王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

ああ、漫画制作に入っちゃったよ…

2007-03-31 01:14:43 | お仕事
このセリフ、先日のNHKの番組で、宮崎駿監督がおっしゃってた言葉です。「ああ、映画制作に入っちゃったよ…」だったかな。ちっと違うかもしれないけど、概ねこんな感じ。たった一言が制作者の心情をよく表していらっしゃる(笑)。

他にも「気持ちで映画を作っちゃいかん」とか「年々蛇口が狭くなる」とか「テーマは表そうと思って作るもんじゃない。作ると嘘になる。何かを言おうと思わなくても、その人が出る。どうしても出ちゃうんだよ」とか、細かなニュアンスは違うかもしれませんが、短い言葉で真理をよく表してらっしゃいました。そのまんま、漫画に置き換えられますよ。

「気持ちで漫画を描いちゃいかん」…そうだね。
「作ったら嘘になる」…そうだね。
「どうしてもその人が出る」…本当にそうだね。
この3つの言葉、「じゃあどうしろと?」と思われるかもしれませんが、本当にその通りだと思います。気持ちで描くと走りすぎる。だから冷静な神の視点や計算が必要。作ると嘘になるのはもっと奥深い部分。テクニックの話じゃない。だからこそ、作らない部分でその人が出る。どうしても出る。返せば、それこそがその人の「気持ち」や「言いたいこと」に通じる部分だと。

「嘘は描けんなあ」と、やはり思います。逆に「漫画家は嘘吐き」ともよく言います。嘘を描かないために嘘を吐くのです。面白いでしょう。

いや、実はやってる方はちっとも面白くないです。苦しんでる最中ですわたくし。暴れ大鰻を捌いてる気分です。もう血まみれのびちびち。何度も何度も呪文のように「私が描いてるのは鬼外になった平賀源内」と自分の中に確認していないと、このオヤジの暴れっぷりに振り回されそうです。あと3回ぐらい、全く別方向から描けぱ、ようやく歴史上のこの人本人の全貌が描けるかもしれんですね。漫画にするために、人物も事柄も年代も思い切って切り落とさねばなりません。でないと、一本の作品になりません。何度も呪文を唱えないと、嘘を吐くのが苦しくてなりません。

つまり私は今、プロットネーム(粗い小説、セリフ入りみたいなのをコマ切りの前に書きます)の最中なのです。…ああ、漫画制作に入っちゃったよ。


愚痴っててもアレですので、本日のブランチ。くるくる渦巻きのベーコン食パンとありものなんでも野菜スープ(本日は玉葱・白菜・ブロッコリー・セロリの葉・ニンジン・椎茸・マッシュルーム・ソーセージ・ニンニク・パセリ+コンソメ・塩・胡椒)、カスピ海ヨーグルト苺添えです。

この「ありものなんでも野菜スープ」、手軽で結構美味しいんですよね。栄養たっぷり+ついでに冷蔵庫の野菜くずのお片づけ。


くるくる渦巻きベーコンパンは、小さな食パン型で作ったミニ食パンです。先月買った自家製ヨーグルト酵母パンの本を参考に、カスピ海ヨーグルト酵母で作ってます。中種の段階からなんともふわふわで、捏ねてる最中ももちもちしっとりで大変気持ちいいので、主に食パンやソフト系のパンはこの種で作ります。焼いてもふわふわで美味しいのです。


もいっちょ。おやつに作ったいちご大福です。これは桜あん。もう1つはこしあんです。桜の葉が入った桜あんのほんのりとした塩味がどう出るかなーと不安で、あまり沢山作らなかったのですが、これが思いの他美味しくてぴっくり。塩味や桜の葉の香りの主張は消えて、苺の甘みをさわやかに引き立ててました。これだから面白いんだ、料理って。

さて、また仕事に戻ります。両腕捲って、暴れ大鰻を捌きに参ります。
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悲願達成

2007-03-30 01:00:53 | 食べもの

ようやく作れました、今年の釘煮です。

よく行く近所のスーパーに電話しまして「今日はイカナゴ入りますか?」ときいてみたら「午後1時に店頭に出す予定です」というお返事。数が少ないので取り置きはしてくれないとの事。

