王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

仕事を全て片付けたので

2008-04-30 20:22:13 | 日記

明日からしばらく、南の島へ旅立ってきます。
サガサナイデクダサイ。

この地獄スケジュールが明けたら、景気づけにどっか行くべ、と思って考えていた今年1月。
どうせなら仕事の事を綺麗さっぱり忘れられる、およそ関係ないところに行きましょう、と思って選んだんですが、もしかしたら仕事(デアマンテ)に使えるかもしれない写真が撮れる事が分りまして、ちょっとだけお仕事モード入り。
まあ行ってみなけりゃ分らないんですが。

そういえば昨日の「何でも鑑定団」で長崎のお宝を紹介していて、川原慶賀(長崎派蘭画の絵師さん。シーボルトの専属絵師。ちなみに同じ蘭画でも、唐絵目利や出島絵師をはじめとする長崎派に対して、江漢や直武は江戸派とか秋田派と言われるそうです)の絵やら、丸山引田屋花月楼の内部やら、卓袱料理やらがぞろぞろ出てきて思わずかぶりつきで観てしまいましたよ。

そういえば一昨年は長崎、去年は角館に行ったんだっけ。

今年は取材じゃなくてバカンスなんです。一応。
頭を空っぽにするつもりなんです。一応。

しかし、予報見たらこの期間、岡山の方が高いじゃないスか最高気温。
おそるべし西日本。

とりあえず、行って来ます

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GW前最後のお仕事中

2008-04-28 01:36:15 | お仕事

庭では今年もタイム爆咲き中。


じーっと見てると気持ち悪いんですが…。



今年は雑草に混じって、こぼれ花があちこちに咲いてます。
ビオラ、アリッサム、スミレなどなど。


完全室内飼いの我が家の猫たちですが、ちょっと特別に裏庭でひなたぼっこのちびさん。
お花畑で気持ちよさげであります。



アシさんたちの入らない原稿を1人で描いております。
「八犬伝」「BLIND GAME」の文庫を出して頂いてるホーム社さん出版の猫アンソロ。
「ねこメロ!」に描いてるのとはちょっと違った感じの、ラフで可愛い猫漫画になる予定。
フルCG原稿なんで、みちみちと1人でやってます。

コミックスや文庫の後書きやイラストについては、もう何年も前からフルCGなんですが、依頼原稿を全部CGで描くのは初めて。
うちのCG用マシンはMacのG4で、おまけにまだクラッシック環境なんで、せっかく買ったコミスタがインストールできず、使えないのであります。
ですので、ずっとフォトショップで描いてるんですが、ペンタッチもさほど違和感無い感じではありますよ…。
お手持ちの文庫(ブラインドゲーム・八犬伝・鬼外カルテ各文庫)のキャライラスト等を眺めてみて下さい。
下書きから仕上げまで全部CGであります。
ただし、フォトショップなんでちょっと髪の照りベタなんかは入れにくいんですよね。

カラーはもうここ10年以上CGなんですが、モノクロ原稿も、いずれちょっとずつCGに移行する日がくるかもしれません。
今のところ、うちはペンタッチがとても細かく、背景等も込み入っているので、あまりCG向けの原稿じゃないのかもしれませんが…。
数年後にどうなっているかとか、今は分らないですね。
必要であれば、変化していく事でしょうし。


「それでもボクはやってない」の完全劇場版を、ケーブルテレビの「日本映画専門チャンネル」で放送してくれたので、録画がてら見直しました。
やっぱり面白い!隙が全くない作りで、本当に素晴らしい。

こういう緻密に、がっちりと作りこんだ、ある意味贅沢なつくりの物語を描いてみたいなあと思いつつ、もしかしたら今の漫画界の風潮や、諸般事情に照らし合わせると、色々と難しいのかなと思ったりもします。
いやあの、今も今までも精一杯出来る限りは頑張っているつもりではあるんですが。
よりよい漫画が描きたいなあ。でも難しいなあ。



筍を沢山頂きました。今年、3回目の筍週間です。
アク抜きした後で、筍ご飯、筍の煮付け、筍入りお味噌汁にして、残りは冷凍しておきました。

筍ご飯も、今年はもう三度目。
庭で今年も青々とした若芽をつけてる、ひたすら良い香りの木の芽(山椒)を乗せて頂くと、本当に清々しくて美味しいのです。

明日(もう今日か)は鬼外最終回掲載の「ウィングス」と、「スピカ」の無料キャンペーン号配信日ですね。
どちらも、どうぞよろしくです。











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歯が!!

