奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

インターハイと私。

2020-04-29 22:47:22 | 日記

珍しく、議会ネタ以外の投稿を。


あると信じていた、インターハイ・全国高校総体の中止が正式に発表されました。

全国各地で休校が続き、そもそもの外出の自粛と都道府県をまたぐ移動が制限されている中で、多くの人が行き交うことになる全国大会の開催は現実的ではないという理屈は承知しています。

自分自身がそうであったように、高校3年間というかけがえのない青春の全てを競技にかけてきたことを考えれば、「仕方がない」で片づけてしまうにはあまりに気の毒でなりません。

はっきり申し上げて、私は、毎日の部活があるからこそ学校に通っていました。

朝夕の練習があるからこそ、親に負担はかけてしまいましたが、3年間無遅刻無欠席の皆勤賞を達成することができました。

多感な時期に一切の誘惑を断ち切り、愚直にこの道を追求したからこそ、県で一番、東北大会で一番上の表彰台に立つことができたものと信じていますし、今もなお、自分自身の生き方を根底から支える「原点」になっています。

秋田では県南総体などの地区大会もすでに中止が決定し、県総体がどうなるかは決定待ちです。
陸上競技はたとえ県大会で優勝したとしても、東北で6位に入らなければ全国への出場権はありません。その、東北高校選手権の中止も正式に決まりました。

高校生アスリートたちにとって、春の全国選抜大会は軒並み中止になりましたから、3年生が夏のインターハイにかける想いは人一倍強かったことでしょう。秋の国体、陸上でいえば全国高校駅伝の可能性はまだ残されていますが…

誤解を恐れずに私の想いを真っ直ぐに申し上げるとするならば…

全国大会というのは、「思い出づくり」の場ではありません。

決して、ただなんとなくでたどり着ける場所ではありませんし、そこで戦うことを目標にどれだけのものを犠牲にしてきたのか。

そこから先の人生を自ら切り拓くために、最高のパフォーマンスをぶつけ合う。

お世話になった全ての方々に感謝の気持ちを表し、自ら生きた証をここに刻み込む場であったと感じています。

スラムダンク世代ですから、影響されて「全国制覇」などと軽はずみに考えたりもしました(笑)。赤木キャプテンのような信念、彼らのような「断固たる決意」もないくせに。

最初で最後の全国の舞台とは、私にとって何もさせてもらえず跳ね返された、自分の努力の足りなさと未熟さを思い知る、ただただ悔しさしか残らない場所でした…

高校時代のクラブ活動は、もちろん「勝利至上」だけで語れるものではありません。

縁あって同じ学年に生まれ、同じ学校に通った仲間との出会いは運命ですし、放課後に共に過ごした時間は、汗臭く(笑)甘酸っぱい青春そのものでした。

ですから、全国への道が閉ざされたからと言って、部活動に費やしてきた時間が否定されるものではありません。

「命を守ること」を第一に苦渋の決断を下した大人たちからは、「この経験を糧に…」という励ましの言葉が寄せられていますが、休校や部活動の自粛といったような、これまでもイレギュラーな状況を乗り越えてきた若きアスリートたちへ。

仲間と共に、常に向上心を持って取り組んできた生き方というのは、あなたにとって決して揺らぐことのない、この先へと続く確かな道となることでしょう。

何か気持ちの切り替えのできる、区切りの場を提供できないものでしょうか…



押し入れから引っ張り出してみました。これを眺めると、いつだってあの時の気持ちを思い出します。


追伸・宮城県知事の発言を発端に?「9月からの入学・新学期」が議論となっています。世界標準だそうですが、超えるべきハードルも多いのでは?
最も、「社会の仕組みを変えるべきはこういう時だ」という考えも分かるような気がします。

これも、私が繰り返し申し上げている「価値観」の問題です。


チーム議会のコロナ対策。

2020-04-27 22:30:23 | 日記

予断を許さない新型コロナウィルスへの対応として、本日、チーム横手市議会の総意として、議長から市長に対し要望書が提出されました。



23日(木)の議員全員協議会の場で議長の呼びかけにより会派代表者会議が開かれ、議会の総意として市当局側にコロナ対策に関する申し入れを行うことを確認し、本日27日(月)に再度行われた会派代表者会議において上記要望書の内容が最終確認されました。

以下、要望事項を再掲します。


  1. 横手市議会では、議会費についてこの状況下において事業を精査し、各種コロナ対策支援の財源とすることで合意したので、市においても今後の事務事業を早急に見直し財源確保に努めること。