「では1時すぎに行ったらいいんですね?」

と訊くと

「数が少ないと、出した瞬間に売り切れる事もあります。1時前にはいらして下さい」

とお店の人。では!と12時半にお店に行ってみたら、もう出てやんの!しかももう半分ぐらい(多分空間から見て倍はあったっぽい)売れてやんの!
しかも高い。例年の倍値…。しかし、この機会を逃したらもう二度と生イカナゴには出会えないだろうと思い、わずか5パックのイカナゴをためつすがめつ眺めて、よりぬきの1パックをゲットして参りました。

お家に帰って作業開始。失敗は許されないと思うと緊張しますねえ。…いや、ただ焦げないように煮りゃいいんだけど。

イカナゴを眺めながら母曰く


「これは最初に炒めるの?」


…母よ。

関西のおばちゃんのうち、何割ぐらいがイカナゴを煮る人かは知りませんが、瞬速で消えるイカナゴパックを見る限りでは、岡山のおばちゃんたちも何割かは釘煮を作る人の筈。まあ少なくとも、うちの母が釘煮を作ってる姿は一度も見た事はありませんが。

イカナゴはとっても柔らかい魚なのです。どのぐらい柔らかいかっつと、似てる最中お箸でかき混ぜちゃいけないぐらい。お鍋にイカナゴを突っ込んだ瞬間だけ、煮えたぎる煮汁に素手を突っ込んで指でかき混ぜるってぐらいなんですから。あとはもうやわやわと、泡で包むように煮上げるのです。炒めたりしたら、どんな惨状になる事やら。

そういえば去年だったか、夕方半額になっていたイカナゴパックを買って帰り、翌日煮たら全く泡が立たず、ぐすぐず溶けてイカナゴペーストになっちまった事があります。とても食えたシロモノじゃないイカナゴペーストの前でがっくりと肩を落として以来、消費期限なんて信用せずに、イカナゴは買ってすぐ煮るのを鉄則にしております。朝、姫路あたりで水揚げされ、昼に店頭に並び、午後には煮る。そのぐらい鮮度が大切なお魚なのです。


今年は少し遅い時期に作ったので、少し大きめのイカナゴでした。好みもあるでしょうが、しっかりした歯応えがあって飴煮らしい味です。これがまた、美味しい日本酒によく合うんだ。


先日はじめて「ひつまぶし」の食べ方を知りました。最後がお茶漬けなんて、衝撃です。というわけで、今日はひつまぶし。最初は温かいうちに、山椒粉を振りかけて。次は、粉茶をちょっと振りかけて。粉茶を振り掛ける食べ方ってのも、また山椒と違う風味で新鮮です。そして最後は、熱い番茶をかけて、お茶漬けにして頂きました。ワサビをぴりりときかせると、とってもウマウマ。たまらんです。

今まで普通に鰻丼派でしたが、わたくしこれからは「ひつまぶし」派に乗り換えさせて頂きますよ。


遅くなりましたが、年賀状のお返事、本日発送いたしました。何やら激しく季節はずれな葉書が届きますが、びっくりしないようご家族の皆様にお伝え下さいね。来週中に届かなければ郵便事故かもしれないので、こちらにメールでも頂ければ再送します。

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ウグイス!!

2007-03-28 00:00:32 | お仕事
能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。

過去に目立った地震の記録が無く、活断層も無く、軟弱地盤の地域とくれば、本当に他人事ではない気分です。東南海地震では、岡山も震度6強の地震があると言われてます。水とトイレと食料と寝袋は用意してあるんですが、救急袋に入ってない。いかん。薬も用意しておかねば、とダンナ様と話し合いました。

皆様に早く日常が戻りますように。


ところで、もう昨日の話になるんですが、買い物に行こうと家から出たら美しいウグイスの声が。しかも、かなり近いところで。慌てて母を呼び出して2人で聞いていたんですが、途切れずに続く美しい

「ホ~ホケキョ♪」

の声に、「これは絶対人工の音よ」と母。我が家の向こう二軒目は公会堂なのですが、そこのスピーカーで流しているのだろうと。「そうかもね」と言いつつ、確かめたくなったので公会堂側に回り込んだら声が遠くなるし。