2008-04-24 18:53:36 | お仕事
リラックマとぐり王子はちょっと似ていると思うの図



「デアマンテ」仕事初日、おやつの「ばかうけ」(というおせんべ)をぱりぱりと食べていたら。



ばきっ。


…という音とともに、口の中に違和感が。

吐き出してみたら、歯が折れてるではありませんか。
ええ、ばっきりと。しかも奥歯。

「ばかうけ」はお煎餅といっても堅焼きではなく、所謂「ソフトせんべい」ってやつでありまして、そんなもので奥歯が折れるものだろうかとしばし呆然。
じーっと見ても、虫歯になってる感じでもないのに。
しかし、最終日までの間に痛み出したら大変、と、翌日仕事を抜けて、かかりつけの歯科に飛び込みました。

 「うーん。これはね。歯の食いしばりすぎが原因だね」

…と、厳かに先生。

「……はい?」

 「ほらね(と、鏡を見せてくださって)。口の中に線が出来ちゃってるでしょ。これは言わば「食いしばり線」。頬の内側が緊張して、ぎゅーっと奥歯に押し付けられて、真空状態になって出来る線です」

「……はあ」

「ゴルフとか、スポーツ選手には時々あるんだよねえ。食いしばりすぎで健康な歯が折れちゃうっての。そういう状態です、これは」


「仕事柄、仕方ないのかもだけどねえ…。しかし本当に折れるもんなんだねえ」と、しみじみ感心(?)して下さる先生。

思えば今年に入ってから〆切がドミノ倒し状態(1個コケたら皆コケる)で、おまけに鬼外は最終回に向かってキャラと一緒に追い詰められ状態になり、半分不眠状態だったりしたんですが、その間無意識に歯を食いしばってる事が多かった…のかもしれません。

そういえば、時々顎関節が痛かった。舌も。あれは歯の食いしばりすぎが原因だったのか…と、遠い目。

ボクサーやオリンピック選手、編集者等、様々な仕事の人を診てらっしゃる鍼灸院の先生も「自分が診ている全ての仕事の中で、最もキツイ仕事」と認定して下さる漫画家という職業のわたくしなわけですが、これでまたひとつ武勇伝が加わりました。



今月末発売・ウィングス掲載の「鬼外カルテ・非常ノヒト」の最終回を読みつつ

「これが折れるほど歯を食いしばって描いた原稿か…」

今月末配信・スピカ掲載「デアマンテ」を読みつつ

「これが歯をぶち折りつつ描いた原稿か…」


…と、しみじみしてやって下さい。
いや、読んで頂けるのが何よりの幸い。後はお手紙・アンケート等で応援してやって下さり、コミックスを買って下されば、新たな創作に繋がります。
いつも本気(ほんきと書いてマジと読む)で頑張ってますよ、俺。
どうぞ世露死苦。


ところでそんな「デアマンテ」ですが、今月末(4月28日)配信のスピカ5月号は、キャンペーン号だそうで無料配信です。
乙女漫画好きのアシさんとともに、ちょっとうへうへしながら描いた展開でありますので、どうぞ読んでみてやって下さい。

それと、本日(4月24日)から「Yahoo!」のコミックコンテンツに、「GENZO EX」という無料マガジンコーナーが出来ました。
これはネット配信の「幻蔵」「スピカ」と、雑誌の「コミックバーズ」「ルチル」から数作品を集めた、幻冬舎コミックスのお試しマガジンのようなもの(?)で、毎週木曜更新だそうです。

「バーズ」からは「大東京トイボックス(うめ先生)」「DRUG-ON(斎藤岬先生)」他数作、「幻像」からは「ガゴゼ(アントンシク先生)」等数作、トータル9作品。…に混じって、「スピカ」からの参加は現在、拙作「デアマンテ」のみのようであります。