  2. 地域経済対策として、感染拡大の影響を受ける事業者に対する救済措置を早急に講じること。

  3. 各種コロナ対策支援については、市民が混乱しないよう簡潔な申請で、かつ、速やかに給付するよう手続きの簡素化を図ること。

  4. 新型コロナウイルス感染に関するより正確な情報を収集し、市民と議会に適切かつ迅速に提供すること。

  5. 学校休業に係る児童生徒の学力低下の防止、心身の健康等の対策を講じること。

  6. 10月1日以降に予定されているイベント等の開催について、早めに方向性を示し主催者等の不安を払拭すること。

議会として、議会費の中から非常事態に不要不急となる予算を精査していて、コロナ対策の財源として組み換えるよう申し入れたところに「重み」があります。

予算編成権も執行権も持たない議会からの、「要望」という名のスルーパスではないということをご理解頂ければと存じます。

横手市議会は、「ここぞという時にまとまれるチーム」を目指していますが、今が「ここぞ」だろうと思います。

頻発する自然災害において、非常時に議員一人ひとりがバラバラに動いたことで市の災害対策本部が混乱したというのが、大きな教訓として受け継がれています。

今こそ、議会がまとまって同じ方を向いて市長の背中を押すことで、スピード感のある真に市民のためになる政治を行うことが大切です。

併せて、本日付で市長から補正予算を専決処分した旨の報告がありました。

いわゆる一律10万円の給付金について、横手市として「迅速かつ的確に家計へ支援を行う事務を進める必要がある」と判断したことから、全額国の補助金を財源とする5330万円の事務費が議会の議決を省略して執行されることとなります。

今日のニュースでは、1日も早く市民に10万円をお届けするために、すでに申請用紙の発送を始めたり、市の基金を取り崩して立て替え払いを行う自治体があるようです。

「なぜ、30万円を撤回し一律10万円を給付することに方針転換したのか?」という議論は、市議会で行う性質のものではありません。

「10万円で足りるのか?」という議論は、まずは速やかに支給した後で対処すべき課題だと思います。

決まった10万円の給付にいかにしてスピード感を持たせるのか、そこが地方自治体として考えるべき視点ではないでしょうか?

30日(金)は、横手駅東口再開発についてと、午後からはコロナ対応の協議が行われる予定です。


インターハイの中止が正式決定されました。経験者としては複雑な心境です…


価値観~コロナ対応最優先で~

2020-04-24 23:14:34 | 日記

STAY HOME!

市議会の会議以外、対外的な予定は全てキャンセルとなっていて、土にまみれる日々を過ごしています。

稲の種まきは無事終えることができましたが、増え続けるこの苗箱を全部植えるのかと思うと気が遠くなるようです。お天気が回復すれば、トラクターと共に過ごす日々となります。

そんな中、先週17日(金)は、総務文教常任委員会協議会。冒頭の「横手駅東口市街地再開発事業」については、ハード部分を議論する産業建設常任委員会と合同協議となりました。

22日(水)は、西部地区在住議員に対し、議会の全会一致による決議文に対する当局のアクションが遅れている懸案事項の西部斎場の整備手法について、所管する厚生常任委員を交え担当の生活環境課の皆さんとの意見交換会が行われました。

数字を根拠に長期的な展望も示しての「たたかれ台」の説明でしたが、まずは不公平感や不便を緩和するべく早急な(現実的な)対応を求めるものです。

昨日は、ICTプロジェクトチーム、議員全員協議会・行政課題説明会が行われました。
全員マスクを着用し、こまめな換気とアルコール消毒を心掛けての会議となっています。

「3密解消」の取り組みは、やりすぎということはありません…

新型コロナウイルス関連については予定された案件の中になく、先輩議員の求めに応じて横手市独自の対応策についてやりとりがありました。

従業員に対する休業補償となる「雇用調整助成金」については、市のかさ上げによって企業側の負担をなくす方向で精査を行っているようです。せっかくの良い取り組みなのですから、積極的に情報提供すべきです。

また、いわゆる10万円の給付金支給に向けて早めの対応をとっているようですが、様々不確定な部分が多いからといって、全議員が集まる貴重な議会とのやりとにの場において、求めが無ければ協議がなされないというのはいささか残念な気持ちになります。

