王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

今日のおやつは

2007-05-31 21:45:30 | 食べもの

ティラミス

いやあ、イケますよコレ。中にいれるフィンガービスケットに染ませるエスプレッソコーヒー(無かったので濃い目に出したアイスコーヒーで代用)に、ゴディバのチョコレートリキュールと自作チェリーブランデーを多めに混ぜ込んだのが勝因かしら。マスカルポーネに加える生クリームとメレンゲをしっかり泡立てて、こちらにも洋酒をきかせると、ふわふわでウマウマ。たっぷり降りかけたチョコレートパウダーは、バレンタイン周辺に編集さんから頂いたものだけど、このチョコパウダーの美味さも決め手かもしれません。

一口食べて思わず

「なははなははなはは

と笑ってしまうぐらいにはウマかったです。

最近は本当に、どこのケーキより自作のケーキが好き。やっぱ口に合うんですよね、甘さにしても、洋酒その他エッセンスの利かせ方にしても。薄力粉にも種類が色々ありまして、粉の種類によってスポンジ系の肌理や口当たりが変わります。さっくり系ならコレ、しっとり系ならこっち、ふんわり系はコレ、と選び分けるのも楽しいものです。

それにしても今回のティラミスは結構ヒットでした。今まで食べたティラミスの中でも、結構指折り系に美味いかも。ティラミスのレシピは、作り方も材料も結構本によってまちまちなのですが、これは美味しかったので定番にしよう。

そういえば手持ちのアフタヌーンティーレシピの本を眺めていたら、ベリーのティラミスのレシピがありまして。美味しそうだったので今度はそれも作ってみたいです。わきわき

ケーキやパンは焼いてますが、プロットもがしがし詰めてます。そろそろ〆切り週間が近づいてきました。
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お仕事してます

2007-05-30 01:07:13 | お仕事
「非常ノヒト」最終話までの仕切りなおしやってます。何しろあと8話(もしかしたら7話?)ですからね。角館関係で拾ってきた情報と、新たに読み足した数冊の本の情報を入れ込んで、ラストまでの流れをもう一度練りこむ作業です。来月発売号までで2巻にまとまる予定。
最終章なのと、とにかく情報量が多い漫画な関係もあって、一冊のページ数が普通のコミックスより2折(36ページ)分ぐらい多いのですよね。それでも3巻分で詰め詰めという。まあラストですからね。14年間続いたロングシリーズになるわけですし。あと少しお付き合い下さい。

この仕切りなおしが終わったら、新作準備に入ります。まずは連載の合間を縫っての資料読み込みから。先は長いぞ頑張るぞ。9月頃には連載が始まる予定です。

これとは別に、秋頃にはちょっと変わったタイプのお仕事も始まる予定。ちょっと、これプロになってから描いた事のない漫画だわ、って感じの漫画になるかも。また詳細が決まり次第お知らせします。

それともうひとつお仕事情報。今月発売のウィングス(発売中)で直筆色紙のプレゼントがあります。色紙で鬼外を描くのは、おそらくこれが最後になるでしょう。源内スタイルの鬼外のイラスト、フルカラーです。記念に欲しいなって方は早速本屋にGO!記念号なので早々に売り切れるかもですが、手に入ったら応募してみて下さい。当たるかもです。


庭のジューンベリー、今年はお酒にしてみました。ジューンベリー酒。美味しいかな…。ほんのり赤いお酒が出来るらしいです。


庭のブラックベリーに薄ピンクの花が咲き始めました。今年は沢山とれそうだ。採れたら何にしよう。シロップ漬けとか、ブランデー漬けとか?
ケーキにしたいラズベリーは、早くも実をつけ始めました。


玄関前の枕木と固めたマサ土(うちのエントランスはマサ土にセメントを混ぜて固めてあるんですが)の隙間から、何か生えてるなと思ったら、今日は花が咲いてました。なんとペチュニアです。そういえば去年の秋まで、この辺りにペチュニアの鉢があったっけ。こぼれ種で生えたっぽい。

命名「ど根性ペチュニア

どこんじょう…な、懐かしいし…。


開きかけたピンクの紫陽花と、ブルーのトンボが綺麗だったので撮った写真。

今年は、この綺麗なトンボが庭に沢山いるのです。何でだろう?可愛いケド。
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ディナーしてきました

2007-05-28 00:33:59 | 食べもの
先週から繰越になっていた結婚記念日ディナー、言って参りました。
以前から気になっていたイタリアンのお店に、前日予約の電話。このお店は全部で10席しかないという小さなお店で、夜は全席予約オンリー。
電話に出たお店の女性と色々打ち合わせて、予約確定した後、最後に女性が一言。


「なお、当店は男性のお客様には、ジャケット着用をお願いしております」


ちょっ…!ドレスコードありかよ!!!