…つまりどっちかっていうとこれは、男性向け…なんでしょうかね…。「デアマンテ」内容紹介の文章の感じからも、何となく…。「GENZO」以外の雑誌も、全て青年誌傾向のようですし、「ルチル」(BL誌)から唯一参加のテクノサマタ先生も、男性向けでも行けそうな可愛らしい絵柄の方ですし…。
「デアマンテ」は一応少女漫画として描いておりますが、男性の方にも結構楽しんで読んで頂いてるようですし、また是非読んで頂きたいと思っておりますので、ありがたい限りですが。

と言うわけで、そちらでは「デアマンテ」第1話から、毎週木曜更新で無料で読めますので、まだお読みでない方は是非お試しにどうぞ。
そしてその後、コミックスを買って頂けると大変!ありがたいです。
上記の雑誌名リンクからも飛べる筈ですが、「Yahoo!」トップページから行く方法は

Yahooトップ→Yahooサービス→買う・コミック→Yahooコミックトップ→無料マガジン→GENZO EX 

と、なります。
面白い作品ばかりですよ、とCMしてみる。

…しかし、ちょっと探しにくいっすよね、これ…。

あ、もいっちょ。「ねこメロ」3号も4月16日に発売されてます。
今回は「ちびさん」のお話です。
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明日からお仕事

2008-04-16 22:48:55 | お仕事
ネームお返事待ち中で、ちょっと日記です。
GWまであと2本!頑張るぞ、おー!



今年のエントランス・フラワーロードです。


スティッチ、うもれまくり。

今年は寒い時期がずーっと続いた後、いきなりぐっと気温が上がったので、花もほんとに凄い勢いで爆咲き。
「鬼外」最終回の修羅場の間に、一気に咲いて徒長してしまいました。

パンジー・ビオラはかなり花期の長い花で、育てる手間はあれど、楽しめる期間も長いので毎年せっせと育てているんですが、何だか年を追う毎に、綺麗に保つのが難しくなっている気がします。
今年なんて、なかなか花首が長くなってくれないな、と思っていたら、わずか一週間ほどでいきなり徒長モードに。
「一番綺麗な時期」って一体いつだったんだろう…

南の庭のパンジーも爆咲き、ジューンベリーは散ってしまいました。「鬼外」の仕事中、「桜咲いてるってー」とかいいながら、花見がわりにジューンベリーを眺めては、「ピンクじゃねー」「心眼で見ても、これ桜じゃねー」と皆で悲しがっていたのですが。


「この仕事が終わったら、桜を見に行くんだ」


という死亡フラグを立て、「そのフラグを立てると、絶対桜見れねーから」と皆に言われ


「今日の雨で、きっともう桜は散ってるわね…」


という生存フラグに立て直していたアシNさん
(このフラグ→次の瞬間、花盛りの桜が画面いっぱい、という展開の筈)
桜、見れたかしら。


お気に入りに入れて、時々眺めている角館観光協会のブログによると、角館では桜が咲き始めたようです。
「非常ノヒト」「鬼外カルテ」最終回掲載のウィングスが発売になるあたり、ちょうど満開の桜が滝のように流れ落ちてる頃だろうなと思います。




コメント (3)
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ちとしんどい

2008-04-15 04:24:22 | お仕事
ネームに向かっているつもりが、いつの間にかいねむりこいてたらしく、一生懸命舞台の脚本を考えてました。

文化祭(多分)は数日後だってのに、いい加減な責任者は何もせずにほったらかし。
「まあ何とかなるでしょ」なんて言ってるけど、1時間の舞台のシナリオの尺がどのぐらいかって事さえ、知らねーだろてめー!
しかも、全員芝居未経験の素人役者だってのに、どうやって動かして観られる舞台にするつもりだてめー!