音源を探りつつ近づいていくと、どうも向かいの一軒家のゴールドクレストの生垣あたりが一番近く…。さらににじにじと近寄ってみると、ぴたりと音が止みました。息を殺して聞いていると、かすかに

「ホ~ ホ~ ホ~♪」

という呟きが。「絶対いるし~!!」と、また母を呼びに行って、2人でにじにじと近寄っていくと、生垣からばさばさーっと小さな鳥が飛び立って行きました。

まさにこれ。スズメより一回り小さく、メジロよりほっそりした感じのオリーブグリーンの小鳥でした。

ウグイスはその後も、移動した先の庭で綺麗な声で鳴いていましたが、買い物から帰るともういなくなってました。この地域に住んで13年になりますけど、ウグイスの声を聞いたのなんて初めて。市街地で見かけたのも、生まれて初めてです。「山から迷って来たんだろうか…」なんて心配していたんですが、市街地にいる事もあるらしいですね。ちょっと安心。ただ、スズメたちがキチキチと騒いでましたから、「苛められないといいねえ」と、母。このあたりにはカラスも沢山いますから、ちっと心配ではあります。

暖かくなってきて、春の繁殖の季節なのか、庭先で色んな野鳥を見かけるのは楽しいですね。ヒヨドリ、メジロ、セグロセキレイ。名前は分からないけど、お腹がオレンジ色の小鳥もよく見かけます。

今年の悔しい事。「イカナゴ」が手に入りません。今日も今日とてかなり遠くのスーパーマーケットまで、三軒ハシゴで探し回ったのですが、どこにもありません。果たして今年、釘煮は作れるのか…。ツクシも採りに行けてないので、卵とじも佃煮も作れてません。無念…。今週末あたり、ネームの合間を縫ってお弁当作って花見に行きたいんですが、お天気悪そう…。
春のイベントやお仕事が何もできないなんて嫌だし~!


本日のおやつは冷蔵庫のありもので作ったケーキ。ありものでも充分美味しいのねん。ちょっと見た目は不細工ですけど。洋酒はキルシュとラム酒を使いました。例によって生クリームは牛乳で薄め、お砂糖は控えめです。某社の編集さんに戴いたチョコパウダーが大変に美味しくて重宝してます。今回はスポンジに焼きこんでます。
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苺食べました

2007-03-26 02:30:56 | 日記
日曜日、午後から晴れたので、気分転換の「イチゴ狩り」に出かけることにしました。ついでに吉備路でお散歩する事に。ダンナ様はうきうきと、一部碧也からの誕生日プレゼント+お小遣いで買った、単焦点レンズのお試し撮影。


菜の花真っ盛り。五重塔と併せると、最も吉備路らしい光景に。


白梅はもう終わってましたが、紅梅の木が数本花盛りでした。

午前中のぐずついた空が嘘のような青空の吉備路は、気温もぐんぐん上がり、明るくて暖かいいいお散歩日和。風を感じつつ、背中にお日様の遠赤パワーを浴びて歩くと最高に良い気分。


ユキヤナギ、菜の花、ピンク色の花の競演。吉備路には自然の花が溢れてます。


これ何の花だろう。紫色でした。


しかしこの時期、こういう場所を歩いていると、つい探してしまう、「アレ」。今回も探しに探して見つけました。

つくし。この他にもポツポツとは生えてましたが、どうやらとっくに採り尽くされた感が。こんな、傘が開いたお爺さんつくしばっかだったし。ちぇ。

一時間ほどしか居られませんでしたが、仕事続きで緊張していた脳がゆるゆるとほどけていく感じでした。やっぱり自分にはねえ。こういう田舎空間が必要なのです。


去年と同じく、「農マル園芸」の苺狩りにGO。苺の種類はビニールハウスによって違うのですが、本日のビニールハウスは「さちのか」と「紅ほっぺ」。私もですが、ちょっと酸味があるすっきりした甘みを好む岡山県民の好みは、おそらく「さちのか」の方。「紅ほっぺ」は「章姫」の子供だそうで、やっぱりぼやーっと甘くて水っぽい味。ベンチで一休み中に「紅ほっぺはイマイチかなー」という話をしていると、ハウスの方が声をかけて下さいました。何でも、その方の奥様は静岡出身なのだそうで、静岡では苺といえば「章姫」なのだそうで、奥様的には苺=「章姫」。さちのか、とよのか、さがほのか等、九州産の苺はあまり口に合わないのだそうで。当然「紅ほっぺの方が美味しい」とおっしゃるのだけど、その方御自身はやっぱり苺=九州産の味なんだよね…と。本当に食の好みって様々ですよねえ。

