ami(アミ)
よく私のフランスの思い出話に出てくる友であるが、実際に一緒に過ごした時間はほんの1年ほどにすぎない。しかし、彼女がこの「地球散歩」へ参加する切符を握る、大変重要な人だったことを考えると、本当に神様とは、思わぬタイミングで思わぬめぐりあわせを用意するものだな、としみじみ思う。
自分の人生にとって、重要な鍵を握る友は少ない。大体は、あるときに必然的にめぐり合い、時間が過ぎると自分の前を通り過ぎていく。
今回も、あるタイミングが過ぎ、潮時が来た、と思っていた。
しかし、友が去ってからの私は、陸に引き揚げられた魚のようだった。それに気づいたのは、過ぎ去ったと思っていた友が、再び手を差し伸べたときである。
羅針盤さえ携えていれば、目的地には必ずたどり着くとわかっている。しかし、ときどき手を休ませ、夜空を見上げ、お互いの輝きで交信しあう星の友がいなければ、船はたちまちボロボロになり、先へ進めなくなる。
人生の彩りには、休憩が必要だ。そして、星の友の存在も…
時空を超えて存在する、人生の旅の仲間。あなたの周囲にも、きっとそんな友がいることだろう。もしも、いないと感じているならば、ひょっとするとここにいる私たちがそうなのかもしれない。(y)