深谷市市会議員小林真ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

4日(木) 4人目で一般質問の裏/メインテーマは「世と政治との距離」+12〜13日に深谷市内に小林ミルク議会レポート2万7100部新聞折込

2024-03-13 20:25:51 | FUKAYANOUTOPIA

このところ、Seien 原稿締切などでアップアップでしたが、12〜13日に深谷市内に議会レポート2万7100部を折込みました。3回目で花園の佐川急便で東京カラーの商品受取、ミルクさんと手分けして販売店回りのパターンもスムースです。

一般質問は今回も最終日。14日(木) 4人目なのでたぶん午後いちばんです。
テーマはR7年度から指定管理になる公民館。議員でもめったにいない指定管理経験者として、とくにグレーゾーンが多い「営利・宗教・政治」との関わりをきいてみます。裏テーマ、いやメインのテーマは、2年前の立候補の動機の大きな一つだった「世と政治との距離」。前回の『月光』に味をしめた引用は、いくつかのところで公言通り映画人のことばです。
傍聴で中継で、ぜひおつき合いください。

ネット中継

===「読む議会」テキスト===

「論理と理論の違いなんてわからなくていいけど 無知でいるのは罪か?無知でいるのは罪か?」
(The Birthday『月光』詞・チバユウスケ 2021)

 オープニングは23年11月に亡くなったロック歌手、チバユウスケ作『月光』の歌詞から。2年前の発売当時、十五夜前の月光に稲穂が輝く福川沿いを子どもとききながらきいたこと、「無知でいるのは罪か」という歌詞から「知らない」ということを考えたことから三本立ての今回の質問の最初に引用しました。

小規模学校地域のよりよい教育環境のために
―小中学校の統廃合―

 わが明戸小中学校はじめ、小規模校の統廃合の話です。熊谷では長期にわたる統合計画がスタートし、おとなり大寄の高田議員も議会の合間に話していたように北部を中心に統合の噂をよくきく。7月に発表された公共施設適正配置計画では「検討していく」とされている小中学校の統廃合が現段階でどのように議論されているかを問いました。
「まだ何も話し合ってないんですよ」。質問打合せで、こたえの半分は解決しました。担当課によると、深谷市は北部の農村地帯でも学年を合わせる「複式学級」はまだない。小規模校のメリット、デメリットを教育部内で検討しているところだそうです。
 この質問の裏テーマは「民主主義」。熊谷では自分が市民活動支援センター所長になった17年に発表された統合案が、現場の教員も保護者も地域の人々もまったく知らないうちに策定されて公になりました。その後、支援センター利用者からの声、統合反対運動、妻沼地区で行われた保護者有志による大規模なアンケートが計画されなかったことなど、行政サイドと市民との分断を残念な思いでみてきたことから、深谷では同じようなボタンのかけ違えを起こさないためにどうするか、さらには大きな地域感情を集めるこのテーマでうまく合意が築ければこの土地の民主主義にとって大きな体験となる、そのための考えはあるかとききました。
 松村教育部長の答弁は、教育委員会だけでなく市長部局、地域、保護者などとの合意形成の過程を重視していきたい、その際には妻沼地区で保護者グループから提案され、最近行田市では市内全校設置の計画が発表された小中同じ敷地の義務教育校、1時間かけて歩いている子もいる現在の校区の見直しも検討するとのこと。活性化しつつあるSNS民主主義も活かしての今後に期待します。
 なお、12月議会の後、妻沼地区でアンケートを行った保護者の方の話をきく機会がありました。その時に伝えたのはここで書いたような深谷での今後のことと、熊谷の市民活動で仕事するものとしてそのアンケートをきちんとキャッチできなかった無念。よくしようという気持ちは、できるだけ大きくしたいではないですか。

食社会、リサイクルの充実のために
―家庭廃油の回収―

 藤沢地区の方の、「河川汚染の原因でもある家庭用廃油を市で集めてくれないかしら。公民館で集めてくれると理想的なんだけど」という声から質問しました。CO2排出量が少ない航空機用再生燃料「SAF」の原料としても注目が高まっているといいます。
 これにはオプションとして、わたしも風土飲食研究会として環境課と16年から継続している生ゴミを家庭で堆肥化する「ダンボールコンポスト」推進と「食と環境」シリーズでの協働事業を提案。この方法なら実現は近そうです。

農業持続と農業振興地域の再考のために
―農業の継続と農村風景の今後―

 この質問には多くの声が詰まっています。そして、冒頭の引用のように農村に住みながら自分が農地のことをほとんど知らないもどかしさ。
 声はまず、土づくりが上手で作物がおいしいと評判の農家が26年豪雪で再建したハウスが張替えをしようとしたら費用高騰で800万と見積もられ、もう続けられないと廃業を決めた話、それから60歳になった中学同級生たち非農家の農地をどうにかしてという悲鳴、そして23年3月議会でも話題にした北部、市街化調整区域の今後の3点です。
 この質問をまとめようとして議事録を読むと、経営体育成条件整備事業、農地中間管理機構、多面的機能発揮促進事業、農振除外といった用語や答弁にはそれぞれ数字があげられていますが、録画もききなおして思うのは、テーマを細分化するほど訴えたいことから離れていく実感。きっとこの問題の真ん中はどうにかしたいけどどうすることもできないやるせなさという「感情」だから、用語や数字はなじみません。質問内でこの地を離れている同級生のメールから引用しました。「農家が安定的にもうかる人気職種なら、放っておいてもみんなが競って農家をやります。それが世の中の自然の流れです。農業をやっていた両親の下で育った人間が感じているのだから、大きく外していないと思います。憲法で定められている職業選択の自由があるのに、農地法により保有する土地の利用を農地に縛られるのは疑問であり、保有者に選択する余地があるべきだと思います」。
 後継者不足は農業がなりたちにくい社会とそこに背を向けた自分たち。まわりに広がる田園風景に、祖父母からきいた戦後まもなくの農地改革から、高度成長と調整区域を産んだ都市計画法、耕地整理とバイパス開通、食管法廃止といった物語を経て、もう個人や家族ではこの風景を維持できないこと。ならば土地神話から、斎藤幸平らがいい始めた共有在「コモン」として考えていかなければならないではないか。教育や介護、保育が家庭から社会に重点を移したように。農業でいえば、ディープヴァレーのようなアグリテック、熊谷小原営農のような地域発生型農業共同体、そして「農業+X」のような複業化や農業クラウドソーシング、農具シェアリング…。
 そうした提案の後、群馬太田・尾島地区と明戸地区の50年の変化をみて、最初と同じ城北川右岸で何度も長男と繰り返した『月光』の一節で締めくくりました。

「お前の想像力が現実をひっくり返すんだ」(同)

 質問を終え、「今回はいちばん内容がよくわかった」「質問と答弁がキャッチボールになってた」と他議員から好評でした。中でも同日行われた議員クラブ・部課長懇親会での角田幹事長のあいさつ、「小林議員のたんたんとした語りをみなさんじっときいている。この人はいったい何を考えているんだろう…」。会場は笑いに包まれ、その後の席で何人かの方とザ・バースデイや音楽の話をしました。
 また議会だより編集委員としては、深谷栄一の表紙デザインを提案。好評の声が多いですが、デザインの真意はファッション誌風にして審議内容の文字をできるだけ入れることで、深谷栄一のほかふっかちゃん、渋沢栄一案も出しました。3月議会でも、さらに中身を読んでもらうデザインを提案しようと思ってます。

 

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