毎回旅行に行くたびに何らかの写真機を持って行く。ここ数年は当然のようにデジタル機材をあれこれ手を変え品変えて連れて行くのであるが、可哀想なフィルムカメラ達はすっかり出番が無い。その中でもNikon F3やLeica m6 Konica Hexer RFといった実用写真機は90年代に何度も連れて行ってるのだが、その他の古い古い写真機達は散歩エリアの外になかなか出れないでいた。
そんな訳で我が家でも最長老に当たるLeica DⅡ+Elmar 50/3.5にFuji Across100を詰めて飛行機に乗り込んだ。ドイツで生まれたカメラがギリシャへ行く・・・距離は多少あるのだが、それでもヨーロッパへ里帰りすると考えても良いだろう。
持参したフィルムはたった2本。今回もデジタルとスケッチ主体の旅だからフィルムはその合間にユルユルと撮るだけである。でもそのユルユルさがなんとも良いのだ。
上がったフィルムは傷だらけのElmarらしく、かなり眠くてぼんやりした映像であった。それを少しだけコントラストを上げてトーンを調整する。それでもどことなく古びた空気を感じさせ、つかの間のタイムスリップまで味わえた・・・ような気がした・・・。