議会としても、このような場所を活用して、個々のネットワークにおける現場の声を届けながら皆で情報共有、キャッチボールをすることが大切です。

会議終了後、議長の求めにより会派代表者会議が招集され、チーム議会として新型コロナウイルスに対する具体的提言をスピード感をもってとりまとめているところです。

議会に措置されている不要不急の予算も精査している最中ですから、成案がまとまりましたらお知らせ致します。

臨時議会は5月14日に決定しました。

市長が議会の議決を経ずに予算執行できる「専決処分」も積極的に行使することで、一日も早く必要なところへ必要な措置がなされるように、議会の総力で背中を押していきたいと思っています。


さて、昨日の投稿において、東日本大震災は私たちの「価値観」を改める出来事だと申し述べました。

新型コロナウイルスが終息する兆しが見えない中で、まずは命を守ることを第一に行動しなければなりませんが、この後の世界を想像した時に、これまでの「価値観」が大きく変わる出来事だろうと思います。

民間主導の駅東口再開発や、体育館や市民会館などの大型公共施設の建て替え問題に関する説明が粛々と行われています。

「にぎわい」の定義。

「公益」に資する公共施設の在り方とは。

人が集まることが厳しく制限されている中での「市民との対話」の手法。

老朽化の進む公共施設の再配置と縮充に関する課題の重要性は微動だにするものではありません。

確かに、そのような政策課題について粛々と議論を進めることも方や大切なのかもしれませんが、緊急事態宣言を受けて真っ先に閉鎖されるような性格の公共施設施設の整備内容を優先して議論することに、猛烈な違和感を覚えているのは私だけでしょうか…

各地の建設現場においても遅れが出ているというではありませんか。

政策決定や政治判断を下すそもそもの前提が揺らぐ程の非常事態。

そもそも、少子高齢化人口減少社会における「地方創生」のあるべき姿とは、「成長と発展」そのものの価値観をまずは変えるところから始めなければならないと考えますが、「にぎわいづくり」に関する価値観が根底から覆されようとする中で、まずは今のこの状況を耐え忍び、生き残らなければ将来も何もありません。

今、住民に身近な行政として市に何ができるのか?退路を断ってありとあらゆる施策を総動員しなければ、この国の将来はないのです。

STAY HOME は、私たちに最低限できる自助努力ですし、だからこそ前提となる「休業と補償をワンセットで」という求めは論を待たない公的な責務だと思います。

市からの情報提供と発信について。

17日の総務文教協議会以降、市民へのお知らせについて、質・量ともにギアが一段上がったように感じています。市のホームページもだいぶ整理されています。

現代において、タイムリーな情報提供はSNSも含めたインターネットが中心となりました。

なかった時代と比較しても仕方がない訳で、情報公開が大原則になっている今、役所のホームページを掘り下げていくと、ありとあらゆる情報をほぼタイムラグなく手に入れることが可能になっています。

(秘書時代、国の最新情報を夜通し全県の市町村へFAX送信していた頃が懐かしい…)

一方で、日常的にネットを活用しない方も一定程度いらっしゃることから、紙での情報提供を無くすことは現実的ではありません。

(Society5.0となれば、大きく変わり得ることでしょう。)

横手市では、月に2回市報など行政情報の全戸配布を行っています。直近の4月15日には、コロナ対策についてお知らせが配布されましたし、市長から市民に対する緊急メッセージが回覧板で出回ったのは4月17日以降です。

私たち政治に携わる者にとっては肌で感じていることですが、全戸にチラシを配ることは生易しいものではありません。地域で1軒1軒配り歩いて下さる市民がいてくれるからこそ、市からの情報提供が成立していることを忘れてはいけないと思います。

高齢者単身世帯の方が隣近所に配り歩いている現状、チラシを配ってくれる「市政協力員」という制度そのものが揺らいでいるのです。これもまた、喫緊の課題です。

テクノロジーの活用とデジタルの追求は確かに時代の流れですが、全電源喪失の教訓、アナログの情報伝達が効果を発揮した経験は記憶に新しいのではないでしょうか。

「発信」で終わりではなく、一人ひとりに情報が届き趣旨が伝わり、必要な行動をとってもらう…

難しい課題ですが、命を守る根底となる情報発信のあり方、しっかりと考えていきたいと思います。

誰一人、取り残さない…

時代の転換期に、情報発信に関する価値観も大きく変わろうとしています。

いずれにせよ、「国難突破」のために、私は「チーム議会」を大原則に行動して参ります。


追伸・非公開の議員懇談会案件なので多くは語れませんが、平成28年から取り組んでいる「公共温泉施設民間譲渡」の取り組みが新たな局面に差し掛かっています。

公共財産を手放した重み、政治判断を下した責任が問われています。

「口頭決済」が許されるのでしょうか?