で、今年の記録としては。「去年より1個記録をのばして124個」でストップしようと思いまして。

これが最後の1個になる筈でした。

筈でした、というのは、帰り際に件のハウスの方に声をかけて頂いて、名札の無い、珍しい苺苗があるけど食べられましたか、と訊かれまして。すすめられるまでにあと1個、その稀少苗の苺を頂いたので、結局合計125個。今年もしっかりいただきました。ごちそうさま。

しかし例年の事ですが、苺を大量に食べると何故トイレが近くなるんでしょう。殆ど水分、しかも125個も食えば水2ℓがぶ飲みしたようなものだから?

ストロベリーリーフには利尿作用があるらしいので、何か関係あるのかも。苺狩りの後、日帰り温泉に行ってしっかり薬湯に入り、何度もトイレに通い、寝て起きたらお肌がつるぷにでした。すごいや、苺パワー。

翌日になったら戻っちゃったけどね
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仕事があけたので

2007-03-25 01:44:55 | 映画
映画を観てきました。

「ペンギンだしイライジャだし」と担当さんにすすめられたコレです。

「ハッピー・フィート」。
ちっこいペンギンがダンスステップを踏む、ぎゅんぎゅんに愛らしいCGが印象的なCMで、今年に入る頃からもんのすごく楽しみにしていた映画でした。

……でした。

以下、思い切りネタばれになりますので、とりあえず反転で。これから観に行かれる方、ややでも否定的な感想を読みたくない方は以下の空白部分はスルーして下さい。

とりあえず前半は楽しいんです。歌で全てを表現し、評価される皇帝ペンギンの中で、異端の歌えないペンギン、マンブル。そのかわりダンスはとっても得意。魂の叫びはダンスで表現する。そんな彼が自分探しの旅(結果的にはこれも誤解だった。考えてみたら米国は『英雄』大好きの国)に出て、仲間を見つけ、自分を見つけるまで。SMAPの「世界にひとつだけの花」とか、金子みすずの「みんな違ってみんないい」とか、てっきりそういう話になるもんだろうと思って観てました。

だがしかし。

後半、物語は思いもよらぬ方向に転がって行きます。ペンギンの餌である「魚」が少なくなったのは、彼らが「エイリアン」と呼ぶ人間たちのせい。海を汚し、鯨を殺し、魚の乱獲をする。巨大な漁船を追って、人間の住む国に流れ着いたマンプルは、水族館で見世物となり、餌を貰い、自分を見失いかけた頃、ダンスを取り戻します。踊るペンギンはたちまち有名になり、彼は開放されて故郷に帰ります。

背中に発信機をつけて。

このあたりでわたくし、もう半分ギブアップしておりました。精神的にギブアップ。どう転んでもこれがハッピーエンドに繋がると思えないし、話の筋はおろか、この映画の言いたいことももうさっぱり見失っていて。

マンブル発信機に導かれ、ヘリがペンギンの国にやってきます。ヘリから降りてくるのは五人のエイリアン。絶対絶命かと思った時、マンブルはじめ他のペンギンたちが踊り始め(踊れるんじゃん、みんな…)、その楽しさにエイリアンたちも踊り始めます。ペンギンのダンスは世界中に放映され、感動した人々は南極(たぶん)近辺での捕鯨や漁獲を止め、ペンギンの海に魚が戻って、めでたしめでたし…。

…めでたいんでしょうか、この結末。ついでに、人間はそんなにシンプルに善なんでしょうか。ストレートに、都合よく、一定方向に向かってだけ白ならいいんでしょうかね。

もしこの映画が扱っているのがペンギンの子供たちの命を奪いつつある地球温暖化問題なら「おお、勇気ある映画監督の自国に向かっての問題提起!」と思うかもしらんのですが。でも例えば米国や日本の子供たちがこの映画を観たあと、何を感じるんでしょう。「やっぱ海にゴミ捨てちゃいかんね」ってメッセージは伝わったと思う。

でもあとは?