「はい、分かりました」と落ち着いた返事を返しながら、心の中は激しく動揺。
何しろ、ドレスコードのあるお店になんて、新婚旅行のハワイ以来一度も行った事無いし!それより、岡山にドレスコードのある店なんてあったんかい!
『ジャケット着用をお願い』って事は、ス、スマートカジュアル、とかいうヤツだな!?タイまでは無くても良いし、女性はワンピースやスーツ、ニットでもよしとな!

ぶつぷつ言いながら、ウォークインクローゼットに突入。夏でもOKなジャケットを見つけ出したはいいけど、いい感じのシャツが無い!慌てて近所のお店でクールビズな半袖シャツを購入。これにベージュのパンツと茶色のモカシンを合わせれば、オッケー何とかいける!

さて碧也はどうするべ。スーツが普段着だったOL時代、DONNA KALANやANNE KLEINがお出かけ着だった独身時代と違い、今はユニクロとドラックストアーズにどっぷりな日々。しかも、当時の激細服を着たらボンレスハムも真っ青なイベリコ豚化している今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか、じゃねーっ!まっとーな服がねーんだってばよ!…と、ひっくり返してファッションショーをかました後、何とかそれなりに見えるELLEのサマーニットワンピとボレロを発見。

当日の本日、岡山の日中の気温は33℃ばかし。

「あづい~~~~何でこんな日にジャケット~~~」


と着替えの間中ぶつぶつぶつぶつ言ってるダンナ様。「もしこれでマズかったら、ブログにけちょんけちょんに書いちゃるねん!!」と息巻いている。

そういえば去年の夏、担当さんにつれて入って貰って以来、気に入って何度か足を運んだ某レストランは、有名カリスマシェフが突然辞めてしまったおかげで、現在閉店中。他にも、以前通っていたイタリアンは、美味しいんだけど禁煙席が無いので足が遠のいてしまい、記念日や誕生日に、雰囲気良く美味しく食べられるお店の新規開拓がそろそろ必要になっていて。行ってみては負け、という状況が続いていたので、ドレスコードまで作ってお客を選ぶお店の味やいかに、と期待半分惧れ半分でGO。

「Terada」という小さな看板が出たそのお店は、岡山駅前の桃太郎大通りと柳川筋という別の大通りが交差するあたりにありまして。入り口の重いガラスドアの向こうには、これまた重い木製のドア。おそるおそる店に入ると、外の車の騒音が嘘のように静かな空間。4人がけテーブルが2つと、2人がけテーブルが1つ。窓は1つも無い。奥には小さな厨房、そこにはシェフ1人。シェフが1人で何もかも作るらしいと分かって、ちょっとびっくり。

ワインは全てボトルらしく、グラスも無ければハーフボトルも無い。ついでにワイン以外の飲み物も無い。ワインを避けた碧也は発泡水、ダンナ様は1人でボトルを一本開ける事に。この日のコースはシェフのおすすめ。一品一品を少量にして、品数が多いコース。写真撮影はNGっぽかったので無し。

小さな丸パンにつけるオリーブオイルを選ばせてくれる。フレッシュな香りで少しスパイシー、というオイルを選ぶ。白い大きなジノリのお皿に乗って、二品ずつ出てくる料理。



う…うまい…。


素材を生かした薄めの味付け。薄めながら、でも非常に奥が深い味。軽く焼いた鮭とトマトの冷たいスープに始まり、春菊(バジルにしか思えないけど春菊!)のリゾットとパルミジャーノのガレット、揚げたライスチップを鱗に見立てた鯛とアスパラ2種のグレープフルーツゼリー乗せ、季節の野菜のパスタとサトイモのスープ、岡山地鶏のオマール海老ソースがけと人参のスープ、最後はメイン料理の鴨肉と花ルッコラのサラダ。

最初はごく控えめな味付けから始まり、次第に濃厚にはなって行くのですが、しかし濃すぎず、しつこ過ぎないあくまで新鮮な素材重視の味。一品一品がごく少量で、1枚のお皿に二品ずつ、宝石のように綺麗に並んで出てくるのは視覚的にも楽しかったです。

お料理の後はチーズ四種類。スイスのドルチェゴルゴンゾーラともう一品、何だったかのチーズ。残る2品はかの吉田牧場のラクレットとカマンベールでした。添えてあるドライフィグは洋酒がよく効いて激しく美味しく、チーズと合わせて食べるとまた格別の味でした。

