ベートーヴェン《ヴァイオリン・ソナタ》より
原典版の楽譜には、
作者自身は書いてなく、校訂者が補記したものは、ちゃんと括弧が施されていて、この楽譜の使用者は、記載が誰の手によるものか判るようになっています。
丁寧な原典版の楽譜の価値は多大!!その立派なお仕事に敬意を抱きます。
抱きつつ、批判を失礼・・・(苦笑)
天才作者ベートーヴェンが書かなかったことは、
やはり無いほうがよい、無くて然るべき!?理由があるよう、思えました。
上記の譜例では、
左手のスタッカート達が、途中で括弧付となっていました。
ベートーヴェンは、この4音にスタッカートを書かなかった・・・
その理由は!?
たぶん、転調しているからだと思われます。
ト短調g-mollから二短調d-mollに転調している所、
それが表現されるためにも、
周囲のスタッカート達とは別に、
スタッカートでない音を作者は意図して、スタッカートを書かなかった・・・
ということはあり得ると思われるのです。
「敢えて書かない」という記譜法・・・
それを読み取るのは、書いてあることを読むより難しい!?
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