木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

被害者の心と加害者の思い

2008-12-26 18:27:16 | Weblog
先月あった事件なんだけど今週「報道ステーション」でその特集版を見ました
気になったので書いてみたいと思う
番組自体は殺人事件を通して境界線というものについての考察がメインでしたが・・


上田の3人死傷:樋口容疑者を殺人などで起訴 唐木さん妻殺害容疑で再逮捕へ /長野
 上田市上丸子の住宅街で、唐木一男さん(当時82)と妻博美さん(同75)夫婦が死亡した事件で、
長野地検上田支部は16日、一男さん殺害容疑などで逮捕されていた夫婦宅の向かいに住む元会社員、樋口邦雄容疑者(45)を殺人罪などで長野地裁上田支部に起訴した。
樋口被告は博美さん殺害への関与を認める供述を始めており、県警捜査1課と丸子署は、年明けにも殺人容疑で再逮捕する方針

起訴状によると、樋口被告は11月21日午前7時50分ごろ、唐木さん宅に侵入。一男さんの頭を、持ち込んだ傘や唐木さん宅にあった杖(つえ)で殴りつけ、杖を首に押しつけて窒息死させた。

 地検によると、樋口被告は90年に大学を卒業して実家に戻ってきて以来、唐木さん夫婦から「敷地に入った」と指摘されるなど、通行トラブルが続いていたという。動機について、樋口被告は「長年にわたって嫌がらせを受けていた。いつか殺そうと思っていた」と供述しているという。

 また、県警などの調べに対し、樋口被告は、唐木さん宅の火災への関与や、博美さんを車ではねたと供述していることから、明確な殺意があったとみて、慎重に裏付けを進めている。

 博美さんは樋口被告所有の乗用車の下敷きになり、脳挫傷で死亡した。樋口被告は、一部が燃えた唐木さん宅で煙を吸って倒れているところを発見され、一時、意識不明の重体だった。

毎日新聞 2008年12月17日 地方版

リンクしてもいいけど消えちゃう可能性があるんでペーストしてみました
そして配置図描いてみました
記憶を辿ってみただけなので
細かいところは違ってるかもしれません

  

    ちょっと薄いっすね クリックで大きくなります


こういう露地の奥に両家の本宅があって隣同士
この道は車一台がやっと通れるくらいの狭い道です
容疑者はいつもA地点の土地を踏みながら表通りへ出て
帰ってくるとまたこのA地点の土地を踏んで自宅へ帰り着く生活をしていたらしい
被害者がそれを咎めて容疑者を責め立てる日々が続いて・・

でもこの地点はどうしても踏まないと車を出せないくらいの道であって
事件のレポートでもそれはしょうがないことじゃないか という方向でまとめられていました
しかもその日は被害者の奥さんの方がA地点にポールを立てて加害者の車がそれを倒すところをカメラで撮ろうとしていた
その予想通りポールを倒したところを撮ったんでしょう
それを見た加害者がカッとなって奥さんを故意に轢いた
他の人が発見した時は車の下敷きになっていたそうだ
そしてその足で被害者の自宅へ侵入してご主人の方に暴行を加えて死に至らしめ放火までした

この報道ではやや加害者に同情的な心を加えていたように感じたが聞いていた僕も全く同じだった
やってしまったことは誰が何と言っても犯罪だし弁明の余地はないのだけれど
もし自分がその立場にいたら 殺人までは犯さないにしろ
被害者夫婦に対して怒りを覚えてしまいそうです
しかもこの赤い斜線部分は加害者の親が被害者から買った土地らしく(もともと人が歩ける程度の道だったようだ)
被害者の軽トラはいつも加害者の土地を通って出入りしていた
そんなこんなを考えると加害者のことがかわいそうにも思える