ドルチェの前に、ダンナ様がワイン一本空けちゃった。飲みすぎよあなた。

ドルチェはチョコケーキとシャーベット、ブランデーをかけて戴くプティング。それとエスプレッソ。大変満足なお味でした。

「結婚記念日です」と言っておいたせいか、帰り際に小さな花束とパンを四つプレゼントして下さいました。挨拶に出てこられたシェフは、思いの他お若い方。希望の食材があれば入れます、と言って下さいましたが、おそらくお任せの方が美味しいものが食べられそうですよ。

ワイン一本と美味しい料理でダンナ様上機嫌。「これだったらジャケット着てもまた来たい」だそうで。碧也も同意でございます。ここんとこ、新規開拓は負け続けだったので、今回は快勝。記念日に来られる美味しいお店が見つかったのはラッキーでした。


戴いた可愛いブーケ。淡いピンク色です。
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王の男…

2007-05-25 02:18:51 | お仕事
ダンナ様にDVD借りてきて貰って、観ましたよコレ。


いやあもうねえ。ばべらはべらのほべらけ(意味不明)。
っていうかね、これはツボでした。かなりツボりましたので、観た直後にアマゾンでポチッとな。
しかもコレクターズ・エディションですよアナタ。高ぇよシャレじゃなく。
でもノーカット版とメイキングが観たかったからさ…

一緒に観たダンナ様は、脳天に巨大な  マークをつけてました。
ラストシーンでいきなり号泣した碧也にもどびっくりした模様。
すまんねえ、こういう大心中話、大好きなんですよ私。
大純愛大激愛で大破滅的大団円。

不可解な顔をしたダンナ様に色々と不足らしき部分を説明すると


「もしかしてこれ『お尻痛い』話なの!?」


………………まあ…………

いや、お尻痛くない2人(多分)のプラトニックラブ(多分)が美しいんですよ。なんて事を切々と訴えるのもアレなんであえてしないけど。
嫁の処に送られてくる、様々な『お尻痛い』関係の献本やら何やらのせいで、すっかりそっちの世界を知らしめさせられしまったダンナ様。ごめんね、パンピー日本男児なのに。因果な商売してる嫁を持った運命を呪って卓袱台。
いやそれはともかく。

色々な意味で、とてもよく出来た映画でした。史実にフィクションを絡めていく緻密な構成も良ければ、狂気の中に沈む哀しさや浮き上がる美しい思いも良く、すぱんと断ち切ったようなラストもまたとても美しい。考えてみれば王と遊芸人って身分的に対極でありながら、時としてひどく近くなったり、精神的優位が入れ替わる瞬間すらあるんですよね。これは韓国に限らず、日本や西欧諸国の歴史でもよくある構図ですが。面白くも色っぽい混沌なので、私はかなり好きなんですが。

韓国映画(ドラマではなく)は今まで観たものでも大概外れがなかった感じなんですが、B級入ったものからこういう文学の香りがするものまで、幅広く本当に良い感じです。気づけば最近私がDVD買ってるのって半分ぐらい韓流な気が。

それにしてもこの映画のヒロイン(←違う。いや違ってない)コンギル役、イ・ジュンギは美しいですねえ。ここんとこ、「切れ長の一重の凄絶な色気」つー言葉に説得力を持たせる男性が時々いますですね。この人とか、大衆演劇の早乙女太一君とかね。

兄貴なチャンセン(カム・ウソン)の純愛過保護っぷりと、お子様暴君燕山君(チョン・ジニョン)の偏愛キレっぷりも大変良かったです。
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結婚記念日なんですのよ

2007-05-19 09:42:03 | 日記
ずっぽり仕事に入りまして、修羅場明けでもまだコミックスカバー(姫様の花束3巻)のカラーの締め切り中なので、秋田の3日目は来週に入って書きます~。レスももうちょっと待って下さいね。

本日は、5回めの結婚記念日でした。やー、ついこの間結婚したばかりのような気がするんですけど、もう5年も経ったんですね。

宅急便だというのでドアを開けますと、ダンナ様の名前でこれが届きました。「レ・ミルフォイユ」のアレンジメントです。ここのブーケ・ロンはすごく可愛らしいんですよね。

結婚記念日ディナーは〆切りが落ち着いた来週末あたりに行く事にしてるので、本日の夕食は手作り餃子だったりします。

「ギョーザっていってたからどうしようかと思ったんだけどさー」

といいながら、スパークリングワインの小瓶を手に帰ってきたダンナ様。ホットプレートで餃子四種類が焼きあがるのを待ちながら、スパークリングワインで乾杯。去年小樽で買った小さな和製アールヌーボー風のワイングラスはシャンパンによく似合います。「モエ」よりは少し甘めだけど美味しいワインでした。