まずは、いつまでも密室にしていないで、市民に対する一早い情報公開を求めます。


9年目の被災地に学ぶ、災害時の心構えと情報発信。

2020-04-22 23:57:34 | 日記

「非常事態宣言」が全都道府県へと拡大したことを受け、秋田県においても具体的な「休業要請+協力金の支給」について示されました。

また、国では急転直下、「1人10万円の給付」が決定。

感染者数は比較的少ないとされている秋田県ですが、「非常事態」に命を守る行動を第一に心掛けていきたいものです。


3月26日(木)~27日(金)、宮城県石巻市を初訪問。全国若手市議会議員の会東北ブロック研修会が行われました。

1ヵ月近く前の出来事になりますが、当時はまだ県外への移動自粛要請が出されておらず、当該地域においてコロナ感染者が確認されていませんでしたし、内輪の小規模な集まりだったことから、安全対策を万全に予定通りの開催となりました。

今、世の中が非常事態にありますが、災害時における心構えと情報発信のあり方について、やはり被災自治体から学ぶことは大きいなと実感しています。

石巻市といえば、9年前の東日本大震災において被害が甚大だった自治体の一つです。

これまでの災害想定をはるかに超えた津波が押し寄せ市中心部は100%浸水し、海抜0メートルエリアが多いことから、ポンプアップをしなければ水が引かなかったそうです。

「想定外という言葉は2度と使ってはならない」

当事者の重い言葉だと思います。

水がひくのに3日かかり、その間身動きがとれず本庁舎は孤立状態で、沿岸部の総合支所2つが壊滅。最大259か所開設された避難所の様子を見に行くことさえできず、ライフラインが全て途絶えたため、どれだけの被害が出ているのか把握することも困難な状況にありました。

通信不能が起きてしまったことにより、
「被害の状況が掴めない」ということは、災害対応に遅れが生じます。
「関係機関との連絡がとれない」ということは、救援・救助要請ができないということです。
「市民へ災害情報を伝えることができない」ということは、市民への支援ができませんし、
「避難所の状況が分からない」ということは、避難者への的確な支援ができないということです。

通信不能は初動の遅れに繋がり、救える命も救えないことになってしまいます。この致命的な問題に対し石巻市がとった手段は、「情報伝達の多層化」です。

一方的な発信では自己満足に過ぎず、一人ひとりに情報が届き行動に繋げてもらうためにはどのような発信をするべきか…特定の媒体に偏らずに、使えるものは全て使うという明確な意思を感じました。

「防災行政無線のデジタル化」はmustですし、LINEの活用も始めているようです。

こうした様々な分析は「所詮、生き残った人たちの声」と言いますすから、何だか言葉になりません。

過去の想定にとらわれすぎた防災対策、これまでの空振りの津波警報によって、いつのまにか住民の感情のどこかに「今回も大丈夫だろう」という意識が働いてしまったことを、「自らの命を守る能力が低下」しているという分析をしているようです。

「自らの命を、経験による感覚に委ねていませんか?」

という問いかけは、今に通じるような気がしています。

市役所の組織体制も強化していて、石巻市では東日本大震災以降、防災担当を2課29名体制に手厚くしていることからも、「市民の命を守る災害に強いまちづくり」に取り組む覚悟を感じます。

まさに、「自助、共助、公助」のあるべき姿について考えさせられる側面です。

自分で直接経験をしなければ行動が変わらないのであれば、災害の時代に失った命の尊さ、積み重ねてきた教訓が活かされていません。最優先にすべきは、「市民の生命と財産を守る」ことに尽きます。

この度の新型コロナウイルスは、私たちの価値観を大きく変え得る出来事ですが、「想定外」は許されなくなり、災害は他人事ではなく常に自分に降り注ぐことを前提に、ありとあらゆる備えを怠ってはならないことを学んだ東日本大震災もまた、考えと行動を改める大きな出来事だったはずです。

