いやしの風景

フォトマスターEXの管理人がいやしの風景をお届けします。たまに雑談や撮影記なども。

電子書籍買ってみた

2024年01月27日 | 日記

唐木順三氏の「無常」を読みたくて、ヤフーオークションやアマゾン

を探したが見つからず、楽天の古本にもなかったが、楽天Koboに電子

書籍で発見。不安はあったが購読ソフトをダウンロードして、簡単に

読むことができた。コンピュータの大画面ではやはり読みやすい。

内容は「はかなし」「無常」「無常の形而上学」の三部から成ってい

る。「はかなし」は王朝文学時代の、特に女流作品から。この時代の

言葉では「あわれ」も有名だが、こちらは本居宣長の解釈がつとに有

名で、しかも「無常」には繋がらないとして省いたようだ。

またこの時代の仏教は鎮護国家を祈る宗教で、個人とは縁が遠かった。

第二部の「無常」では武士の台頭、仏教の庶民化という中での「無常」

の変化と受容(特に兼好や芭蕉)について述べられている。

第三部の「無常の形而上学」は道元の無常理解の解説だが、道元の正法

弦蔵は非常に難解で抽象的なので、理系人間の私にはちょっと縁遠い。

「無常」というのは仏教用語で、ブッダが言ったかどうかは分からない

が、言葉通りに解釈すると「常なるものは無い」ということであり、科

学的にも正しい。太陽もいつかは燃え尽きるし、ビッグバンで生じた宇

宙も加速度的に膨張していることが観測されている。いずれはビッグチ

ルで終わるという仮説がある。

80~90年で終わる人生だが、兼好は和歌に、芭蕉は俳諧に人生を賭けた

わけだ。その背景に「無常」の肯定的理解があるという。

河津桜はまもなく咲きそうだ。

ヤマガラ君は相変わらずだ。

ジョウビタキも気になっているようだが、近づく勇気がない。

 

 


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