これもダンナ様からのプレゼント。ちっこいダイヤが3つ連なったシンプルなピアスです。こういうちっこいのとか、さりげないピアスが好きな碧也。嬉しいけど落っことさないようにしなきゃ。

5年前の今日、ぎっくり腰に耐えて式を乗り切ったねとか、あの日は朝から雨降りだったのに、ガーデンウェディングの間だけは綺麗に晴れて、披露宴の間は大雨でブーケトスの頃には虹が出てたねとか、色々と懐かしい事を話しながら夜のお散歩をしました。5年なんてあっと言う間ですね。しみじみ。


本当はケーキでも食べたかったんですが、昨日焼いた鯛焼きが残ってたのでそれを食べました。中身は桜あんと抹茶あん。つぶ餡が苦手なので、碧也作の鯛焼きはつねにこし餡になる予定。

さてさて、カラー描きに戻らねば。しかし眠いのだ。
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秋田取材3日目

2007-05-06 23:40:35 | お仕事
朝は朝の露天風呂に浸かりながら、ちと恨めしく空を見上げたり。あーあ、昨日このぐらい晴れてくれたらよかったのに。

朝ごはんもとってもウマウマ。なにしろ白米と野菜がウマイので、お漬物と梅干と卵焼きぐらいでばくばく行けちゃいますね。


奥に桜、手前に水仙という素敵な構図。桜の根元には土筆がぼうぼう生えてました。

写真を撮ってると、宿の入り口あたりにおばちゃんが店を開き始めて。ずらり並んだ山菜にわきわき。「これはどうやって食べるんですか?」と訊くと、熱心に答えてくれるおばちゃん。でも説明が熱心になればなるほど…わ、分からないっす…。
本格派秋田弁が…

どこの地方でもそうですが(勿論岡山も)若い人の言葉には殆ど訛りが無くて、普通に意思の疎通がはかれるんですが、お年を召した方々になるほどネイティヴな地の言葉になるんですな。雰囲気つかむのには凄くいい。けど聞き取れないというジレンマ。なんとかかんとか調理法を聞き取って、「こごみ」と「たらのめ」を買って出発。向かうは横手の県立近代美術館。

インター降りてすぐ、秋田ふるさと村にあるこの美術館、巨大な「げた」をイメージしたという建物であります。この美術館にいらっしゃる学芸員の先生は秋田蘭画の研究者で、しかもなんと同じ出版社の某漫画家さんの恩師。この漫画家さん、秋田弁翻訳でもお世話になる予定なのですが、私が取材で秋田に行くという話を担当から聞いて「源内で秋田という事は、秋田蘭画でしょうか?」というドンピシャな発想で、恩師の先生にご連絡くださっていたのです。
返す返すもありがたい話です。ぺこぺこ。

が!

なんとこの日、先生はお休みで!

しかもなんと秋田蘭画の数々は、どこやらに移動するとかで展示されてなく!!!

…かなりショックだったのですが、お願いして図書室に入り、資料を色々見つけ出して、読んだりメモったり。先生の論文が載った美術館の機関紙を頂いて、次の目的地、千秋美術館へ。近代美術館に蘭画がないなら、もうここへ行くしかないかと。

途中、「稲庭うどん」で腹ごしらえ。本当は「横手やきそば」と激しく迷ったのですが、まあせっかく秋田に来たんだから一度は稲庭うどんを食わねばと。

長崎でも北海道でもやったのに、まだ学習できてません。ちょっと食べてしまってから気づいて写真をぱちり。私が梅しそトッピングの乾麺、ダンナ様が餅、あげ、海老天、卵焼き等豪華トッピングで生麵。乾麺の方は時々頂き物なんかで食べる所謂「稲庭うどん」の味でしたが、生麵はちょっと太めでした。と言っても、讃岐うどんの四分の位置ぐらいの太さですけどね。つるつるで美味しいのですが、やはりわしらは生まれた時から讃岐うどんを仕込まれて育った人間ですから、「やっぱりうどんは讃岐だなあ」と。えっとね、細いんで食べても食べても減らなくて、ちょっと挫折しそうになったわけです。讃岐うどんはいいですよ、時間が無い時向け。

とりあえずうどんをすすり込んで、千秋美術館へ。しかしここでも衝撃が。

「秋田蘭画は常設しておりません」

と、受付のお姉さん。なんですって!?