「魚や鯨はとっちゃいかんね」???

よく分かりません。鯨だって魚だって、食うために(って鯨は実質不可能ですが)獲ってるんだろうに。獲りすぎはもちろんいけませんが、全部否定する事でもないだろうに。

何で温暖化の方をクローズアップしなかったんだろ。そっちの方が、映画を観た個々の人々に対して、効果的に問題提起が出来た気がするんですけど。チームマイナス6%のCMみたいに。「ああ、このペンギンたちのために自分達もちょっとだけ気をつけよう」って思えた気がするんですが。魚を食わない事で解決する問題とも思えないし、問題がそこだけなんてとてもとても思えない。

そんなこんなでエンディングの踊るペンギン達の映像を重苦しい気分で見つめ、最後に画面に出てくるイワトビペンギンの「ありがと」というメッセージに激しく違和感を覚え、観る前は買う気まんまんだったキュートな「マンブルグッズ」を手に取る気も失い、石を飲み込んだみたいな凹み気分で映画館を後にしたのでした。

あと、できればこの映画にリアルな人間の映像は入れて欲しくなかったです。「エイリアン」に徹してくれれば、問題提起を含んだファンタジーとして観れたかもしれないのに。エイリアン画像でも「あ、これ人間の事だな」って分かる人には分かると思うし、単純にペンギンの歌やたダンスを楽しみたい人なら永遠に気づかずに済む事かもしれんですしね。ラストシーンにしても「なあんだ宇宙人、結構いい奴じゃん」と思えたかもしんないし、「人間もこんな風にシンプルにお互いの生を尊重できたらいいね」って思えたり…したかった…なあ。生な人間だと思えば、途端にしらけた偽善に感じてしまうのは何故なんでしょう。

覚め、冷め、ペンギンの可愛いダンスを笑いながら楽しんだ自分をちっと恥ずかしく思ってしまうこの映画は、私にとっては非常に後味の悪いものでした。映画の半分以上を占める部分を綺麗にカットして、前半の楽しい部分だけで動員しようとしている予告やCMは、確信犯的に卑怯です。騙されるじゃん。映画館を出る人々の顔が、一様に暗かったのが印象的でした。そうだよね。そんなつもりで観に来たんじゃないもんね。そんならそうと先にちっとでも臭わせといてくれ。ソースたこやき食ったら中がイチゴジャム(しかもタコ入り)だったみたいな気分です。


…で、家に帰ったら。真央ちゃんが銀メダルとってました!昨日のショートでかなり凹んでしまったので、ものっそ嬉しかったです。真央ちゃんとディープ・インパクトはちょっと特別な存在ですね。負けたら凹み、勝ったら舞い上がる。映画の帰りに食べたパスタまでイマイチで、今日はシケた気分で眠るのかと思ってたら、最後にちょっと浮上しました。

ミキティも偉いね。よく復活したと、感動ものです。発言もとても謙虚だし。やっぱり一度どん底を経験した人は強いっす。2人ともまだ10代なんだものね。精神力の強さは見習いたいばかりです。

すみません、疲労困憊してるんでレスまはまた後日…
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狭い…

2007-03-15 19:09:03 | 日記
そろそろ、ネームが詰まってきました。「姫様」最終話まであと2回。ラストに向けて細かに詰めつつ修正中です。

「非常ノヒト」の方で、近々(つてもあと2ヵ月は先)出てくる重要人物の為に手に入れたい資料が1冊だけ、どーしても手に入りません。図書館にある事は確認したんだけど、資料つーのは常に手元に欲しいんですよね。いつ何時何に要るか分からないので。最悪、借りてきて全ページコピーか。むう。去年のGWは長崎でしたが、今年は秋田に飛びますよ。本当にあちこちよく移動させてくれますね、鬼外先生は。

ホワイトデーで、色々なお品を頂いたのですが、妹ズが妹ダンナズと甥っ子ズの代理でくれたのがこれ。

スティッチ抱き枕ですって。

つかね

狭いんだよ!

