マレーシア のクアラルンプール へ行った時のこと。自分用のお土産と来るならば、やはりそのお国のCDは欠かせないアイテムであろう。とはいえCDショップの所在を予め調べているわけでもなく、音楽産業が盛んな国でさえCDショップが少なくなりつつある昨今、マレーシアに果たしてショップはあるのだろうか・・・と犬も歩けば棒に何とやらで街の中を徘徊していた。
求めていればいつかは出会うもの。ある建物にCDやDV . . . 本文を読む
ガラスペンを買って見た。目的は特に無く、ちょっと使ってみたかったのだ。
上質紙に書くとなるほど、かなり細い線が引ける。ペン先のサイズや書くときの角度によって線の太さは変わるだろうけど、買ったお店ではほぼ同じサイズのペン先だった。
画用紙に用いてみたのが写真のスケッチなのだが、普通紙よりも更に細い線が描ける。インクの持ちも結構長い。しかし細すぎるから外に出てのスケッチにはちょっと向かないようだ。 . . . 本文を読む
新年2日目の昼下がり、あるお店に入って注文を済ませ、持っていた写真機をいじりながら待つ。すると隣の、いや正確に言うとそのまた隣のテーブルに座るオッチャン(2人連れのうち一人)が声をかけて来た。
「それライカだよね。新しいの?」
「結構小さいよね、CLかと思ったよ」
いやいや、Mというデジタルで大きさ同じですよ。むしろ厚ぼったい。
「以前はね、俺も結構持っていたの。M3、M2、M4、CL、M . . . 本文を読む
1月30日、写真家の長野重一先生が亡くなられた。
思い起こすと今から約20年前、僕は自分の写真を何かひとつの形に出来ないかと模索していた。リクルートが主催する写真ひとつぼ展や人間の街、キャノンの主催する写真新世紀といった公募情報を集めては応募しようとあれこれ考えていた。
そんな時分、どうにか審査を通り初個展というものに漕ぎ着けたのがコニカ主催のシリーズ「新しい写真家登場」であった。「ホジャの棲 . . . 本文を読む
iPhone用のスタンドを買ってみた。仕事机の上に充電しながら置いて時々メールやSNSをチェックしたり音楽を聴く。アルミ製で形も悪くない。ネット通販で1000円くらいであり結構便利。
数日後100均を見ていたらソックリなものが売られていた。自宅でも使うことにしようと思い即購入。先日1000円で買ったものが100円か・・・ちょっと釈然としないものを感じながらも早速試してみた・・・が、しかし、し . . . 本文を読む
サントリニ島で自分用のお土産として手帳を2冊購入。いずれもメガロン・ギジ博物館で買ったものだ。メガロン・ギジ博物館は16~19世紀のキクラデス諸島の地図や絵画、文書資料などを展示する小規模な博物館であり、建物自体も17世紀の建物を改修しておりとても雰囲気が良い。訪れた時間帯は他に客も見えず、ラジカセのような小さな機器から静かにフォーレのレクイエムが流れていた。ラジカセ程度の音量音質にも関わらず、天 . . . 本文を読む
神奈川県立近代美術館葉山館で行われている「アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然」を観に行った。
建築を展示で扱うと言っても実物を置くことが出来ない以上、写真や図面、模型などが主な展示物になってしまう。しかし逆に言えば建築そのものは現地に行けば観ることが出来る。もちろん遠いことは重々承知しているし、実際には観ることが出来ない、入れない建築も沢山あるのだけど・・・。対してドローイング、図面、スタディ . . . 本文を読む
9月8日から24日の期間に上野の森美術館で行われた「世界を変えた書物」展を観に行った。期待以上の面白い展示であった。お気に入りの書物は多々あるのだが、その中で私的5選をあげてみた。
アンドレア・パラーディオ「建築四書」
書物が書物という形で成立したのはやはり印刷技術が発達してからのこと。もちろんその前にも書物はあるだろうが、写本などが主流でそう多く出回るものでは無かったであろう . . . 本文を読む
パンにバターを付けて食べる・・・というのは当たり前のように思いつつ、僕の場合は案外と稀にしかない。普段はトーストにチーズのせてコーヒーでおしまい・・・という朝食ばかり。ちょっとかしこまったレストランでディナーやらランチやらを食べる時、勿体ぶって置かれたパンに形が溶けないようにちょっと冷やしたバターを少しずつ付けて食べる。そのような機会は年にいくらも無く、ここ数年は友人や親戚の結婚式などに呼ばれるこ . . . 本文を読む
バーナード・ルドフスキーの名著「建築家なしの建築」は建築家やデザイナー、そしてまた旅を心の糧とする者にとってのバイブルであろう・・・と僕は勝手に思っている。著書で記された多くのバナキュラーな建物群は恐らく今日において、そのほとんどが世界遺産などに登録されており、旅行好きの人達は気付かないうちにルドフスキーの取りあげた建物群を訪問しているに違いない。学生の頃、眠る前のひと時を仰向けになってこの本を眺 . . . 本文を読む
前回に引き続き豊島の話。
豊島美術館を訪れた次は豊島横尾館へと自転車を漕ぐ。その名の通り、芸術家横尾忠則の作品を展示している美術館ではある。そして建築を担当しているのが建築家の永山祐子。集落にある古い民家を改修して作った展示空間がどのようなものか、期待に胸を膨らまして入ってみた。
美術館は倉、母屋、納屋の3棟から構成され、それぞれが展示空間となっている。各々の建物に移るには一度外部に出なければ . . . 本文を読む
先般、香川県豊島にある豊島美術館を観に行った。兼ねてより訪れたいと思っていた建物のひとつではあったが、何分にも遠方なためなかなか行くことが出来ずにいた。港からアシスト付レンタサイクルを漕ぐこと約30分、美しい棚田が見えてくると、道路を挟んだ反対側の丘に、木々に囲まれた白い物体が現れる。島の稜線にそのまま同化するような、実に自然な曲線だ。
チケットを購入して道順に沿い、先ずは外部の小道をゆっくりと . . . 本文を読む
旅のスケッチを描いていると他の人はどんな絵を描いているのか気になってくる。今ではネットを通して世界中の人が描くスケッチを見ることも可能だ。しかし出来ることならば断片的ではなく、少しまとまって体系立てた一連の絵を見たいものだ。
「旅 インド・トルコ・沖縄 安藤忠雄」にて見られる氏のスケッチは独特の表現で描かれており非常に興味深い。いわゆる旅行者の眼として描かれたスケッチ、すなわち風景、雑踏、バザー . . . 本文を読む
あるオーケストラが数々の苦難を乗り越えて演奏会を実現する・・・というストーリーは実話も創作も含めてこれまで多々存在してきた。本書も大筋で捉えればそのうちの一つに過ぎない。しかし精力的な取材と資料収集、とりわけ数々の人物の「証言」・・・これらは戦時下の過酷な状況、音楽と政治との根深い関係、人と音楽との関わり合い、等々の詳細を余すところ無く伝え、秀逸なドキュメンタリー作品を構築している。
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毎回旅行に行くたびに何らかの写真機を持って行く。ここ数年は当然のようにデジタル機材をあれこれ手を変え品変えて連れて行くのであるが、可哀想なフィルムカメラ達はすっかり出番が無い。その中でもNikon F3やLeica m6 Konica Hexer RFといった実用写真機は90年代に何度も連れて行ってるのだが、その他の古い古い写真機達は散歩エリアの外になかなか出れないでいた。
そんな訳で我が家 . . . 本文を読む