怪しい絵の具で描かれた(正確には怪しい仕上げを施された?)せいか、秋田蘭画は紫外線の劣化が激しく、より長く保護保存するために、年に一度だけ、秋に展示する他は倉庫に保管されているとの事。
ああああ…

ここで見られなければ、もう秋田では無理。またまた図書室に入れて貰い、資料をあたってすごすごと去る事に。未練がましく千秋公園(秋田藩のお城があったとこ)の資料館を巡ったりもしましたが、やはり蘭画は無く。痕跡も見られず。

結局三日間で、彼の人(来月あたりから登場・後半の重要人物)の描いた絵は角館で数点見られただけでした。しかし、彼の描いた細い細い素描。その生の線を間近で見られただけでも本当に貴重な体験というか、「彼」がそこに見えた気がして。

私も絵描きなので、彼の線がいかに美しいかはよく分かります。とてつもなく繊細な美しい線を引く、角館の若き武人画家。その姿が目に浮かんだけでも、秋田角館に来た甲斐があったというもの。いや、負け惜しみじゃないですよ。…本当は悔しいんだけど。ああ、秋田蘭画。

「いつかの秋、また来よう。角館の黒塀に紅葉が映える頃。秋田蘭画も見られるしね」と言いながら、お酒とお握りを買って秋田空港へ。

忙しくも充実した三日間でした。

ところで、角館の五井酒蔵で買ったコレ↓

「摩擦発電機(エレキテル)」っていうラベルのお酒です。「源内秘伝の酒」なんてキャッチコピーがついてます。何でも「平賀源内が五井孫右衛門宅に泊まった時伝えたといわれる秘伝の酒」だそうで、お店の人に詳しく訊いてみたら

「あーそれ、この原酒(別の名前のお酒)と中身一緒ですー!ラベルとビンが違うだけ!可愛いでしょう、はっはっはっ!」

「………」

…この人、きっとずっとこうやってあちこちで、「秘伝の××」を増やしてるんですよね…。死後数百年経ってなお、仕事が増えてる謎のオヤジ。もしかして生きてるんでしょうかね。うふふ。


このラベルのイラストの、点目が激しく可愛いのです。


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秋田取材2日目

2007-05-05 21:48:35 | お仕事


何と、雨であります。がっくり…。

しかし、気を取り直して出発。きっと昨夜の大雨で桜は散りまくってるはずだし、雨降ってるから観光客もちっとは少ないはず。もしかしたら絶好の資料写真日和…かもしんない。今日はまるまる1日角館。見るべきところは多い。ずんずん行かねば。

武家屋敷横の駐車場に入ったのは9時前。外はざんざん降り、雷付き。屋内の資料館も開いていない時間なので、仕方なく車で待つ。小降りになった九時半頃を狙って、取材開始。雨降りでも結構観光客が多い。きっと数日前の桜満開時よりは全然少ないんだろうけど。

資料館に続き、武家屋敷を順に観て回る。この街の何が面白いかって、上級・中級・下級武士と、身分別の武家屋敷のデザイン・またはそのままの武家屋敷が揃って見られる事。あちこちの土地に残ってる「武家屋敷」って、藩の家老格とかのでっかい屋敷ばかりなんですよね。中級~下級の家って本当に珍しい。しかもこの街、道の広さも建物の位置も、当時と殆ど変わっていないのだそうで。現代を生きる江戸の小都市ですよ。碧也、傘とカメラを抱えて1人エキサイティング。


雨で散った桜の花びらが雪みたい。黒塀とのコントラストがとても美しかったです。

お昼ごはんはパスタ。

秋田は素材の味を生かしたシンプルな薄めの味付けで、とっても好み。どこで何を食べても美味しい。東北の味ってもっとしょっぱいのかと思っていたので、甘み寄りで薄めの味付けはちょっと意外でした。いやあ大好き。


武家屋敷街の端にあるホテルの中のイタリアンのお店。本当は武家屋敷の通りにあって、内装もそれらしくしつらえてあるというこのホテルに泊まりたかったけど、桜の季節のせいですっかり満室だったんだよね。風情のある庭。雪の中の椿みたいで綺麗です。


旧い商家の庭。枝垂桜と春紅葉と新緑の競演。息を呑むほど綺麗でした。


更にその下には山吹。雨にぬれて、桜の花びらを纏ってます。


足元にはまた雪みたいに散り敷く桜の花びら。雨とか散った桜とか、本当なら「残念」と思う事象が、不思議な程に美しく思える街です、角館。

延々と続く黒塀は、全ての季節を美しく見せるだろうなと思います。桜も、緑も、紅葉も、雪も全てが黒に映えて美しい。四季折々、さまざまな色に変わるこの街の写真を見ると、実際にその中に立ちたくて堪らない気分になります。

うん、いつか絶対、またここに来るぞ俺様。そんな予感がする。

そして角館の街角、やっぱりいました↓

秋田名物、ババヘラ!!

