元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

疑わない心

2015-11-08 | 実生活

 

当店の今の話題はシガーケース型2本差しペンケースDue。オマスパラゴンやこしらえを入れることができるペンケースを作りたかった。

 

契約書を普段なかなか気付かないことですが、騙したり、騙されたり、出し抜かれたりという、仕事相手のことを信じることのできない世界にいなくて、自分は本当に恵まれていて、幸せな状況で仕事することができていると思います。

万年筆を扱っているということもその理由のひとつだと思いますが、お客様は皆とても好意的で、私たちに対して優しい気持ちを持ってくれている。

私たちもお客様に対して疑う心ではなく、いつも信じる心を持って接することができている。

それは仕事仲間や取引先の方々も同じで、皆率直で、信じることができる。

相手が自分を騙そうとしているという疑いを持たずにいられると、こちらも相手のために良くなるようにしたいと思います。

こういう関係でないと、きっと仕事は長く続けていくことができないし、何よりも相手を信じる気持ちでいる方が自分自身が気持ちが良い。

そのことを当店のお客様や仕事仲間たちは普通に知っているのだと思います。

自分の方を有利にしたり、責任から逃れるために出まかせを言っても、その時はたまたま乗り切れるかもしれないけれど、絶対に長く続けることはできない。

昭和や20世紀ではそういうやり方が通用したのかもしれないけれど、とても時代遅れの仕事のやり方だと思い、仕事の根底にある考え方を180度変えないといつかその会社は滅んでしまうような気がします。

それは時代の雰囲気を肌で感じていれば、そうしないといけないことは分かると思うし、それが会社が長く続いていくための唯一の方法だということを先輩方が教えてくれました。