でかいんだよ!!

ふかふかで気持ちいいんだけども。
我が家には畳スペースが殆ど無く、このセカンドリビングにはマジ板床しかないので、仕方なくこのでかいのと一緒に無理矢理リーン・ロゼに座ってます。横幅90cmのリクライニングチェア、半分こいつに取られてますよ。まったくもう、マヌケな顔しちゃってこいつってば。でも好き。


ミニバケットを初めて焼きましたが、不細工です。特にクープのあたり。バカロリエちゃんはフランスパン系列があんまり得意じゃないらしく、いい色になんないですね…クッペの時も思ったけど。メニューナビに頼らず手動の方法を探さねば。しかし手動モードだとスチームが使えないのはどういう事ですか、東芝さん。ちょっと一度お客様相談室にでも電話して説明してもらわねば。説明書分かりにくすぎます。


でも、サンドウィッチすると何となく美味しそう。実際美味しかったです。ちっと歯応えがありすぎな気はしましたが。

自分でパンを作り始めると、某ヤ○●キのパンみたいな袋菓子パンのフカフカ具合が奇妙に気持ち悪く感じられるようになってきました。原材料を見ても、酵母はおろかイーストさえ入ってないんだから気味が悪い。じゃあこれ、何で膨らんでんのって感じです。やはり膨張剤で膨らませ、乳化剤で保湿して、防腐剤をぶっかけてあるのか…。アシさんが仕事場に忘れた前の〆切時のパンが、10日経っても変わらずふかふかで、カビも生えてなかったのは驚愕でした。うーむ。
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何ですって!?

2007-03-14 00:58:17 | 日記
昔、勤めていた某証券会社。「持ち株制」という制度がありまして、毎月のお給料から幾らかのお金をさっぴかれまして、その時の時価で自社株を購入するという制度でして。

私、バブル期に勤めておりましたもので、とんでもない価格で買ってたりしまして、辞める時にはすっかり値下がりしておりまして、「こりゃ売れねーし」と端株だけ売って1000株ばかり手元に残しておりました。

そんでもって、その会社がちくっと何かやらかしたらしく、上場廃止になるかもね、というニュースにでんぐり返ったのは確か先月の話。数日前、「ニュース見ただろうけどマジ上場廃止になるかもだし、某外資系銀行がTOBやるかもだけど、株券どうする?」という電話が、旧知の現セールス担当さんから入りまして。「様子見の人が多い」と聞きつつ、しかしその時修羅場中徹夜明けですっかりテンパってた碧也、色々考えるのがとっっっても面倒だったので「もう面倒なんでとっとと売っちゃって下さい」とお願いしました。

したらば、アレですって。今日になって上場廃止無し、しかも外資系銀行が以前発表時(オイラの売値とほぼ同額)より株あたり350円アップでTOB決定ですって。

うほっ。@\350×1000株=\350,000-!

なんか、35万円ばかし損した気分です。35万て、ハワイ行けたじゃんかよ!ダンナ様がみちみち500円貯金なんてしつつ、いつかハワイ!と夢見てるつーのに、ここ数日の差額で1人は確実に行けたじゃんかよ!

「様子見」つーのはこういう事、もしくはこの先を見越した事なわけなんですよね。皆さん賢いです。わたくし昔から金儲けとはとんと無縁の人間で、ついでに数字にもめっきり弱く、会社のお仕事にも全く興味を持てぬ馬鹿でしたが、最後までダメダメな感じです。これだから漫画家ってヤツぁ。

…仕方ないからさくさくと働こう。


ダンナ様のお誕生日ケーキを作りました。フォレ・ノワールです。「フォレ・ノワール」とは「黒い森のケーキ」という意味だそうで、チョコレート生地のスポンジとダークチェリー、チョコの飾りつけなどで作ります。キルシュ(桜桃のお酒)を使うと良いらしいですが、あえて自作のチェリーブランデーを使用。この香り付けと甘みがいいアクセントになって、とっても美味しかったです。使えるわー、チェリーブランデー。今年も作っておこう。