ババがヘラで掬ってくれるアイス。だからババヘラ。秋田のソウルフードという噂だったので、出発前からウキウキで、食べる気まんまんでした。


ヘラで掬って薔薇の花みたいに盛り付けてくれるのも、何故か黄色(バナナ味)の方がピンク(苺味)よりはるかに多いのも、噂通り

味は、チープで爽やかなシャーベット味って感じでしょうか。金属バットで殴り倒して作るって、ホントかな?

ちなみにジジが作ると「ジジヘラ」、若い娘っ子が作ると「ギャルヘラ」、ババというにはちょっと若いかもっていう女性が作ると「アネヘラ」というそうですが、三日間の間あちこちでババヘラは見かけたものの、他のヘラたちは見かけませんでした。

歩き倒して疲れ果て、よろよろと入った喫茶店で、いかにもどうでもよさげな雰囲気の紅茶とケーキを食べましたが、これがまた激しくウマイ!紅茶はじっくりといい香りで、甘みあっさり、素材の味を活かしたケーキはふわふわと淡く口の中で溶けていく感じ。どちらも、実に碧也好みの味でした。


この日の晩御飯はきりたんぽ鍋と、懐石っぽい色々な料理。これがまたウマイんですなあ。特にこりこりと新鮮な山菜と野菜の美味さは格別。そしてやはり米どころ秋田。米が美味い!激しく美味い!!米を美味く食べるためなのか、お漬物が美味い、なめ味噌もとっても美味い。
おなかいっぱいなのに、〆の白米を茶碗いっぱい食べてしまいました。だって甘いんだもん、米が。噛めば噛むほど甘くてじんわりと美味い。
そして酒も美味い。たまらんです。
危険ですな。一週間もいると、ぶくぶくになっちゃうぞ

ぽんぽこのお腹を抱えて、温泉に入る。豊かなお湯は源泉かけながし。一日中歩き詰めの疲れも、お湯と一緒に流れていきそうです。
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秋田取材1日目

2007-05-04 04:11:44 | お仕事


行ってきました秋田取材。

朝8時の新幹線、よろよろしながら新大阪→伊丹空港へ。待ち時間が1時間以上あるので空港内の「アクタス」(ばっちり好みのインテリアショップ。我が家にはここの家具や雑貨が沢山あるけど、残念ながら岡山にはアクタスが無いのです)にいそいそとお出かけ。したら開店前だった。がーん。

仕方が無いので展望デッキで飛行機の写真を撮ったりする。伊丹空港はちょっとミニマムな空港なので(それでも岡山よりは大きいんですが)飛行機もちっちゃい。ジェット機だけでなく、ぱるぱる君(プロペラ機)も結構発着してる模様。
「プロペラ機は屋久島に行く時乗ったけど、あれは揺れるんだよねえ」なんてダンナ様に話しながら出発ゲートに行き、そこで初めてオノレ等の乗る便が「ぱるぱる君」である事を知る。


ぱるぱる君。

「うわあん、1時間半もぱるぱる君に乗るのかよう…」
と泣きながら、地べたを歩いてぱるぱる君に搭乗。運命を共にする60人ほどの人々とともに、ちっちゃいぱるぱる君はぱるぱると離陸。
まあね、岡山→鹿児島間の30人乗りくらいのぱるぱる君に比べればこれでもおっきいよ。やっぱり激しく揺れるけど。何つか、肩もみ椅子に乗ってる感じ?