…で、仕方なく自分が引き受けて、時間に収まる尺の脚本を書きながら、一番多い筈の自分のセリフをどうやって頭に叩き込もうか、演出はどうするかと悩んでいる。
舞台まで、あと数日。


…という悪夢を時々見ます。
どうやら追い詰められているらしいぜ自分、という事実を知るバロメーターになる夢であります。

確かに昔、結構本気で演劇をやっていて、脚本を書いたり尺を考えてみたり、演出やったり、数日間で叩き込んだセリフ、殆ど稽古無しで代役の舞台に立った事もあります。
それらは楽しい記憶でもあったけど、ひっそりと、かなりのストレスでもあったらしく、追い詰められた時に時々出てきます。
テスト当日、科目を間違って勉強してきた夢、会社に遅刻しそうで焦っている夢、駅で迷ってる夢ってのも追い詰められるとよく見ますが、この脚本書いてる夢が、実は結構一番キテる時だったりすんのかも。

追い詰められる原因は、大概仕事でありますが、不思議と「漫画描いてる夢」だけは、今まで一度も見た事がないんすよね。
今、舞台の悪夢を文章にして、改めて読み直してみて、「これはまた、何と漫画の作業に似ている事か」と、ちょっと変な感心しました。
ネームってまさにこの脚本作業、演出から舞台までが絵の作業。うん。
しんどいのやストレスっぷりまでこんなに似てるのに、何故漫画の夢だけは見ぬのか。
人間の脳味噌って不思議。

…と、いうわけで、また仕事に戻ります。
ああしんどい。頑張れ自分。
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鬼外終了いたしました

2008-04-14 00:21:56 | お仕事
後は雑誌掲載と、「非常ノヒト」3巻コミックス作業、7月の発売を待つのみです。
それで「鬼外カルテシリーズ」は全て終了致します。
すっきりと終わらせましたので、続編等は描きません。
後は、皆様のご想像に、全てお任せします。

今回の修羅場は、最終回に相応しい大変な大修羅場でありました。
まあ、振り返って語る事も繰り返しになるので…という感じですが。
とにかく、予定していた通りの展開で終わらせました。
全く手を抜く事も、遅らせる事も無く、持てる力と気力と情熱を全て注ぎました。
私にできる、作品と、読んで下さった皆様に対しての精一杯の誠意であります。
本当に本当に、どうもありがとうございました。

…って、掲載は今月末ですし、コミックスは3ヵ月先なんですが…。

そういえば、「非常ノヒト」の源内像(か、もしくは展開?)がある小説とイメージが被るらしいという情報を読者さんから頂いたのですが(ご本人は読んでないらしい)、わたくし以前からよく言ってます通り、歴史上の人物を描く時は、小説や漫画等、他人様の創作物の類は一切読まない事にしております。
他の人の作ったイメージが頭に入っちゃうと、知らず知らずのうちにそれが出てきたりして、色々と面倒だからです。
同じ理由で、映像化作品も全く観ておりません。

小説のタイトルも知らなかった次第でありますので(すみません)、どこが被っているのかもよく分らないんですが、考えられる可能性としては、ベースに同じ研究書を使ってるかもって事ですかねえ。
源内本人の生涯や人物像、その周辺に関する研究書はとっても少なくて、私自身もその有名な数冊の研究書をがっつりと参考にさせて頂いてるので。

源内はとても多才な人で、その人生を描く時、どこをチョイスするかで全く違う像が上がってくる筈です。
私は「虚空族の鬼外」になる人を描く為に、彼の人生のうち少し極端なカーブを選んで描いたのですが、源内像も直武像も、この作品でなければ違うものになったかも、と思ったり、いやもしかしたら結局同じものになったかもな、と思ったりはします。

ただまあ、全て終わった作品の事なのでありまして、今ここで蛇足のように語り続けるのも無粋かもしれないです。
1つの完成形として、完結した作品を読んで頂くのがベストでしょうね。

参考資料については、3巻の後書きに載せさせて頂きます。
それでも何だかんだ合わせると、5~60冊ぐらいにはなるのかもしれません。(いやもっとあるかもしれない…数えてないので分んないです…)


仕事が明けた日の夜、ダンナさまが花束をくれました。

「15年間おつかれさま」

だそうです。
ありがとうです。
最後まで描けて良かった。
思い残す事は、無いです。




すぐに折り返し「デアマンテ」のネームなんですが、体力と気力がなかなか回復しないので、気分転換にドライブがてら、散り際の桜を見てきました。



今年はお弁当も作れなかったよ。ちょっと葉桜になりかけた、桜並木の下をお散歩しただけ。
まあこんな年もありますよねきっと。

コメント (5)
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