今回も例によって、甘み薄めのあっさり生クリームでいい感じでした。最近、お気に入りだった近所のあっさりケーキ屋さんが、パティシエが変わったのかすっかり甘くなってしまって不満だったのですが、もう自分で作るのが一番口に合うもんだと確信する今日この頃であります。
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ダンナ様のおたんじょうび

2007-03-13 02:32:28 | 日記
…のお祝いに、岡山駅西口新名所、リットビルの中に入ってる創作和食のお店「Fukusa」に行って参りました。

本当なら、例年通り「ひな市グループ」のお店「はむら」か「柳川はむら」に行こうと思っていました。味も雰囲気も文句無いお店なんですけど、当たりが悪いとタバコの煙がね…。狭い店内にぎゅっと詰まったテーブルやカウンター席では、隣にタバコを吸う人々が来たらもう台無し。換気も悪くて、せっかくの料理がタバコの臭いでお味半減なのであります。

というわけで、今年は新天地を探して旅立つ事にいたしまして。禁煙席をしっかり設け、しかも店内の酸素濃度を上げてあるというこのお店に行ってみる事にしたのでした。

ビル内のテナントらしく、店内はちょっと狭い感じでしたが、雰囲気は上々。ガラス張りの個室っぽいブースで、煙草の臭いも感じませんでした。


こちら先付に始まり、デザートまでの創作和食会席。途中、焼き物(とり貝と筍のピリ辛焼き)と椀物(穴子の柳川鍋風)のしょっぱさにぶっとびそうなりましたが、後はおおむね美味しかったです。しかしなんであの2品だけがあんなにしょっぱかった(醤油辛いというか)のかな。関東風の味付けといえばそうかもしれないんでけど。この写真の先付なんかは「京風やね」と話し合うほどに薄味だったのに。

「お誕生日なんです」と予約の時点で話しておいたのですが、びっくりしたのはデザートの時。蝋燭を立てたバースディケーキに、店員さんたちのバースディソングでお祝いして下さいました。ちょっとびっくり、というよりかなりびっくり。

こんな可愛いお花ケーキも用意してくださり、「よろしければお持ち帰り下さい」と手提げ袋まで。「Fukusa」という店名の由来は「袱紗で包むようなおもてなし」という処から来ているらしいですが、なるほど。とてもとても素晴らしく暖かいサービスでした。

更に、幻の美味しい地酒「雫酒」を一杯サービスして頂き、ダンナ様はもうほくほく。

「ええ事知ったー」

と上機嫌です。気に入って取り寄せて飲んでる小樽の地酒(高い)と近い感じの味に出会えた喜びで、もうホクホクで帰路につきました。よかったね。


頂いたお花ケーキはこれこの通り飾っております
夜桜モチーフの手ぬぐいとよく似合って可愛いね。


さっき膝に駆け上り、そのまま椅子にわたくしを押し倒した情熱的なグリ王子のアップです。碧也ビジョン。
どうも餌の器の中身が空っぽだったっぽいです。いやん
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号泣デー

2007-03-11 02:35:14 | 日記
いえ、なんて事はないんですが。

本日、夜の7時から「ドラえもん のび太の恐竜」を観て号泣。9時から「ディープ・インパクト」を観てまた号泣の号泣デーでしたもので。

「のび太の恐竜」の方は、「あらしのよるに」を観にいった時、予告で既に泣いちゃってましたし、もうこのネタは100%の号泣率っていうか、いやもうどうしても弱いネタなんですよ。「ガメラ~小さき勇者たち」然り、「白くまピース」然り。ピースなんて、我が家には写真集からDVDまでありますからね…。ああ砥部に行きたい、ピースに会いに。いやそれはさておき。アニメだしドラえもんだしで色々と割り引いて観ましたが、恐竜の声がもーちっと可愛かったらなあ。

「ディープ・インパクト」に至っては、もう観るの6回目ぐらいっすよ…。しかし、毎度フレッシュに号泣。しかも泣き始める箇所毎回同じ。

「今度はさすがに泣かないよ~。もう何回も観たし」
「いや泣く(きっぱり)」

で、毎度同じところで今回もドバッ。61歳のキャスター母がお化粧して死にのぞむあたりから来るんですな毎回。で、もう畳み掛けるように涙。特攻宇宙船の乗組員たちが、家族と最後の交信のあたりでは、もうひーひー言ってます。これ、公開時に映画館で観たりしなくてよかった。本当によかった。