ぱるぱる君の特徴は、窓から必ず眼下の風景が見える事。今日はよく晴れているので街も山もよく見える。飲み物が配られたのでスープを頂き、伊丹空港で買ったお握りを食べる。ちょうどその頃、ぱるぱる君は北アルプスの上あたりを飛んでいたらしく、眼下に広がるのは見事な連峰。

「右手に見えますのは飛騨山脈、手前が水晶岳、奥に見えますのがァ、野口五郎岳でございます」なんて、機長自らバスガイドみたいなイントネーションで案内をしてくれちゃったりする。何だかおちゃめだANA。大阪発だからかしら。

ダンナ様が何やらにこにこしながにお握りを頬張ってると思ったら

「『一年生になった~ら』って歌みたい」

だそうで。「100~人で食べたいなっ。富士山の上でおにぎりを~」ってヤツね。なるほど。

マジで落ちるかと思うほど激しくガガガガガと揺れながら着陸態勢。旋回すると、ジェットコースターの如く斜めになっちゃうぱるぱる君。揺れる揺れる。どこかのお子様の「お母さん、怖いよぉぉぉぉぉ~!」と言う絶叫を聞きながら、ぱるぱる君はズガガガと大館能代空港に着陸。いやあ、スリリングな乗り物です。帰りはできればジェット機がいいなあ。観光バスみたいなのは楽しいんだけれども。

天気がまあまあ良いせいか、秋田は思ったよりは寒くない感じ。レンタカーを借りて、阿仁鉱山跡へ。

秋田の鉱山跡としては院内銀山の方が有名なんでしょうね。阿仁鉱山はちっこい資料館があるぐらいで、鉱山跡は残っていませんでした。そこで件のオヤジの評判の悪さを再認識する文章をまた見つけてしまい、本当にもう、あっちでもこっちでもこいつ…と、ぶつぶつと肩を落としつつ、角館へ。ここから川沿いに阿仁街道を下った角館まで、オヤジが辿ったのと逆の道のりを辿る事に。

道沿いにはまだ雪が残ってたのもびっくりだけど、ふきのとうがアホみたいに群生している光景にびっくり。行っても行ってもふきのとうだらけ。さすが東北、山菜が豊富な土地だけに、こんなにふきのとうが生えてても誰も採らないのねと驚愕。行く先々で水仙と土筆もぼうぼうに生えていて、何やらとっても羨ましかったです。土筆なんてあえて食べないのか。そうだよな、もっと美味しい山菜がいくらでも採れるんだもんな…。

角館着。桜は殆ど散りかけ、夕方になっているせいもあって、人は少ない。ラッキー!とばかりに写真を取りまくる。黒壁に葉桜、新緑が映えてとっても美しい。

この写真じゃはっきり見えないかもしれませんが、木の新芽が紅葉しながら芽吹いてます。「春紅葉」っていうんですって。寒い地域でしか起きない現象らしくて、生まれて初めて見ましたがすんごく綺麗でした。


五井酒蔵で見つけたお酒。ラベルもこれと同じで、すんごい可愛い。ダンナ様が一本ゲット。ここはオヤジが角館で泊まったという豪商の家で、建物は残ってませんでしたけど(レプリカっぽい作りにはなってましたが)、お家の人に色々話を伺う事が出来ました。こういう事は、現地に行かないとできないんだよね。取材の必要性を感じる瞬間ではあります。

夜は近場の温泉で一泊。晩御飯が美味しかったです。明日は朝からがっつり角館取材。いい写真が撮れますように。
それと、不安なお天気がちょっとでもよくなりますように。

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行って来ます

2007-05-03 21:44:50 | 日記
昨夜のこと。

ダンナさまと、いつもの夜のお散歩コースを歩いて家に戻ってまいりまして、「ヤマボウシが随分大きくなったねー」なんて庭木を指差した先の空が真っ赤。しかも炎がちらちら見えたりしまして「もしかして、火事?」「マジで?」と、慌ててそっちの方角へ走る私ども。しかしまだ消防車のサイレンは聞こえず。

住宅密集地の火事でした。同じ町内ながら、会合では顔を合わせる事の無い地区なので、どなたのお家かは分からず。炎と火柱が凄くて、消防車が来るまでの数分の間に、あっと言う間に2階の屋根と天井が焼け落ちました。為す術もなく呆然と見つめている近隣の人々と私ども。どうやら留守宅の火事だったようで怪我人は無く、密集地ながら類焼は無かった様子でした。今日は何となく湿度が高く、また風も穏やかだったのが幸いだったのかも。昨日みたいに物凄い風とか、一昨日までの数日間みたいに部屋の湿度計が測定不能マークを出すほど乾燥していたらどうなった事かと思うとぞっとします。みるみるうちに家を飲み込んでいく火勢を見ていると、火って本当に怖いんだ、と初めて恐怖を覚えましたよ。

その後のローカルニュースによると、出火原因はまだ不明との事。ですが、近所にもGWで留守宅が多く、実際その家も全員外出されていたようなので、不審火じゃなきゃいいな…と思ったりします。

