月で三年間一人ぼっちになる仕事、あなたは受けるか?
極限の孤独を描いた『月に囚われた男』を観てきました。
★★★★
SF好きならとにかく必見。
極限の孤独のもとで衰弱していく精神、どこかおかしいのを覆させる説得力とトリック。
想像力を掻き立てる見せ方が面白すぎる。
ネタバレ
邦題がある程度のネタバレであり、フェイクにもなっている辺り、センスが良い。
地球での偽の記憶に魅せられた、月で生まれた男の話。
「あなたはこないだ生まれたばかりの、使い捨てのクローンです」と言われたら、こんな状況下でなくても俺ならその場で気が狂うわ。
この記憶だけでなく、自分の存在すら嘘だなんて。
実はクローンでしたってのはSFではありがちな話だけど、見せ方が面白いんよね。
あえて深い説明セリフを使わず、たった5億円と低予算ながらも映像的に押さえるところを押さえて超リアルに、同じ顔をした二人の視点を利用して騙して見せる。
クローンの耐久年数の事なんかについて彼らは想像ついてるはずだけど、あえて言葉にせず観客に投げてくれる。
CGをCGと思わせない作りや、一人二役の場面での映像の上手さは何度の観たくなる。
文字通り機械的に作業をこなすカーディーの様子が不気味でHALを思い起こさせ、スマイリーのアイコンがパソコン世代にとっては余計にギャップを感じさせる演出になってるんだけど、終盤になって情を感じさせる演出があったのは、ハリウッド映画っぽくなくて面白い。
思い返したら、基地内ならどこであろうと同時にモニター出来たはずのコンピュータが、時々出し抜かれたりしていたのは全て情による故意だったんじゃないかと思えてくる。
極限の孤独を描いた『月に囚われた男』を観てきました。
★★★★
SF好きならとにかく必見。
極限の孤独のもとで衰弱していく精神、どこかおかしいのを覆させる説得力とトリック。
想像力を掻き立てる見せ方が面白すぎる。
ネタバレ
邦題がある程度のネタバレであり、フェイクにもなっている辺り、センスが良い。
地球での偽の記憶に魅せられた、月で生まれた男の話。
「あなたはこないだ生まれたばかりの、使い捨てのクローンです」と言われたら、こんな状況下でなくても俺ならその場で気が狂うわ。
この記憶だけでなく、自分の存在すら嘘だなんて。
実はクローンでしたってのはSFではありがちな話だけど、見せ方が面白いんよね。
あえて深い説明セリフを使わず、たった5億円と低予算ながらも映像的に押さえるところを押さえて超リアルに、同じ顔をした二人の視点を利用して騙して見せる。
クローンの耐久年数の事なんかについて彼らは想像ついてるはずだけど、あえて言葉にせず観客に投げてくれる。
CGをCGと思わせない作りや、一人二役の場面での映像の上手さは何度の観たくなる。
文字通り機械的に作業をこなすカーディーの様子が不気味でHALを思い起こさせ、スマイリーのアイコンがパソコン世代にとっては余計にギャップを感じさせる演出になってるんだけど、終盤になって情を感じさせる演出があったのは、ハリウッド映画っぽくなくて面白い。
思い返したら、基地内ならどこであろうと同時にモニター出来たはずのコンピュータが、時々出し抜かれたりしていたのは全て情による故意だったんじゃないかと思えてくる。
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ですねぇ、ラストの台詞なんか特に蛇足だったように思いますが、予算があったらあの辺までひっくるめて描きたかったんでしょうか。
ロボットと意思が通じるような演出には弱いですねw
『プルート』とか『わたしは真悟』なんかを映画化されたらボロ泣き必須ですw
原点回帰、『2001年宇宙の旅』をはじめ、技術に頼る今風なSFとは違う味がありましたねぇ。
みんながSF映画で知ってる事を下敷きにしてて、言わなくても知識としてある事全体な作りなところもおっしゃるような効果を産んでたんだと思います。
良い映画でした。
うーん、せっかくお褒めのお言葉いただきましたが、情による“故意”です(汗)
せっかくだからナイショで書き換えてしまおうかと思いましたが、やめときますw
全体には好きなイギリス映画っぽい人間の描き方だったかと思います。
仰るように、終盤のガーティと「帰る、サム」のやり取りにはきゅんとしました
この監督の次回作に期待したいです。
>情による故障
いいですね。この言葉。
HALの呪縛から逃れたって感じ。
ぼくもグッときました。