軍師官兵衛」では、「もしかしたら秀頼は秀吉の子じゃないの?」と匂わせる描かれ方をしていました。本日登場の茶々の様子をみると、いよいよ今作は、単に「匂わせる」以上の描かれ方をされるのか・・・という予感がプンプンしますね。果たして秀頼は誰の子になるのでしょう? まさか・・・・? 


☆ちょっと残念だったポイント

 第一次上田合戦の翌月に行われた天正13年9月の北条氏直・氏邦らの沼田城攻めがスルーされてしまったこと。一瞬でよいから奮戦する矢沢頼綱と悔しがる北条氏政を映して欲しかった。




  

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-04-16 13:39:35
拡散『温故知新311 』

大地震や原発事故で近接被災した主権者日本国民住民は、あるだけのタンス預金現金、キャッシュカード、通帳、家の権利書、保険証、携帯、のーとPC 、毛布数枚、タオル数枚、戸締まりとガス電気元栓切って、車(海辺は軽がよい)に家族で乗って、

川内原発なら高速道路幹線道路がすぐに警察によって封鎖されるので、住居地に閉じこめられての放射能被曝を避けるため、警察の緊急道路封鎖前に迅速に宮崎県へ幹線道路を避けて山道伝いに脱出。

山道途中の崖崩れも最近のエンジンが強い軽自動車なら通過しやすいが無理せず廻る。急がば回れ。


川内原発放射能漏れ事故ならば鹿児島県内は直ちに電話、外出してのATM,、ガソリン補給、外食などすべて不可になる。

宮崎県ならすべてOK。 
よって親戚知人への連絡も宮崎から行う。車用充電器があればなお良い。

当座のガソリンと食費を持ち出したタンス預金現金20万ほど(それ以下でも良い)で賄う。

原発事故なら鹿児島県、地震なら震源地の県外へ脱出したら、すみやかに上記の補給や連絡が可能になる。

熊本地震川内原発事故なら、脱出した宮崎からフェリーで四国へ渡って、四国中国に頼るべき親戚知人のない人は、ガソリンと食糧補給しながら、規制されていない道路や高速を使って、落ちついた安全運転で、とりあえず山口県岩国市へゆけばよい。

岩国には日本全国の主権者日本国民が納めた税金から思いやり予算ですべての生活費を面倒見ている、広大な極東一の敷地面積を誇る米軍岩国基地があり、311の時のオバマ政権国務長官ヒラリーが言った『できることは何でもして日本人をお助けする』の言葉通り、日本在住期間が長い米軍基地司令官は日本人のように「義を見てせざるは勇無きなり」を知る青い目のサムライになっているから、地震や原発難民となったサムライの国の日本人が大勢で避難してくれば、必ず基地施設を開放して粉骨砕身救助支援活動に、敏速に取りかかってくれるに違いない。

米合衆国憲法では、米国外にある米軍はすべて現地司令官の軍法指揮下にあり、現地司令官は合衆国憲法や議会や大統領の意向に何ら拘泥することなく、所轄下の米軍全軍をその独断裁量で作戦行動せしめ得ることになっているのだから。

米軍基地司令官の日本の武士(サムライ)のように恥を知る廉潔な人格は、広く世界中が知るところである。

日本のどこで何時大地震や原発事故が起こっても、日本全国の米軍基地から直ちに在日米軍全軍を上げて国際救助隊サンダーバードの如く、救助隊が駆けつけて不惜身命救助活動を粉骨砕身行ってくれることは、万国の万人が全く疑う余地の無いところである。

和を以て貴しとなす日本国憲法第9条精神を、ひとりひとりが身体中に漲らせて、「心の色、赤十字・・・・・・」と歌いながら。

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