「いつか泣かずに観る日が来るかなあ」
「絶対来ない。今からもう一度DVD(持ってる)観ても、絶対同じとこから泣く」

そうかもしれんです。


ダンナ様が、オークションで買った激安ホームシアターを仮接続しました。すんごいちっこいスピーカーセットです。ピンクの丸のなかのちっこいのがスピーカー。→の先っぽにもスピーカー2個。何つか、なんちゃってシアター気分を味わうのにはいいかもしれません。でもね、音がちょっと割れ気味で耳障りかも。某ショップで体験したホームシアターは凄かったなあ。確かお値段は、ダンナ様の購入価格のざっと百倍以上でしたが。まあ、おもちゃ価格ですから文句は言えないですね。しかし、グリは何でそんなところに入ってるのだ。君もセットなのかと。


久しぶりにミニミニ食パンを焼きました。チーズとベーコンの食パンです。
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きっつかったですわー

2007-03-10 00:55:03 | 日記
何がって、お仕事がです。
毎度毎度アシさんが入る直前までネームを練り倒しているのですが、その段階で既にへとへとなんですよね。そのへとへと状態のまま、もっと体力を使う絵の締め切りに入るという。
今回は諸事情が重なって非常にキツく、最終日(徹夜明け)の夕方あたりに、思わずギブアップしそうになりました。乗り越えましたけどね。漫画家がへたばっては、やはり原稿は上がらぬので。本日仕事明けの鍼治療に行ってまいりましたが、「一度では取りきれないのでもう一度」という危険通告がありました。寒の戻り~花冷えの頃、私の腰は一番ヤバイ状態になるのです。数年前のような酷いぎっくり腰だけはもう避けたいっす。一週間ほぼ寝たきり、歩いて10歩のトイレまで、往復1時間以上かかる状態でしたから。あれはもうやだほんとうにやだ。


鬼外カルテシリーズ、文庫版第三弾「花も雪もきっと…」出ました。上下巻、それぞれ書き下ろしは2ページずつです。この作品を描いたのはもうまる11年も前になるんですね。赤穂浪士についてはまだまだ自分の中に物語が眠っているのですが、いつか描く日が来るのかどうか。

現在描いている「非常ノヒト」は、最初にざっくり考えて資料を集めつつ、実作業まで13年。シリーズ最初の頃は「本当に鬼外の話を描く日が来るんだろうか」なんて思ってましたが、おかげさまで無事にその日が来ました。実際に尺(長さ)が決まると、最初に考えていた話が全て収まりきらず、削ったり組み替えたり必要な部分を付け足したりと、別の作業が必要となりますが、これが何とも苦しいのです。逆算に次ぐ逆算。漫画として雑誌締め切りを持つ以上は、頭の中身をそのまんまちんたら描いてるわけにも行かないのが辛いところです。

今もまだまだ描きたい話がありますが、漫画家として働いていられるうち、あと一体どのぐらいの物語が紡げるか。少なくともあれとあれとあれは描きたいなあ、と思ったりしています。頭の中で考えているうちがきっと一番楽しいんでしょうけど、苦しい苦しい実作業を乗り越えない限りは、皆さんに読んで頂く事もできないですからね。
頑張りますので、応援よろしくお願いしますです


相変わらず自家製酵母でパンを焼いてます。レーズン酵母にヨーグルト酵母。忙しいので、もっぱら大きめカンパーニュと食パンを焼いています。ダンナ様には朝食のサンドウィッチを持たせ、自分はブランチとして食べてます。自家製酵母パンは、耳まで本当に美味しいので不思議。買えば1個500円~1000円もするというカンパーニュ、家で作れば1個100円以下で出来ますから。おかげで最近は、滅多にパンを買うこともなくなりました。カンパーニュはオーツ麦を入れて焼きます。無添加の上、鉄分やカルシウム、食物繊維にビタミン各種も摂れるのがナイスです。


クオカから届いた可愛いお酒のミニボトル。来週にはダンナさまの誕生日ケーキを焼く予定。
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