被害者にほうから考えるとどうなんでしょう
この夫婦のことは全く知らないのだが 多分若い時にはそれ相応の苦労をしながらここまできたのでしょう
いつかリタイアして夫婦2人だけの生活が始まる
考えすぎかもしれんけど僕にはこんな構図が浮かんでくるんだ
暇になった2人はお互いの共通点を探るようになる
そこで格好の標的があるのに気づいた
加害者だ
二人の共通の敵に選んでしまったんじゃないかと思う
その一つの標的に共同で立ち向かうことが二人の絆を深める
そんなことに気づいてそれにのめり込んでしまったんじゃないか
普通 ポールを立ててカメラを持つだろうか
A地点を踏まずに表通りには出れないんだもん
多分それまでに紆余曲折があったんだろう
加害者の悪い面にも接せざるを得なかったこともあるかもしれん
でもこの行為にカッとしてしまった加害者を僕も一方的にはよう責めんのです

もし自分が弁護士なら こういう加害者の力になってやりたいと 妄想したわけです
今まで、なんでこんな奴を弁護するんだ ってことがほとんどだったんだけどね
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20 コメント

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そうだね・・ (koumama)
2008-12-26 20:40:16
近所付き合いという基本的なとこができてなくて長いこと、この夫婦との間に亀裂があったんだろうね。
特に建物の立地条件では問題になりやすいよね。
うちの実家は深川でとても近所付き合いがいいとこなんだけど・・・お隣の家との境が細い路地で一応実家の土地なんだけど
半分お隣が勝手に使用してるわけ。
ほんとはいけないし、文句も言えるんだけど
両親は言わないなぁ(笑)

でも、そういう細かなことを我慢し続けていたら(内心はむかむかしてるのに・・だよ)
殺人とまではいかなくても
きっと憎んだりしちゃうのかなぁ。

ほんとのところはわからないけど
かっつんと同じようにこの加害者もかなり我慢してたのかも・・と思う次第です。(まぁ、どんなしても殺人はよくないけどね)

たまに、お父ちゃん、となりのごみ箱けとばしてるもん(笑)
返信する
おおぅkoumamaんとこも (かっつん)
2008-12-26 22:40:55
少なからず悩み抱えてるわけね
うちも建てる時、隣といざこざまではいかんけど何となくざわざわしたな
これは境界とは関係ないけどね
この境界と隣ってのは昔から争いの基本だからね 
ホントのお隣から国同士のお隣まで
そのためにどれだけの血が流されてきたか
この事件は世界紛争の縮図だと思えてならんのだよ
前に韓国のこと書いたんだけどその時はまだ僕のブログ読んでくれてなかったよね
一つの敵を意図的に作って それを団結の礎にする 
http://blog.goo.ne.jp/popg888/d/20080916
http://blog.goo.ne.jp/popg888/d/20080919
こうつながるような気がしてならない
いやいや 読まんでもいいよ
忙しいのにコメありがとう
返信する
Unknown (karu)
2008-12-27 05:42:04
年末に、また難しい問題を。。。。。

う~~ん、頭痛い・・・かっつんのいいたいことは良く分かるよ、こういう問題ってほんとに昔からあるよね。

大きくなれば国同士の争い。。。むずいな~


・・そうだ、また逃げよ・・・・・こちょっ^^
返信する
こんな時のための… (kumin)
2008-12-27 07:34:29
そうですよね~
『弁護人』が存在する意味って、こんな事件のためにあるのでしょうね。

弁護人って『紙一重』みたいな怪しげな感じがあって、
なんで、こんな悪人を弁護できちゃうんだろう?仕事だから?しかも法の裏をかくような『ヘリクツ』ばかり並べてない???そんな風に思うことがありました。

こんな事件になる前に、どちらかの訴えがあって、
白黒つけるまでいかなくても、ケンカの仲裁に入ってくれる第三者が欲しかったですね。

お邪魔しました~~
返信する
かっつん様、おはようございます (ポテト)
2008-12-27 08:00:16
ポテトの近所も似たようなことが沢山あります。
「‥‥お互い様‥‥」なんですが、大変難しいものです。
‥‥結果、挨拶だけで付き合わないほうが無難ね‥‥となってしまうわけです。

