【ワシントン=今井隆】オバマ米大統領は25日、アフガニスタンに駐留する米軍を年内に全面撤収するための計画を作成するよう、国防総省に指示した。
アフガンのカルザイ大統領が、2015年以降の米軍によるアフガン駐留継続を可能にする安全保障協定に調印しないため、全面撤収の可能性を検討すると同時に、4月の大統領選で誕生する新大統領との調印を目指す姿勢を打ち出した。
アフガン駐留米軍は今年末で戦闘任務を終えることにしているが、来年以降もアフガン国軍の訓練や限定的な対テロ作戦のため、一部部隊の駐留を継続させる方向で検討している。だが、カルザイ氏は反米的な言動を強め、協定締結に不可欠な調印を拒み続けている。
オバマ氏は25日、カルザイ氏と電話で会談し、国防総省に全面撤収計画の作成を指示したことを伝えた。同時に、協定締結の可能性を今年後半まで残す意向を示した。
アフガンでは4月、カルザイ氏の後任を選ぶ大統領選が予定されている。米政府は、カルザイ氏が任期中の調印を拒否した場合、後継大統領と交渉する意向だが、調印できる確証はない。
(2014年2月26日13時45分
読売新聞)
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