あの時肝に銘じた事、どこか疎かになってはいませんか?自分自身にも問いかけています…

9年という時間は、確かに復旧が進んでいるように見えます。三陸道のアクセスも良くなり、ずいぶんと近くなった印象を受けました。

復興の道半ば、先行きの見えない「自粛」。

私たち「全国若手市議会議員の会」の活動も全て自粛です。今月は山口県、来月は東京での研修が予定されていましたが、全てキャンセルとなりました。

東北ブロックとしては、いつになるかは分かりませんが、被災地を歩く活動を今後も続けていきたいと思っています。


明日への希望を信じ、「Stay Home」、まずは家に留まる生活を共に続けて参りましょう。






学校の再開と情報発信。

2020-04-14 22:23:04 | 日記

新型コロナウイルスの感染拡大による「緊急事態宣言」の発令から1週間。

食糧生産基地の私たちにできること。

こんなご時世だからこそ、令和2年産秋田米を全国各地の市場へ、消費者の元へお届けすることなんだろうと思います。

「担い手の育成」という待ったなしの課題に対し、地元JAさんと共に官民が連携して様々な手立てをしていることころですが、成果が表れるスピード以上に、生産現場の高齢化は深刻な状況にあります。そんな訳で、稲作一本家族経営の我が家の作付面積も右肩上がり…



今年も始まりました。

ありとあらゆるものが「自粛」される中、運動不足の体に鞭打って持病の腰痛と闘いながら(笑)農業中心の生活となっています。


さて、新年度最初の公務は、9日(木)。議会事務局に異動されてきた仲間の皆様にご挨拶し、総務文教常任委員会協議会に出席しました。

二分する議論となっている、「学校の再開」について。

4月6日(月)から市内小中学校で新学期を迎えたことを受け、市教育委員会とこれまでの経緯について意見交換を行いました。

(7日(火)には一斉に入学式が執り行われましたが、いわゆる来賓の参加は自粛しています。)

再開に向けては、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大から、子どもの安全を守るために休校の延長を要望する親御さんの声が多数寄せられている状況にありました。

市教委の見解としては、

・子どもの学ぶ権利を第一に、精一杯の努力で支える。
・先に市内で出た感染者は感染経路が特定されており、子どもに対する感染の懸念はない。横手市在住で感染ルートが不明な感染者がいない限り、学校は再開する。

という、明確な意思の下に、ギリギリの判断をしたものと受け止めています。

再開に向けた国からのガイドラインについては、文科省のホームページで公開されている通り「Q&A」など膨大な資料が逐一届けられていて、県教委からはそれ以上の指示がなく、市町村に判断が委ねられている状況のようです。

全国一律に休校を要請したのは「政治判断」でした。

突然の発表に、いわゆる学童保育や家庭へのしわ寄せは各方面での指摘の通りです…

再開の難しい判断を現場の責任で下さなければならないことについては、その心情を察するに余りあると申し上げておきたいと思います。

「密閉、密集、密接」を避けろとは言われても、スクールバスを増便することなど物理的に困難ですから、消毒や換気、車内では私語を慎むなどして対応をしているようです。

1クラス30人を超えるような大規模校では、広い特別教室や壁のないオープンスペースをうまく活用して授業を行い、深刻なマスク不足に対しては、婦人会への手作りマスク作成の依頼や、家庭科の授業で生徒自らが作成する体制を考えているようです。

こうした精一杯の現場の努力には敬意を表するべきですし、子どもの安全を第一に腹をくくっている姿勢が感じ取れる市教委との意見交換でした。

部活動の現場の声を聴くと、子どもたちは長い休み明けの仲間との再会を率直に喜んでいるようですが、春の大会は全て中止となっています。

最高学年にとっては最後の夏。

先行きが見えないことに、せっかく立てた目標を見失ってしまうかもしれません。

自分自身に置き換えた時、自ら人生を切り拓くために捧げてきた努力の成果を発揮する場そのものが奪われてしまうかもしれない事に、ぶつけようのない悔しさがあることでしょう。世を恨みたくなる気持ちも理解できます。

すぐに気持ちを切り替えることは難しいのかもしれませんが、希望を捨てることなく、仲間と共に積み重ねてきた時間が無駄になることは決してないんだということを、先生方や親御さんにはぜひともフォローをお願いしたいものです。

いずれにせよ、学校の再開を心配する多くの親御さんの心情に寄り添い、なぜそういう判断に至ったのかを含め、安全対策について丁寧にお知らせする努力をお願いします。

この日は「学校の再開」が議題でしたが、総論として市の情報発信のあり方についても議論になりました。

「横手市はひっ迫している状況にない」という姿勢は少々疑問ですが、まさに国難、非常事態にあるということを考えれば、所管委員会として常に議論になっていた、災害時における自治体の情報発信力について指摘せざるを得ません。

せっかくの取り組みも、多くの市民に伝わなければ仕方がないのですから…

明日、市報よこて4月15日号と議会だよりなど、紙媒体による市からのお知らせが各家庭に配布されます。

熊本地震から4年です。被災地に学ぶ行政の情報発信について、次回に続く…