火事現場はサイレンを聞きつけたらしい近隣の人々でいっぱいになりましたが、携帯で燃える家の写真を撮ってる人が多くてちょっとびっくりしました。その写真、一体どうするつもりなんですかと聞いてみたい…。悪趣味だと思うんですけどね。いや、野次馬はわたしたちも一緒なんですが。


ワッフルを焼きました。イーストではなく、あえて自家製酵母で焼いたのですが、初めてだったのでこれで良いのかどうか、今ひとつ分からず。美味しかったのですが、焼き色がイマイチな気がしたんですよね…(温めもかねてオーブントースターで焼き足しました)。この次はイーストで発酵させてみよう。

何で突然ワッフルなのかと言いますと、これ↓

ビタントニオのワッフルメーカー。

以前からホットサンドメーカーが欲しかったのですが、このメーカーのこのタイプなら、ホットサンド、ワッフルの他、ちっこい鯛焼きとワッフルコーンまで作れてしまうのです。デザインも良いし、ネットでお安い店を見つけたので即決で購入いたしました。
賞味期限ぎりぎりのあんこ消費の目的もかねて、鯛焼きなどもせっせと作ってみたいと思います

駅前のデパートで北海道・九州のおいしいもの展をやっていたので、これを買って帰ってきました。

「一口香」という長崎のお菓子です。
去年、長崎に行った時買ってみて、とっても美味しかったので再びゲット。これ、中が空っぽで皮部分だけという面白いお菓子なんですよね。でもすごく美味しい。長崎といえば「チョーコー」の甘口醤油が恋しくて、こういう物産展がある度に覗いてみるのですが、未だ出会えた事がなく…。長崎ではメジャーなお醤油らしいのですが、手に入る方法ありませんかね…。

さてさて、明日から秋田・角館に取材に行ってきます。東北は初めてなので、気温とかさっぱり分からないんですよね…。持ってった服で寒かったらどうしよう、とか。とりあえず腰には気をつけて、行って来ます。
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ちょっとお出かけ

2007-05-02 01:14:12 | 日記
「姫様」最終回の原稿が終わった後、腰の調子が悪くて寝たり起きたりを繰り返していましたが、リハビリかねてちょっと街までお出かけしてきました。

表町(という一応岡山の繁華街)のLoftでふらふらしてる時にみつけたこれ!



ベルサイユのばらマスカラですってよ、奥様!!


「ボリューミィで華やかに煌く瞳・アントワネット」
「長く艶やかに 意思を秘めた瞳・オスカル」

という二種類がありまして、くねくねと色々悩んだ挙句



わたくし、オスカル様をゲットしてきてしまいました


「真実の愛を貫くため。憂いの艶やかロング」というコピーがついた、麗しの『オスカル ロングマスカラ』には「3つの秘密」がありまして

美の秘密 1  限りなく 長く
つまりロングマスカラ(アントワネットはボリュームマスカラ)なんですな。確かにオスカル様はまつげが長く、アントワネット様はまつげがみっしりしたイメージですわ。なるほど。

美の秘密 2 果てしなく 深く
艶黒の「オスカルブラック」が瞳とのコントラストを強めて神秘的な瞳にしてくれるそうです。どうでもいいけど、オスカル様ってブロンドだよな。

美の秘密 3 密かに香る オスカルの香り
透明感のある爽やかなクリスタルローズの香り。なんだそうですが、「メイクをしながらオスカル気分に」というコピーが無性に気に入りました
テスターを嗅いでみた感じでは、アントワネット様のが甘い感じでしたが、確かにパラの香りでしたわ。マスカラなのに薔薇。なんだかお酢的。違う、お素敵。

最近の姫ブームに乗って、愉快…じゃない優雅なものが売り出されますね。
とりあえず明日はこのマスカラでメイクして、わたくしオスカル様に変身する予定



ダンナ様はこんなものにひっかかってました。立体ジグゾーパズルですって。


早速、めだまおやじは完成したようです。つぶらな瞳。可愛い?



手拭いフェアをやっていたので、仕事の時に巻くバンダナ用として「かまわぬ」の手拭いを2枚ゲットしてきました。実用には江戸の「かまわぬ」、額装して飾る絵手拭いなら京の「永楽屋」の手拭いが良いですね。


今日のおやつは和風モンブラン。抹茶餡と栗と抹茶生クリームを巻き込んでカットした、小さなロールケーキをベースに、栗ペーストと栗を乗っけて完成。白餡を練りこんだ栗ペーストとあいまって、ちょっと懐かしい感じのモンブランになりました。

この次は本格的洋風モンブランを作る予定。



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