かっつん様のおっしゃっていることは大変同感できますし、正当です。
もしも自分がそのようなことに巻き込まれたら‥‥せっかくのささやかな人生がもったいないですね。
でも人間て誰か自分よりも弱いと言うか、自分よりも下というか、そのような存在をマークして「自分が上」と自己主張しないと自分を保てないのです。

この問題はかっつん様のおっしゃるとおり地球レベル・人類の永遠の解決困難なテーマです。人間は魂の浄化向上のために輪廻転生を繰り返す。‥‥‥‥永延にです‥‥‥‥

ああ!お正月休み1日目の朝になるべく逃げたいことにあってしまいました。
‥‥‥かっつん様、中途半端ですが‥‥また、おじゃまします。

追伸)5555は1発で飛びました。
返信する
カルルン おっはっは (かっつん)
2008-12-27 10:15:55
すまんのう・・このクソ忙しい年末になんっちゅう記事アップすんだってことだよね
わかるわかるだらだら長い記事・・面白いもんだったらなんてことないけどね
ニュース記事を貼り付けたんででかくなっちゃった 僕の言葉自体はそんなにおおくないんだけどね と言い訳 いいわけない?(笑)
後でそちらへお邪魔します
返信する
kumin 屁理屈? (かっつん)
2008-12-27 10:25:00
そうなんだよね いつも実感してる
僕が見た特集アップされてた
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/contents/movie/081223/index.html
ここの「動画特集を見る」で見れます
これは最初にも書いたけど境界の問題の前ふりだったんだね 仲裁をしてるとかしてないとか市の話も出てくるようです
もう少し丹念に生活してゆけば解決の道もありそうだったのに残念だよ

こんなめんどい記事にコメントくれてありがとね
返信する
息子さんがお帰りになって (かっつん)
2008-12-27 10:32:12
充実してるはずのポテト様おっはよ

なんだよ かっつん様かよ・・・
まあいいや  じゃ こっちも様付でいきましょ(笑)

うん 多分いつでもどこにでもあることなんだろうな たいていはこんな事件にはならないんだけどあんまり度が過ぎると悲しいことになってしまいます

ポテト様逃げたいことって何なんでしょう
また後でご訪問して確認できることならば拝見させていただきますが・・
ってこういう口調は苦手なんだけどでございますですが・・(笑)
でもおコメントして下さいましておありがとうございました
返信する
また、忙しいけど (koumama)
2008-12-27 10:35:47
コメント入れちゃう。
大掃除の合間に前の貼り付けてくれた記事見に行きました。
韓国ね・・ほんと誤解が多くて日本がこんなに嫌われてるのをみんな知るべきだって感じだね。
・・と昔の記事にコメントしてすみません。

かっつん、今日が今年最後のコメントです。
今年はほんと、ありがとう。

かっつんのおかげで
ブログの魅力を知りました。
また、来年もこんな私ですが、よろしくね。

かっつんも良い年を。
お嫁ちゃんの可愛い絵、また見せてね!
返信する
う~ん・・・ (またたび)
2008-12-27 11:32:41
難しいけど、でもかっつんの言いたい事は分る
し、私も同意。

とは言え、殺人はやはり殺人で、その罪は償う
べきだとは思うけど、この加害者もある意味
被害者で、この被害者は加害者だったよね。

でもただ、そこから殺してしまうという、人間
の道徳の境界線を越えてしまうかしまわないか
ってのが大きな論点になると思うんだよね。

でも何かさ、日頃の嫌がらせへの怒りが頂点へ
達して発作的に殺しちゃったような感じもうけ
るけど、最後に放火までって・・・この加害者
の追い詰められた心を思うと、どうしても同情
しちゃうなぁ・・・。

なんだか、せつない事件だね。
返信する

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